日本の最後の秘境と言われ,今回の旅行のハイライトだったが、実際は世界の秘境といっても良いくらい手つかずの自然と、ここだけに生息する多くの生物がいる。最も有名なのはイリオモテヤマネコでこれは国が絶滅危惧種として指定している。100頭いると言われているが、沖縄県では今夏調査をするので最近の状況が判明するだろう。
島の道路標識で「山猫飛び出し注意」が多く見られ、動物の多くの被害が交通事故であることが判る。事実、乗っていたバスが急停車したので何事かと見たら、天然記念物の背丸箱亀が道路にいたためで、おかげで日本産としては唯一の陸棲のカメを観察できた。
仲間川をボートで遡ること1時間、どこまで行ってもマングローブの林が続く、ここで漁をが出来るのは二人の漁師だけで泥ガニの一種を獲っているとのこと、マングローブは八重島ヒルギを中心に構成され、人間が入ることは禁止され、自然のままに放置されている。ボルネオ島の自然林は3割しか残されていないとか、南米のアマゾンは牛の放牧場で荒れているといったことでここ西表島の手つかずの自然は世界の秘境だ。
帰路、マングローブの林の上を飛ぶ天然記念物のかんむり鷲を観察できた。石垣島、やいま村で保護されてる交通事故で片羽根がないかんむり鷲を見ただけに、悠然と飛び目の前に下りて来た姿には感動した。
最近本土の星野リゾートが進出してきたが、西表の秘境を守るにはこれ以上の開発は止め、場合によっては電気自動車のみの運用とか高速船の運航を制限するとか何らかの対策が必要だ。