行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

丁寧な説明が荒っぽい説明に

2015-07-31 17:42:52 | Weblog

安保法制の審議が参議院で始まった。世論の反対を押し切って衆議院で可決し、支持率も4割をきったため、安倍首相は丁寧な説明で国民に理解をして貰うと答弁をしているが、聞いていると「集団的自衛権は憲法違反出ないと確信」を繰り返し、戦争法案という野党に指摘に対し「戦争に巻き込まれることは絶対ない」と断定し、かなり荒っぽい説明をしてる。

前にも指摘したが、前者の集団的自衛権についは憲法学者の見解を見るまでもなく、首相が根拠としている砂川事件の判決文では一言も集団的自衛権に触れてない。だから歴代内閣は集団的自衛権は憲法では認められてないとしてきた。1年前に閣議決定をしてから自分で確信しているとだけの説明に終始している。

後者の戦争に巻き込まれないについては戦争の定義まで関連するが、米軍が戦闘状態に入り、敵潜水艦をヘリで爆雷攻撃しているケースが審議会で取り上げられていた。そのヘリを敵潜水艦の魚雷攻撃の範囲外に位置する自衛隊のヘリ空母が米軍の攻撃ヘリの給油艦として支援するケースが集団的自衛権の発動だという。この場合日本は戦争に参加していませんと言っても敵も第3国も認めないことは明らかで、それは自衛権の発動で戦争ではない巻きこまれてないと強弁しても国民は納得するのだろうか

イランとの平和が訪れ、ホルムズ海峡封鎖についても現実味がなくなり、これも荒っぽいが、海路の安全について急遽南シナ海での中国による存在を指摘しだした。1年前に戻り、中国と北朝鮮対策なら個別自衛権で対応できる安保法制を構築するべきだろう。この方が国民にとって解りやすいし、より現実的だ。

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暑中お見舞い申し上げます

2015-07-29 22:13:01 | Weblog

  暑中お見舞い申し上げます。

最近はいろいろな耐暑グッヅが出ていて。日焼けを防ぐ腕カバー、特に良いと思うのはアイスノン?の入ったネッカチーフ昨日はこれを巻いてコンペに参加、優勝しました。

思い出に残っている夏の風景お届けします。

ニュージーランド テカポ

タヒチ 

イタリア ドロミテ

ニュージーランド オークランド湾

スイス ユングフラウと氷河湖

 

イタリア カプリ島                         十勝岳

 

磐梯山 瑠璃沼

 

 

 

 

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日経がFTを買ってメリットあるの?

2015-07-27 16:42:48 | Weblog

国立競技場2520億円高い、無駄使い??で有名になった数字より低いが日経がフィナンシャルタイムス(FT)を1600億円で買ったというニュースが世界を駆け巡った。ドイツの大手新聞社アクセル・シュプリンガーが買う直前10分前に現金で即支払うとオファーし、横取りしたという。日経や朝日などは快挙に近いような報道をしているが、どうなのだろうか?日経自身はグローバル化とデジタル化というキーワードをあげてFTからの学び料だといっているがそれで相場の倍以上といわれる1600億円が適正価格なのだろうか?しかも重要な編集権には口をはさまず、ということを公言してしまった。当然FTの記者は説明を受けた時に日経のことを知らないから、編集権独立の上に雇用保障もされ納得したという。

私が日経を毎日読むようになったのは就職した1966年以来だから40年近くになる。また労働運動やら政策活動で取材も受け、経済教室欄に論文も掲載してもらったこともある。昔は産業・経済一辺倒の固い新聞であったが、最近はスポーツや文化欄も充実し、今や私の履歴書に浅丘ルリ子まで登場し他紙を圧倒している。不満は朝日や読売より料金が高いことで、発行部数が減少しているのは多くの勤労者が退職し、年金生活に入ると日経との付き合いがなくなることにある。他紙も経済面を充実し、日経に追いつこうとしているから年金生活者は奥さんの手前マァこれでいいかということになる。グローバル化とデジタル化で日経が変わるのであろうか、FTとの連携でFTの記事が掲載されることが多くなるぐらいで年金生活者が購入するとは考えられない。値段を他紙並みに引き下げるか、シニアを優遇するプロモーションを1600億円でやって貰いたかった。

グローバル化とデジタル化でいえば、ニューヨークタイムスを私は毎日タブレットで読んでいる。限られた紙面で世界のトップニュースを配信しているが、そのニュースの選択が参考になる。日本の新聞はアフリカと南米の記事が少ない。日経がグローバル化を目指すのであれば経営権の取得より欧米の代表紙と連携して記事を配信して貰う方が読者にとって良かったのではないか

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新国立競技場あのデザイン捨てがたい

2015-07-25 23:44:01 | Weblog

1300億円が2520億円になって税金の無駄遣いと大騒ぎ、安倍首相までが世論の支持率低下で慌てて白紙に戻すといったドタバタ、しかし未だにその謎が解けない。普通民間で競争入札する場合、設計料、建設費込みで入札しその金額が1300億円だと思うのだが、それが2520億円になった経緯が解らない。日本の建築技術ではできないということなのか?私はあのデザインはランドマークになる素晴らしい芸術品だと思う。パリのエッフェル塔でもほとんどの人がパリの景観にそぐわないと当初は反対したという。これからの入札であれ以上のデザインのものが応募されれば良いが

問題の2520億という数字を吟味してみよう。
森喜朗組織委員会委員長は「国がたった2520億円も出せなかったのかねっていう、そういう不満はある。何を基準に『高い』と言うんだね。皆、『高い高い』と言うけれど」と言ってるように、これからTPP対策で農業に1兆円ぐらいは掴み金で出せなどと言っている感覚だから国会議員にとっては、2520億円くらいということだろう。かつてウルグアイラウンドでは日本の農業強化に6兆円もの巨費が投じられたが、どこへ消えてしまったのか。1300億円→2520億円が税金の無駄遣いという批判に内心驚いてることだろう。

このブログでも2013年9月13日、東京の特養不足、保育所不足を指摘し東京オリンピック反対を書いたが、当時の知事は東京都は45億ドル(5535億円)用意をしているとオリンピック召致会場で言明している。2520億円が高くて当初のデザイン案が不可能ということは諸外国では理解できないだろう。知事が替わったらとたんに500億円でも出し渋るのも理解できない。オリンピックをやる以上はランドマークになるようなものを造って貰いたい。

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東芝ブランドの毀損は

2015-07-23 18:51:11 | Weblog

日本マクドナルドホールディングスは8日、6月の既存店売上高が前年同月と比べ23.4%減ったと発表した。マイナスは17カ月連続。減少率は5月(22.2%減)から拡大した。 昨年7月に発覚した中国でのチキンナゲット事件(期限切れ鶏肉の使用問題)や今年1月に明らかになった商品への異物混入の影響が続いている。客数は10.4%減と26カ月連続のマイナスだ。日本だけでなく、米国でも信頼できる材料を使った高級ハンバーグチェーンがマックの牙城を切り崩している。5月下旬から新商品を投入するなど全社を挙げての努力も挽回は見通せない。世界一のブランドといわれたマクドナルドも毀損されたブランド力を取り戻すのは容易ではない。

今明らかになりつつある東芝の粉飾決算問題、通常の事件とは全く異なる展開となっている。通常の粉飾決算問題は事業部とか工場といったプロフィットセンターが成績を上げたいがために本社への提出で粉飾をする例が多く、それをトップ経営者であるCEOが見抜けなかった事例が多い。この場合、プロフィットセンター内部から経営トップへ内部告発があり、企業内で是正され外部には出てこない。ところが東芝では3代にわたって経営トップが自ら粉飾を促したか、指揮した色が濃い。田中社長自ら140年築いてきたブランドが崩れたと語っているが、粉飾していることを内部告発してもトップに握りつぶされ、外部に告発するしかないだろう。今後株主から損害賠償や責任追及の訴訟が起こされ、毀損されたブランドの復活にはどのくらいの労力と時間がかかるのだろうか

私は金属労協の事務局長を務めていた時には、日経連や経団連にたいして何回も社会的責任を遵守する企業行動規範を求め、多くの大企業では宣言なり、社内基準を作ったが、リーマンショックで忘れ去られたのであろうか

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オバマ大統領の逆転ホームラン

2015-07-21 22:44:18 | Weblog

レイムダックとか不人気だとか言われてきたオバマ大統領、特に外交では中国への弱腰やISISを跋扈させた中東政策で批判を浴びてきた。しかし、キューバとの国交回復、イランとの核をめぐる交渉での仕上げは永年どの大統領もなしえなかっただけに歴史に残る快挙だ。

キューバ危機は1962年ケネディ大統領の時期、ケネディはカストロ政権を倒そうと反乱軍を組織したがキューバ国民の支持を得られず大失敗、反動でキューバがソ連にミサイル基地を提供したのに対抗してキューバを封鎖し、キューバ周辺でソ連の軍艦を臨検し、潜水艦に爆雷攻撃をした。時は冷戦の真っ最中、ソ連潜水艦は核弾道を装備したミサイルがあり、核戦争もありえ、世界が固唾をのんで注目した。当時私は大学2年、米国国民が核戦争に備えて買い出しをしているなどと聞いたが。日本では高度成長の真っ最中、皆楽観的だった。フルシチョフソ連書記はソ連艦を引きあげ、その後キューバから核ミサイルを撤去し、核戦争は回避できた。それ以来米国とキューバは国交断絶、しかも経済制裁を続けてきた。日本もそれにお付き合いをしてきたわけだ。

1978年イランの親米パーレビ国王政府がホメイニ革命で倒され、介入に失敗した米国は新政府より大使館員人質という予想外の反撃にあう。更に大使館員救出に向かった特殊部隊が作戦に失敗、全滅し、米国民はイランへの怒りをつのらせた。在イラン米国民間企業の中には私兵を雇い社員救出に成功した例もあった。その後核疑惑でイランは国際社会から制裁を受けるが、米国のイランへの恨みが根っこにあり和解の道は遠かった。今でも共和党の中には和解を受け入れない議員がかなりいる。日本は石油の大供給源であったイランを失い、投資してた多くの企業が損害を被るに至った。これから日本は石油の安定確保と価格低下の恩恵にあずかることになろう。
オバマ大統領の決断を大いに称えたい。

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「愛を積む人」若い人に見て貰いたい

2015-07-19 22:04:54 | Weblog

台風豪雨の日、久しぶりに昭島MOVEXで映画を見た。最近東京から年寄りを地方に移そうという話題が取りざたされているが、この「愛を積む人」は鎌田の工場をたたんで日本で最も美しい村と言われる美瑛に移住し、物語の舞台となる絵を描いたような例だ。英国人と思える外人が住んでいた瀟洒な別荘を買い、妻の希望で野菜園の外周に石垣を積み美瑛の景色を背景にした美しい風景はうらやましいかぎりだ。

引退後の安穏な生活は妻良子の心臓病で暗転、病を知らなかった夫篤史は突然の妻の死で生活は荒れる。夫婦には一人娘がいるが娘の不倫をきっかけに篤史とは絶縁状態だ。1人残された篤史は庭師見習いの若者徹とひたすら石を積んで石垣を完成させる。徹は口べたでなかなか篤史に馴染めないが、ある事件をきっかけに恋人の咲英と伴に篤の身の回りの世話までするようになる。ここでこの映画の小道具が登場する。妻が生前したためていた手紙を篤が見るであろうアルバムや真珠の首飾りの入っている宝石箱とかに潜ませていてそれを篤が発見し、物語が展開する。もう一つの小道具が真珠の首飾りで、篤が妻に毎年誕生祝いに一粒の真珠を贈り、30年で首飾りができていた。妻の葬式後、それを娘に届け、和解するが、それは妻の手紙による願いでもあった。

もう一つの物語は徹と高校3年生咲英との恋愛で、妊娠してしまい咲英の怒った母親は堕胎を迫る。しかし咲英はどうしても産みたいと決意する。徹は篤史に説得され咲英の実家の牧場に行き、咲英の継父熊二に結婚を懇願する。熊二は徹を殴るが、土下座する徹を見て、1年間牧場での修行を条件に赦す。強行だった咲英の母親も継父である熊二の寛容を受け入れ孫の誕生を喜ぶ。最後は石垣の完成祝いに全員が集まることになる。

この映画は引退後シニアの夫婦愛が主だが、不倫した娘と父親の葛藤と親子の愛、また高校生の妊娠といった事態に大人達が真正面から向き合い、若い二人の愛が貫かれる。石が積まれ石垣ができるとそれぞれの愛も積まれる。是非若者にも見て貰いたい映画だ。それにしても美瑛の四季の景色は美しくもうちょっと見たかった。

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2015連合春闘2.2%のアップ、これからの課題最低賃金アップ

2015-07-17 22:35:21 | Weblog

連合が発表した2015年春闘最終集計によれば、平均賃金方式で回答を引き出した5,469組合の回答(組合員数加重平均)は、額で6,354円、率で2.20%となった。それぞれ前年から額で426円増、率で0.13ポイントの上昇。このうち、組合員数300人未満の中小組合(4,111組合)の回答は、額で4,547円、率で1.88%となり、前年から額で349円増、率で0.12ポイント上昇し、全体集計とともに昨年同時期を上回ったささやかな成果だ。

中央最低賃金審議会で地方最低賃金の目安を7月末に出すが、参考値として重要なベア分(賃上げ分)について前年と比較が可能な同一の1,958組合の集計結果をみると、賃上げ額は6,887円(定昇相当分5,002円、賃上げ分1,885円)、率は2.36%(定昇相当分1.72%、賃上げ分0.64%)となり、前年から額で542円増、率で0.16ポイントの上昇となっている。
昨年は7月29日に中央最低賃金審議会が示した目安を受けて、各都道府県の地方最低賃金審議会が地域別最低賃金の金額改正を行い、全国加重平均では16円の引上げとなり、最高額は東京都の888円、最低額は677円(7県)となった。昨年の最大の課題であった5都道県(北海道、宮城、東京、兵庫、広島)での最低賃金が生活保護水準を下回る“逆転現象”がすべて解消された。

今年の目安額は昨年の16円を上回る額を増やすことが焦点ではあるが、現在の最高額と最低額は1.3倍ほどの格差があり、地方経済活性化にはこの格差を縮める政策が必要だ。水準的にはかつて民主党政権が目指した1000円を目標に連合は今年は20円程度の要求をしている。欧米に較べると、下記のように最低賃金の貧弱さが目立つ。

米国では今ファイト・フォー・フィフティーン(Fight for Fifteen)運動が全米で展開されようとしている。連邦最低賃金が7.25ドル(時給890円)を、人間らしい生活ができる最低水準となる貧困ラインを上回る賃金、15ドル(1845円)を獲得しようという大衆運動でオバマ大統領も支持している。欧州では1500円前後の水準だ。

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ネパール大地震復興遅遅として

2015-07-15 23:43:20 | Weblog

昨日は国際労働財団のネパール取材報告を聞いた。同財団では児童労働対策や職業訓練などの支援活動をしており、1日でも早く再開したいためその調査もかねてチームを派遣した。
先ず日本で集めた義捐金をカウンターパートの労組に渡し、カトマンズ周辺の被害状況、復興状況を調査した。カトマンズ市内は瓦礫が残っており、滞在中重機らしきものは見たことなく、復興には全く手がつけられていない。被災者は市外の大型テントに雑居状態、東日本大震災の場合、公民館とか体育館とかがあったのでとりあえずそこに収容されたがネパールにはそれのかわりが大型テントで、電球がいくつかぶら下がっているだけで夜になると不便だ。同財団がとりあえず持参したソーラー電気ライトを配布した。大型テントは山間部で山崩れで家が潰された人が収容されている。最低の食糧と水は供給されているだけで、これからのモンスーン季節や厳冬での対策は未だ不明だ。

都市部の崩壊した家の住人は空き地で小型テント生活、政府は見舞金、死亡者への弔慰金と埋葬金の支給を決め、全壊建物には低利のローンなどを決定したが、瓦礫が手つかずなのでいつになるのか判らない。同財団が支援するバクタプール非正規学校は健在で半分の子供は田舎に避難中だが子供たちは元気で勉強している。しかし、その建物の家主宅が全壊し、返還を要求されている。

インドが真っ先に支援してくれたが、上から目線で評判が良くないが、中国の積極的支援にはすこぶる評判が良く、日本の支援も期待されている。ネパールの産業は観光業が主、ポカラ近辺は岩盤が強固でマナスルなどの観光は何ら被害もないのでとりあえずこちらの再開を支援することにしたらどうだろうか。ヒマラヤ周辺は崩壊が激しく余震も多く、当分観光は難しい。近々、同財団のホームページで取材報告の写真を掲載するのでみてほしい。

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内閣支持率ついに逆転

2015-07-13 23:38:46 | Weblog

NHKの世論調査によると、安倍内閣を「支持する」と答えた人は先月より7ポイント下がって41%で、「支持しない」と答えた人は9ポイント上がって43%でした。第2次安倍内閣の発足以降、初めて「支持しない」という回答が「支持する」を上回った。その原因は経済政策では半分が支持をしているが、採決を今週しようと目論んでる安全保障法制にある。調査では集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備を進めていることを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が8%、「ある程度評価する」が24%、「あまり評価しない」が31%、「まったく評価しない」が30%で、他の世論調査と変わらない。

審議をつくしたというが、安倍首相の答弁は「集団的安全保障は違憲ではないと確信している」の一点張り、何故今憲法解釈を変えるのか国民には判りにくい。これまでの歴史を見ると、政治家が軍備を拡大する時は必ず危機感を煽ってきた。安全保障関連法案を審議する衆議院の特別委員会は13日、中央公聴会を開き、それぞれの公述人からは、安全保障上の観点から法整備が必要だという意見が出された一方で、法案は憲法に違反しており廃案にすべきだといった意見が出された。与党の学者の中には中国の軍拡やテロリストの暗躍で国際情勢は変わったと危機感を主張する人もいた。

しかし、シニア国民には冷戦時代と今とどちらが危険なのか判断に迷うところだが、中にはもう米国は日本を守ってくれないという危機感を煽る人もいる。今回の集団的安全保障は米国から要求されたものでなく、日本が発案したものだ。当初米国も戸惑い安倍首相が米国議会でよいしょ演説をしてからようやく本気になってきた。新3要件などかなり限定してきたが、その曖昧さが不安を呼ぶことになる。

本日の中央公聴会における意見陳述の中、山口二郎教授の次の陳述で、国民がこの安全保障法制に対して何故評価しないのか私にはすとんと来るものがあった。
「米中関係自体が決してうまくいっているわけではないが、両国は戦争は何としても避けるという前提で、粘り強く対話しようとしている。それに引き替え、日本は中国との対話や相互理解はそっちのけで、自国が武力行使をする可能性を拡大すればより安全になると主張しているのは、政治的に稚拙である」

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