行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

カオス発生マシーン・トランプ大統領

2017-01-30 22:03:13 | Weblog

先週末、マスコミOB、国際問題研究者、等との定例会合といっても飲み会謙勉強会に出席、話題はもっぱらトランプ談義となった。トランプ政権の政策自体しっちゃかーめっちゃかなので話題は尽きることはなかった。その中から女性問題を除いてフムフムというものを取りだしてみると「労働者の味方等と言ってるけど内閣にあたる閣僚は大金持ちと軍人上がりの素人集団、3か月後の混乱ぶりはどうなるか」昨日来の大統領令でイスラム7カ国の入国禁止で国際空港は早速混乱状態だ。日本の新聞ではイラン系のダルビッシュ投手を心配している。

日本に先ず来るのが国防長官の狂犬と言われたジェームズ・マティス元中央軍司令官、こわもてとの指摘に、「いや閣僚の中ではましな方で、狂犬というのは正しくない。暴れん坊将軍といったところだ。海兵隊上がりだから日本の防衛には関心がある」

オバマ時代は大統領自体もヒラリーをはじめ閣僚もほとんど弁護士上がりだったのに対し、トランプは自分もそうだがMBA上がりをそろえ、ウオール街出身が要職を占める。財務長官はゴールドマンサックス出身のスティーブン・ムニューチン氏だ。瞬く間に金儲けをした方々で、商売は巧いので通商交渉はたいへんだ。

マスコミ界の大御所が指摘したのは、イスラエルとの関係だ。娘婿の大統領上級顧問ジャレッド・クシュナー氏はユダヤ教、不動産ではトランプ顔負けの財を築き、妻のイヴァンカを改宗させている。トランプがイスラエルを全面的に支持し、入植を認めることになれば周辺のアラブ諸国の反発を招き、中東はカオス化する。日本は未だに石油の8割は中東に依存しており、懸念材料だ。

トランプの最大の敵はマスコミで、まさに戦争状態、皆さん「この調子だと問題はいつまで持つかなぁ、ペンス副大統領に賭けていた方が良いかも」というのがこの日の結論

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自家撞着に陥ったアベノミクス

2017-01-28 22:07:36 | Weblog
内閣府は25日の経済財政諮問会議で、中長期の財政試算を示した。黒字化をめざす2020年度の国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)は8.3兆円の赤字を見込んだ。16年度の税収が円高などで落ち込んだことで想定が狂い、赤字は昨年7月の前回試算より2.8兆円膨らんだ。高い成長を想定し、19年10月の消費増税を織り込んでも財政健全化目標の実現は難しさを増している。赤字解消へ追加策が必要になる。との報道。
 
この試算はあくまでも成長戦略が奏功し、GDPが実質で2%以上、名目で3%以上になると想定し、かつGDPの推計方法を変え、底上げして名目GDPを20年度に600兆円、24年度に700兆円に拡大するとしものだ。そして安倍首相は財政再建よりも経済成長に重きを置き、施政方針演説では20年度の黒字化に触れなかった。「基礎的財政収支の黒字化が重要なのではなく、債務残高がGDP比で一定の範囲内に収まってさえいればよい」として追求をかわしている。
 
収支改善が遅れる主因は税収減で、16年度の税収見通しは円高で法人税収が落ち込み、当初57.6兆円と見積もったが55.9兆円に下振れした。また将来の年金不安などを背景に、消費を控える動きに改善が見られず、所得税や消費税が伸び悩むと想定している。16年の物価が0.1%減、賃金が1.1%減となったため、早速17年度の年金受取額は0.1%減と発表した。月々227円しか減らないのだが、年金生活者の消費心理を冷やしている。当初から2%インフレを狙ったアベノミクスの結果はデフレ傾向に拍車を賭けることになる。今や消費の頼みの綱はインバウンド消費になってしまった。安倍首相は春闘に期待を又掛けるわけだが16年の結果を見ても判るように、4割近く非正規社員が増加し、全体の賃金を底上げするのは容易ではない。消費者も65歳以上の割合が増え、個人消費に大きな影響を与える。昨日の会合でも口々に年金が減るネェと挨拶替わりだ。
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日米通商摩擦の再現か

2017-01-26 18:21:26 | Weblog

トランプ政権の政策が大統領令として明らかになってきた。就任演説「われわれの製品をつくり、企業を奪い取り、雇用を破壊するという他国の略奪行為から国境を守らなければならない」「保護こそが偉大な繁栄と強さにつながる」「私は全力で皆さんのために戦う。そして決して、決して失望はさせない」の具体化で真っ先にTPPからの離脱だ。

日本の政治家は米選挙期間中からTPPとピーピー言い続けてきたが、蹴散らされた格好だ。それでもまだ安倍首相は24日の参議院本会議で「トランプ大統領は、自由で公正な貿易の重要性は認識していると考えており、TPPが持つ戦略的、経済的意義についても腰を据えて理解を求めていきたい」どういう情報の下で答弁してるのか?日米首脳のギャップは大きい。特に保護貿易についてのトランプの固執は異常だ。

先ずはカナダとメキシコとのNAFTAだが、離脱する事態となれば、企業のサプライチェーンは大混乱に陥り、日本も含む世界経済は大きな痛手を被る。そして日米では自動車の貿易アンバランスに言及しており、1970後半~1980年代の日米通商摩擦を思い興させた。当時日本のカラーテレビが米国市場を圧倒し、米国の圧力で家電メーカーは米国に工場を相次いで建設した。自動車でもトヨタがGMとの合弁でカリフォルニアにムーニー工場を建設した。

日米ともに長い交渉の結果構造協議を持って解決しようということになった。1990年11月私自身、日米構造協議の一環で労働省チームのメンバーとして、高梨晶教授や新日鐵の阿南副社長(いずれも当時)らとワシントンに乗り込み、日本の大企業の競争力の秘密は人材育成に有りと論陣を張り、米国企業よ見習えと圧力をかけた記憶がある。帰路、西海岸に寄りトヨタとGMの合弁会社ムーニーを訪問したが、まだトヨタから学ぶといった雰囲気はなかった。1980年代トヨタ生産方式がリーン(スリム)生産方式としてMITの学者達が取り上げ、世界のカーメーカーが渋々研究し、採用し始め、今や製造業においては基本の一つとなっている。

今回はどういう結果になるか、予断を許さない。

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昭島の野鳥

2017-01-24 21:51:58 | Weblog

今年は酉年、焼き鳥ぐらいしか興味のなかった私が野鳥に興味を持ったのは、我が家の2階の鉢植えの木にある日突然ヒヨドリが巣を造った時からだ。やがて卵を産み、雛が騒ぎ出し、毎日興奮した。この顛末はブログに書いたので省略するが、それ以降野鳥の観察が楽しみになった。

http://blog.goo.ne.jp/ajimayukuo/e/4dd17a31bb942772ce0e6d84c53ee871

我が家の庭に来る野鳥はスズメ、シジュウカラ、ヒヨ、メジロ、渡り鳥ではツグミ、ジョウビタキ、アッ来たと大騒ぎするのがコゲラで、冬は餌不足で毎日撒く残飯はあっという間になくなる。ミカンもメジロように木に吊しておくとヒヨが皮まで食べてしまう。メジロは仕方なくご飯をつまんでいる。これらの頂点に立ち毎日木の上から睥睨しているのがヒヨで、このヒヨは我が家の一員みたいだ。羽をきちんとたたまないでくつろいでいる。10年前にはオナガが来たというけど最近は来なくなった。散歩していてもオナガの少なさが気になる。

散歩の途中、市民会館からつつじが丘にかけては背黒セキレイが多く、人を恐れず道の餌を突っついている。時には小さなエナガの群れに会うことがある。市民会館の池で鴨が巣を作り、雛の行列行進のときには見物人がたくさん来たが、あれ以来鴨は来なくなった。今年は拝島西武ハイツの池に二組の鴨が巣を作り、雛の行列行進があって人垣が出来たと聞いた。このあたり野鳥の敵はカラスと猫で、我が家でもヒヨが生まれたときには用心した。

今気になっているのが、ゴルフ場や玉川上水の上空遙か高い処を翼を広げ悠然と回っている大きな鳥で、人によっては大鷹だという、一度鳩を食べているのを見たことあるが今年は写真に納めることが課題だ。

 

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初場所の特筆横綱稀勢の里誕生だけではない

2017-01-22 23:13:38 | Weblog

大相撲ファン待望の日本人横綱が誕生し、盛り上がった初場所、先ず稀勢の里におめでとう。相次いで横綱陣が負傷し、欠場で白鵬だけが頑張ったが、初顔合わせに2敗するなど調子は今ひとつだった。その中で稀勢の里の強さが目立ち、かつ元気の良い若手力士と稀勢の里と同年配の30代力士の活躍で初場所は何とか盛り上がった。

稀勢の里は風貌体つきがにくいほど強かった北の湖を思わせ、実際強いのだが、精神面と腰高で勝負に脆いところがあった。そのため、横綱昇進も最も遅い73場所でようやく実現した。この初場所では危ない場面も結構あったが落ち着いてさばき、精神面での強さが出てきた。優勝決定後、横綱昇進が協会筋から出たが、千秋楽で白鵬を破ることが必須条件だと私は思った。日馬富士、鶴竜の2横綱とは欠場してるのであたらず、白鵬に負けたら横綱を一人も倒さないことになるからだ。千秋楽の白鵬戦は立ち会いから全力を挙げて寄る白鵬を余裕で突き落とした。稀勢の里の強さが出た一番で新たな横綱誕生を見せつけた。30歳で横綱なのでどのくらい持つかということだが、同世代の現横綱が衰えを見せているので、次の若手横綱誕生まで頑張ってもらいたい。

今場所は稀勢の里だけでなく30代力士の活躍が目に付いた。30代場所と言っても良いくらいだ。玉鷲(9勝6敗)の馬力の強さ、豪風(10勝5敗)のうまさ、技能賞に輝いた蒼国来(12勝3敗)はかつて賭け相撲の嫌疑をかけられそこからはいあげって来た。33歳での初3賞受賞は歴史に残る特筆ものだ。馬力で横綱白鵬をやぶった貴ノ岩(11勝4敗)は殊勲賞を勝ち取った。これら30代力士の活躍がなければつまらない初場所になっていた。

これからは御嶽海(11勝4敗、技能賞)に代表される若手と30代力士の対決が楽しみだ。

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核心、習近平主席を待つ難問

2017-01-20 18:37:18 | Weblog
 
AIIBは中国版列島改造計画?

今の若い人には日本列島改造論といってもピンとこないかもしれない。善し悪しは別として1972年日本の歴史に輝く田中角栄元首相が唱え実際実行したインフラ投資で、日本列島に新幹線網、高速......
 

華々しく発足したが1年間でアジア投資銀行(AIIB)の決定した融資はシルクロード鉄道、パキスタンなど9件、総額17億3000万ドル(約2000億円)と、日本主導のアジア開発銀行(ADB)の10分の1以下で、しかも単独案件はたったの3件、合計4億6600万ドル(約500億円)しかない。その他の6件はAIIBの単独プロジェクトではなく、ADBか世界銀行と組んで実行している。原因は中国からの資金が流出していることもあるが思うように資金が集まらないのと国際プロジェクトをこなす人材が集まらないことにあるようだ。

そして難問はトランプ大統領の貿易政策だ。ダボス会議に出席した習近平席は「世界はテロや難民問題などに直面し、不確実性が増している。しかし、金融危機も含め、問題のすべてを経済のグローバル化がもたらしたわけではない、保護主義に反対する。貿易戦争をすれば、結局は双方が負けることになる」と強調し、「アメリカ第一主義」を掲げて保護主義的な姿勢を見せるトランプ次期大統領をけん制したとのNHKの報道。これに対してニューヨークタイムスは国内でインターネットの規制を強化し、市民を締め付け、それを擁護しようとする弁護士を拘留し、司法の独立を否定している国の指導者が自由貿易を唱えるとはと皮肉っている。こうしたおっかない状態ではAIIBの本部北京で働こうという金融マンはいないだろう。

習近平中国にとって台湾問題がむしかえされ、最大の貿易相手国しかも最大の外貨を稼ぐ相手トランプ政権とどう接して行くのか、20日以降最大のピンチをむかえる。

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昭和記念公園冬の花

2017-01-18 23:10:52 | Weblog

冬の公園は静寂で、カメラを抱えた人々が黙々とシャッターを切っている。冬の花も華やかさはなくどれもひっそりと咲いている。

日本水仙

梅林は咲き始め

素心蝋梅 この花が今の時期見頃

節分草も咲き始めた。小さな花なので松ぼっくりと較べてみた

 

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剥落し始めたかトランプ相場

2017-01-17 23:15:57 | Weblog
11日の記者会見があまりにもひどかったせいか、欧米そして日本の株式市場は下落し始めた。11日以降もロシアコネクションでのCIAとの対立、英国マスコミとの会見で「英国のEU離脱はすばらしい、他の国でEU離脱が続くと良い」と語り、独メルケル仏オーランド各首脳の反感をかっている。
 
就任式でも多くの民主党議員が欠席すると表明し、トランプはこれらの議員をツイッターで罵っている。米国を一つにまとめるとついこの間表明した人間とは思えない。投資家の多くは就任式を待てずに売りに出ているのだろう。トランプ相場の剥落が始まったのかもしれない。ブックメーカーの賭の対象にトランプがもつかどうかの賭の対象になったというが報道がされてるが、不安が増長されだした。
 
欧州、中国の首脳からトランプが嫌われ、トランプの友になるのはプーチンか安倍か??
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経済は今年も米国頼み

2017-01-15 23:19:30 | Weblog

各種経済セミナーが新年になって行われ、出席したりネットで見たりした。政治ではトランプ問題でいろいろあるが、経済のパフォーマンスでは2016年も米国が世界経済を引っ張り、今年もその傾向は続きそうだ。アベノミクスで得意になっているが実績はさんざんだ。IMFの予想によると米国GDPは2016年1.6%2017年2.2%に対し、日本は0.5%、0.6%で欧州のどの国より低く先進国では最低だ。

直近の11月のデーターで見ると、米国と日本の大きな違いは実質賃金米国が2.9%伸びてるのに、日本は-0.2%とマイナスに落ち込んでいる。米国は年末商戦もネットによる購買が増え好調に推移し、米国のGDPは上記の予想より上回るとの見方が強い。日米双方でパフォーマンスが良いのは失業率で米国は4%台、日本は3%台と数字の上では完全雇用に近い。ところがCPIは米国1.7%と目標の2%に近づき、日本はようやくマイナスから0.5%とプラスになった。

オバマ大統領はリーマンショックを乗りきり、米国経済は力強くなっているが、トランプ新大統領が引き継げるか?口先だけだと1年も経たないうちに失業率が悪化する。それは新たな貿易摩擦を引き起こすことになり、世界経済にとってリスクだ。

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波乱含みのトランプ次期大統領とマスコミの関係

2017-01-12 13:01:18 | Weblog

眠い目をこすりながら聞いていたトランプの記者会見、はっきり言って期待外れだった。冒頭からロシア関連情報漏れ報道でのマスコミ批判で始まり、ロシアとトランプ選挙陣営との取引があったかどうかを記者が追求したが、最期まで明確に答えずお開きとなった。日本でもかつて日本の新聞は読まないと開き直った総理大臣がいたが、トランプは情報漏れを流したCNNの記者には質問をさせなかった。異様な雰囲気の中での記者会見でこれから波乱含みの事態が予想される。

昨日のオバマ大統領の退任演説が「民主主義」と「米国社会の多様性」を強調した格調高かったのに較べるとトランプ記者会見はマスコミとの角突き合わせの低調差が目立った。トランプ事業会社との関連では息子に任せ、大統領職が事業会社に影響を及ぼすことはないと弁護士から10分にわたって説明させた。記者からの所得申告をオープンにしろということに答えたものだが、躱した感じだ。米国民が知りたいオバマケア廃止の代替案については、長々とオバマケアは破綻するとしゃべったが肝心の代替案はより良いものにすると答えただけで具体的には判らない。

経済関係では中国、メキシコ、日本との貿易収支赤字を何回か取り上げ、これを何とかして米国に雇用を取り戻すとこれまでの主張を繰り返したが、法人税減税とかインフラ投資といった重要な政策については最後まで触れずドル相場は下落した。世界中が注目したNAFTAから脱退するのかどうかも一切触れず、メキシコとの国境に壁を造るとし、費用はメキシコに払わせると息巻いた。1時間足らずの記者会見、結局自分のチーム誉めとトランプ事業会社との遮断、ロシア問題でほとんど、内容のないものだった。

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