大騒ぎした党首と党員の会談、何の成果もなかったが、予想どおりというより、最初から結果は判っていたのだから白け鳥が飛んでいる。それなのにマスコミは大騒ぎ、NHKなんぞはどういうわけか9時のニュースで小沢を特別出演させ、延々と繰り返し原則論を述べるだけの内容でまさに不毛の会談の後の不毛の放送だ。
唯一、得られたのは民主党の党内で小沢がだだをこねてるだけだということが判ったことだ。民主党が政権を取って3年、鳩山、菅内閣でマニフェストが完全には実行できないことが判明した。最低でも県外と言っていた沖縄の基地移転や高速道路無料化、等は挫折し、政治と官僚との構造を変えると言うことも仕分けぐらいが出来たぐらいで官僚を敵視すれば物事が進まないことも判り、実質的に軌道修正をしている。
世界的な金融危機で、日本の財政危機を早期に建て直さなければならないことから社会保障改革には税制改革が必要だということも認識し、消費税増税が課題として浮かび上がってきた。
NHKインタビューで小沢の話を聞いていると、こうした時間軸は殆ど無視して「3年前に戻り、国民に約束したマニフェストの実現」と消費税増税には触れなかったので「増税反対」を何回も繰り返すだけだった。誰でも増税はイヤだ。しかし、このまま(1000兆円の借金)では後世に付けを残すことになるそれをどうするかには何も触れていない。日本人には蓄えがあるから増税をしなくても大丈夫で増税はデフレを脱却してからでも遅くないという無責任な話には乗れない。
また党内民主主義を軽視する発言も目立った。小沢は税と社会保障の一体改革は党議で決まったが時間が来て採決したので熟議されてないので従わないと言う。これもおかしな話で、これでは民主党では何も決まらないと言うことになる。党議の中で議事進行に異を唱え、熟議を提案すれば良い話で、それが否決されたら従うのが民主主義だ。