行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ヨーロッパ旅行のお土産は何を買うべきか

2012-07-31 22:57:04 | Weblog

外国旅行の楽しみは本題はともかく食事やワイン、そして各地で売ってるクッキーなど菓子やケーキだろう。普段甘いものを控えていても旅行先ではすぐ手が出る。欧州では原料の小麦も乳製品も安く、クッキーやビスケットはかなり安い。消費税も食料品には5%ぐらいで庶民の楽しみは維持されている。(日本の小麦の関税は実に250%だ)

クッキー類は気に入ったら、軽くて荷物にならないので、お土産に買ってくることにしている。先日旅行したイタリアでは写真のMerbaのクッキーを買ってきた。一袋200g5~7ユーロぐらいで、高速道路のサービスステーションの店で買ったが、EU内のスーパーでも売っているだろう。日本でMerbaのブラウニーを食べたことがあるが、このクランベリーとチョコチップが入っているクッキーは甘さもちょうど良く日本で手に入るところがあったら教えてほしい。

昔はフランスやイタリアに出張に行くとブランドものを頼まれ、買うのに一苦労した。いまや銀座へ行けば全てのブランドが軒を連ねている。もう高飛車なブランド店に寄ることはなくなった。その替わり、食料品店に寄って日本では高い食材を買ってくる。イタリアでは干しポルチーニやチーズだが、チーズは重いので迷ってしまう。フランスだったらフォグラやパテ類だ。ドイツだとソーセージ類を買いたいのだが、今のところ成田の検疫を通らない。これは何とかしてほしい。

他に日本に比べ安くて思い出に残るのは訪問地の蜂蜜だろう。5ユーロで日本の普通サイズのものが買える。但し結構重いのでたくさんは買えないし、瓶詰めなので機内手荷物には出来ない。

ガイドが現地のワインを宣伝するのでワインをお土産に買う人がいるが、機内に持ち込ないので瓶が割れない工夫をしたり苦労して荷造りをしている。エコノミーだと重量制限が20キロだから何本も買うとこれに抵触するケースも出て来る。ヨーロッパのワインは殆ど日本で安く買えるのだからワインのお土産は骨折り損のくたびれもうけとなる。

食品以外のお土産は飾り物は避け、日常使う食器類や衣類が結構旅の思い出になるものだ。

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米国の干ばつで食肉危機の恐れ

2012-07-29 20:33:40 | Weblog

英エコノミスト誌によると「全米の農地が干上がり、トウモロコシが枯れている。貯水池の水位は下がり、川底が見える。ユタ州やコロラド州では山火事が発生している。深刻な干ばつが陸続きの48州にジワジワと広がっている。米国立気候データセンター(NCDC)の最新リポートによると、7月10日時点で、米本土の55%が「中程度」から「極度」、3分の1が「深刻」から「極度」の干ばつ状態にある」「今や干ばつは、ほぼすべてのトウモロコシ及び大豆の産地に広がっている」と報じた。

この状況は人ごとでなく、日本人の食生活にも大きな影響を及ぼす。 トウモロコシは家畜飼料に使用されるため、その価格上昇は牛肉や豚肉、鶏肉、乳製品の価格上昇につながる。日本では米国産の安い牛肉、豚肉、鶏肉がスーパーで売られているが、秋口には影響が出てくるのではないだろか。

米国産トウモロコシは、世界の輸出量の52.5%を占めている。大豆は42.9%だ。国際食糧政策研究所はこの1週間で、トウモロコシ価格は30%以上上昇したと発表した。国産牛や鶏の餌のトウモロコシは100%輸入品にたより、うち9割は米国に依存している。国産の牛肉、豚肉、鶏肉、鶏卵の生産自体に影響が出てくる。同じ量の肉を生産するのに牛は鶏に比べ6倍もの餌を食べるので値段はかなり高くなり、今冬はすき焼きが高値の花になるかもしれない。

米国ではトウモロコシはまた、エタノール生産でエネルギー資源となっている。この際、日本政府は食糧への転換を促すなど早急に働きかけが必要だ。

 

 

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最低賃金がたった7円しか上がらなかった背景

2012-07-27 23:05:19 | Weblog

国の中央最低賃金審議会が25日、今年度の都道府県別の最低賃金(時給)を全国加重平均で7円引き上げる目安を示し、試算では全国平均額は744円となる見通しとの報道。時給744円だと1日8時間、月20日働いたとすると一ヶ月の賃金は119000円で厳しい水準だ。
大きな問題となっている最低賃金が生活保護水準を下回る「逆転現象」は11都道府県で起きているが、この目安では北海道と宮城県は解消されない。

かつては、正規労働者の賃金増が最低賃金に反映されていたが、春闘のベースアップがほぼなくなり、最低賃金が適用される非正規労働の賃金増は7円という結果になったということだが、非正規労働者の比率が35%を超え、大型小売業での女性パート労働者が増え、最低賃金の重みは増している。更に個人消費への影響も大きくなっている。
 
また7円の結果には、中小企業経営側の大幅増反対への強い働きかけがあったことは間違いない。この背景にはグローバル化があり、中小企業のライバル韓国、中国、東南アジア諸国の賃金水準をかつてない程意識し始めているのではないか。隣国韓国は特にウォン安に加え、最低賃金の水準は時給で340円、月給で7万円と極めて低い水準だ。

小宮山洋子厚生労働相は国会で、最低賃金全国平均を2020年までに時給1000円に引き上げるとした民主党政権の目標を達成するのは困難との認識を示した。非正規労働者への格差解消を掲げた民主党、連合の努力が不足しているとしか思えない。

 

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東電福島第一原発政府事故調報告書で明らかになったこと

2012-07-25 22:36:24 | Weblog

これまで、マスコミを始め、広範囲に放射性物質が飛び散ったのは水素爆発だと思い込んでいたが、今回の事故調査報告書では新たな見方をしている。それは事故のあった1~4号機で2号機だけが原子炉建屋が水素爆発せずに残り、外観は最も健全に見えるが、放出された放射能の量は最多で、約40%が2号機から放出されたと推定している。しかも南風に乗って東京を含む関東一円に拡散した模様だ。

政府事故調は計器類の解析から、2号機圧力容器は少なくとも14日午後9時18分ごろまでに閉じ込め機能を喪失、その後もさらに大きな損傷が生じた可能性が高いとした。しかし、具体的にいつ、どの場所から大量放出が始まったかは「特定は困難」としている。


畑村政府事故調委員長は「現場に近づけない中で真相は無理だが、真相に迫る努力はしないといけない。やれる努力はやりましたとしか言えない。何が困難だったかというと、放射線が強すぎて実物に近づけないということに尽きる」と述べ、事実解明は今後の課題となった。

政府事故調で新たに第2原発の対応と比較しているが、東電の事故調査報告書でも判るように全ての電源を失い、高レベルの放射線のため外部からの支援物資も届かない中、まさに必死の中、手探りで何とかした第一原発の勇士を冒涜する記述だ。これまでのどの事故調査報告書にも掲載されない最も重大で歴史に残さなければならないのは、第一原発の吉田所長の証言だろう。東電本社も官邸も混乱する中、全責任を負って事故に対応したことは国民栄誉賞ものだ。現在癌と闘っておられようだが、是非国民に事故の実際を語ってほしい。

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インドのスズキに見る日系企業の問題点

2012-07-23 22:39:31 | Weblog

スズキの子会社、マルチ・スズキの暴動事件、警察の手で真相が明らかになるが、背景に日系企業が陥る問題があるのではないか。端的に言うと「ILO中核的労働基準である労働基本権」をないがしろにすることだ。今回の暴動が起きたマルチ・スズキのマネサール工場は新鋭の工場で、同社経営陣はこれまでどおり企業内組合を結成しようとした。

ところが、昨年6月、会社からの干渉を拒否し、独立した組合が結成され、これを認めない同社は組合指導者11人を解雇した。当然ストに入られ、外部のナショナルセンターが間に入って何とか収まったが、労使間の不信感は残り、サボタージュ問題で会社が再び解雇を強行したことから紛争が再発し、10月に至って州政府や産業別労働組合の介入で終息した。

インドの組合組織は伝統的に旧宗主国英国の産業別労働組合が企業を組織するタイプだ。マルチ・スズキ社はそれを日本流の企業内組合でこれまで何とかやってきたが、誇り高いインドの産業別労働組合が見過ごすはずがない。

民主主義国家ではどのような場合でも、団結権を尊重しないで、独立労組結成に企業として介入すればもめることは明らかだ。できた労組をパートナーとして尊重し、とことん話し合うことだ。もちろん、違法行為があれば毅然とした対応が必要だ。日本では企業内組合で労使関係が安定しているので、外国でもと思うところに問題が生じる。

多くの外国における日系企業の労使紛争は企業内組合結成を強行しようとして起きている。ILO中核的労働基準である労働基本権を尊重しないために大損害を被った例も多くある。

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イタリア紀行2012 アルプスの花

2012-07-21 14:49:35 | Weblog

この時期、高山植物が花盛りタンポポや菊の類は至る処で咲いている。山岳ガイドも知らない花もあり、石楠花、雪の下、蛍袋ぐらいは見分けが付く。

 

 

 

 

 アルプスというとエーデルワイスだが、トレッキングコースでは見つけられない。このエーデルワイスはポルドイ峠の茶店の鉢植え

 

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イタリア紀行2012 ヴェネツィア繁栄の秘密

2012-07-19 16:59:54 | Weblog

ドロミテの山々の姿形は異なるけど、共通なのは2000m以上はドロマイトの岩で、それ以下は松やトウヒ類の針葉樹がびっしりと生えていることだ。これらの森林はかつてヴェネツィア共和国に属し、ここの松で浮島たるヴェネツィア自体を海中で支えている。このことは有名だが、この森林資源は欧州各国に輸出され、ヴェネツィアの繁栄に寄与したことはあまり知られてない。
ミズーリ湖の周辺は針葉樹林、遠くに見えるトレ・チーメがここからは二つの塔に見える。

はるかソラリスを望む

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イタリア紀行2012 ドロミテ トレ・チーメ

2012-07-17 23:28:59 | Weblog

今回の旅のハイライト、トレ・チーメ(3つの塔という意3005m)へのトレキング、コルチナからバスで1時間、2300mの駐車場へ、そこからの景観は見たこともない異世界だった。

トレ・チーメを一回りすると5時間近くかかるので、2時間かけて裏側を見渡せる肩2400mまで行くことに、このあたりは第一次世界大戦の戦場、戦死者(といっても大部分は凍死)を弔う教会も途中にあった。右側がトレ・チーメ

山の形は見る角度により異なるが、ここまで登るとトレ・チーメという意味のとおり3つの塔に見える。

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イタリア紀行2012 ドロミテ街道

2012-07-16 23:37:00 | Weblog

40年以上も前のこと、最初に履いたスキー靴がイタリア製ドロミテ、かなり高価のものでスキーを止める最期まで大事に使った。その時からドロミテに1度は行きたいと思っていたがようやく願いが叶い、そのユニークで奇っ怪な山塊にようやく会えた。拠点はコルティナ・ダンペッツォ、洗練されたリゾート地といった感じだ。そこから北イタリアの大都市ボルツアーノまでいくつもの峠を越え、ドロミテ街道を走る。
コルティナ・ダンペッツォ

ドロミテ街道最高地点ポルドイ峠(標高2239m)このあたりの北イタリア地域はかつてはオーストリアのチロル地方で、第一次世界大戦でイタリアに帰属したドイツ語圏だ。峠の茶屋のおばちゃんも「ダンケ」とくる。

このあたりの山塊で最高峰はマルモラーダ山3343mで、カレッツァ湖を最後に山塊をおりる。

ボルツアーノはドイツ語圏の最大都市、山に囲まれた盆地で国境の街だ。

教会の屋根は東欧楓だ

周囲の山は葡萄畑が上へと拡がる

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イタリア紀行2012 ヴィチェンツァとベローナ

2012-07-15 18:25:24 | Weblog

ヴィチェンツァが世界遺産になったのは偏に16世紀、ルネサンス最初の専門建築家アンドレア・パッラーディオの建築物が対象だ。彼の影響はホワイトハウス等、欧米の有名な建築物に及んでいる。
彼の代表作オリンピコ劇場では、入口の欄間に最初にこの劇場を訪れた外国人として、天正遣欧少年使節団が劇場の最前列に座っているレリーフが飾られている。1585年に日本の少年がここに来たというが、当時としては大変な冒険だっただろう。
オリンピコ劇場の舞台

ヴィチェンツァ市内にはパッラーディオの作品が23ある。

ベローナはこのシーズン、音楽愛好家なら必ず行きたいという古代ローマのアリーナで上演されるアイーダで賑わっている。料金は7~8000円で見られるのでそれほど高くないが、座布団を貸してくれるとはいえ石の上に座るわけだから忍耐力が必要だ。

アリーナの周辺にはアイーダで使う舞台装置が搬入を待っていた。

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