行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

NHKの特番「中流危機を越えて」解決策編

2022-09-29 22:19:20 | 労働

先週のブログで中産階級の没落と解説したNHK特番、今週は解決策を提示した。一つは賃金アップの処方箋として賃金アップに繋がる“リスキリング”、もう一つは非正規雇用への「同一労働、同一賃金」適用だ。

リスキリングとは聞き慣れない言葉だが、学び直しと説明してドイツでの実例、自動車部品を作っていた労働者がリスキリングによりIT産業へ再就職を紹介していた。費用は国の負担で、多くの労働者が失業することなく成長産業へ移っている。日本はかつて炭鉱労働者とか構造不況業種から出された失業者が職業訓練校で技能を学び取得することにより、高度成長時代をのりきった経験がある。DXとかAIといった新技術を有した中高年層は自治体や企業には少ない。各都道府県にリスキリング校を配置したらどうだろう。

中産階級の復活には働き方改革として、4割近くを占める非正規雇用者の底上げとして同一労働、同一賃金もしくは処遇が必要だ。放送では時間給でそれを実行しいるオランダの実例をあげ、生産性を上げている結果、1人当たりのGDPは日本の1.4倍になっていると紹介していた。賃金体系の問題もあるがイトーヨーカドーでは既にパートの管理職がいて、基本給(多分勤続年数による)は正社員と違うが管理職手当や賞与は同一と紹介されていた。オランダでは夫婦がパートタイムで、子育てを共有、「子供と過ごせる時間は一生で貴重なもの」と週4日とか短縮労働でも生活に困らないと、紹介された。

日本でも時間給で正社員と同じなら、一人で週5日働くより二人で週3日計6日働けば賃金は改善され、子供と過ごす時間も多くなる。意欲も高まり生産性も上がる。労使で知恵を絞り実現してもらいたい。

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岸田首相の壮大な誤算、安倍氏国葬

2022-09-27 18:08:24 | 政治

安倍元首相国葬を拙速に決断してから毎月、支持率が低下している岸田首相、税金を16億円も使った当に壮大な誤算で、何故こんなことになったのか?
当初は国民の過半は支持していた国葬、8月、9月と時が経つにつれて国民の過半が国葬反対と変わり、支持率も低下してきた。


日経の世論調査だと7月国葬反対は47%だったのが9月には60%に、産経の世論調査では51%が62%に国民の6割が国葬反対になっている。

また至近の毎日新聞の17、18日に全国世論調査によると、岸田内閣の支持率は29%で、前回調査(8月20、21日実施)の36%から7ポイント下落した。不支持率は64%で、前回(54%)より10ポイント増加した。

大きな要因は、自民党とりわけ安倍派と統一教会との関係が徐々に明るみに出て、内閣改造も統一教会と関係の深い山際経済再生大臣が留任するなど、統一教会との関係を断ち切れないことだ。また、安倍元首相と統一教会との関係も、岸田首相が調査はしないと明言したことも大きい。これに対する国民の疑惑は増しており、国葬が終わっても引きずり、内閣支持率に影響するだろう。

信頼回復の道は統一教会と関係を持った議員を先ず排除することで、自民党は危機感を持って解党的覚悟が必要だ。

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女子プロゴルフ、ルーキーが追い上げるも山下美夢有が完全V

2022-09-25 22:16:00 | スポーツ

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン、2週連続ルーキーが優勝した後、次は誰か注目したが、メルセデスランキング1位の山下美夢有(21)が初日から60という新記録で飛びだし、完全優勝を悠々と遂げた。通算18アンダーは大会コース記録で、昨年記録を更新した西村優菜の15アンダーをあっさりと超えた。

善戦したのは最終日最終組8打差でスタートし、5打差まで追い上げた2位の、竹田麗央と三ヶ島かなだ。特に竹田は19歳のルーキーでスタート時点から3週連続ルーキー優勝を狙ったと言っている。躍動する19歳は240ヤードの飛距離で山下を脅かした。また楽しみな新星が現れた。

初日に60という大記録を出した山下は終始落ち着いて、逃げるでもなく攻めのゴルフをしながらボギーがたった1つという王者のような固いゴルフでマイペースを守った。

次週はいよいよ日本オープン、山下が2週連続ということもありうるが、今回出場しなかったランキング2位の西郷も調整して参戦するし、好調の三ヶ島、今回不調だった西村優菜も虎視眈々と狙っている。今回後半、5バーディで10アンダー4位にくい込んだ吉田優利がダークホースだ。

国内男子ツアーのパナソニックオープンゴルフチャンピオンシップでは、21歳の蝉川泰果(東北福祉大4年)がツアー史上6人目のアマチュア優勝を果たした。蝉川は昨日61という驚異的なスコア出したことが優勝に結びついた。偶然だが男女とも21歳が優勝し、本日は21歳デーだった。

 

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中産階級の没落

2022-09-23 21:03:01 | 経済

NHKが沈む中間層という特集番組でこの30年間停滞した日本経済を分析した。先週の日曜日の放送ではいくつかのデーターでその実態を浮き彫りにした。
先ずNHKは、政府系の研究機関「労働政策研究・研修機構」と共同で、ことし7月から8月にかけて全国の20代から60代の男女を対象にインターネットで調査を行い5370人から回答を得てまず、「イメージする“中流の暮らし”」について複数回答で聞いたところ、回答者のおよそ6割が「正社員」、「持ち家」、「自家用車」などを挙げた。

全世帯所得の分布を見ると、中央値は1994年に505万円だったのに対し、2019年は374万円へ実に131万円も減少し、まさに「失われた30年」といえる。どんどん所得が低下し、人々の暮らしが豊かになっていかない。NHKではこの中央値が低下した状況を「沈む中間層」と表現した。

そして以前は「一億総中流」と呼ばれ、経済成長を支えた中間層が危機を迎え、大きく崩れつつあると指摘した。

もう一つの可処分所得データでは第一生命経済研究所 星野卓也主任エコノミストによると、
可処分所得については、さまざまなデータがあるが、かつての日本のモデル的な家庭として「40代男性で妻が専業主婦、小学生の子ども2人」という世帯においては、1990年が576万円だったのが、2020年に463万円となり、年間113万円余り減少した。このデータでも沈む中間層が実証されている。
放送ではモデル的な家庭が取材され、賃金の低下で住宅ローンが払われずせっかく手に入れたマンションを手放せざるを得ない家庭が出された。

どうしてこうなったのか?政治、財界、労働界各分野における責任だ。政治はアベノミクスがトリクルダウンなどとわけのわからない言葉を使い企業が利益を出せば賃金が上がると唱えた。企業は内部留保を貯め込んで分配しなかったので、トリクルダウンは起きなかった。労働組合は力不足でストもできず実質賃金は下がり続けた。

欧米ではインフレに対応すべく、労働組合はストを背景に賃上げを要求しており、米国の鉄道組合では労働時間の短縮を含めバイデン大統領の仲介で賃上げが実現している。

岸田政権の課題は多いが、経済立て直しには中間層の底上げが最大課題だ。

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昭和記念公園、天候不順の影響

2022-09-22 15:17:14 | 年金生活者
 
昭和記念公園、圧巻のコスモスの丘

日本一のキバナコスモスの景観、花の丘はコスモスの丘へ彼岸花はいつも群落する立川口から橋を渡った左側の林、今年はやや寂しいこもれびの里の彼岸花は年々勢いを増......
 

コスモス祭りを開催しているが、先日紹介した花の丘以外は天候不順でさえない。期待した原っぱ西花畑「センセーション」、センセーションは起きてなかった。台風の影響が大きい。昨年は秋晴れだった。

40cmほどの小さなひまわりがまだ頑張っていた

珍しい蝶が舞っていた

 

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エリザベス女王、スコットランド日系工場への訪問

2022-09-20 14:16:24 | 海外

かつて世界に君臨した大英帝国が世界第2次大戦後、その地位を米国に譲ってから、英国は数々の困難に直面した。特に多くの植民地が独立し、反英の動きも出てきたが、英連邦(コモンウェルス)として何とかまとめあげてきたことへの女王の貢献は大だ。女王自身は「私は戦争を率いることも出来ませんし、法を定めたり人を裁いたりもしません。でも他のことが出来ます。それは私が皆さんに献身的に尽くすことです」と述べ、こまめに英連邦諸国をこれという時に訪問して英政府を支えてきた。

私が印象に残っているのは、1984年英国に進出した日系企業調査団の一員でNECスコットランド工場に訪問したときだ。その工場は当時半導体世界一の日本が初めて欧州で半導体工場を稼働した。産業革命発祥の国だったが繊維、造船といった製造業が疲弊し、当時のサッチャー首相は外資を呼び込み懸命に構造改革を進めた。当時私達が調査した工場はダイワ精工、日立、松下、三菱、そしてNECだった。
中でも、NECスコットランドは世界最先端の半導体工場という事もあり、エリザベス女王は当時1000人程度の工場を訪問され、従業員を励まされた。この辺はサッチャー首相との連係プレーのような気もしないではないが。英国を支えるという女王のまめな一面だろう。

ちなみに、この歴史的なNECスコットランドは国際競争に敗れ、2002年4月に撤退し、従業員約1,260名については、2002年3月末で解雇となった。日本の半導体産業凋落を象徴している。

 

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女子プロゴルフツアー、2週連続ルーキーが制覇、躍動する19歳

2022-09-18 21:44:52 | スポーツ

住友生命 Vitality レディス 東海クラシックは、先週の川崎春花に続き、ツアールーキーの19歳・尾関彩美悠が最終ホールでバーディとし通算13アンダー、同スコアで競っていた吉田優利がパーで12アンダーとなり、初優勝するという予想外の結果となった。

尾関は大会スタート時、同時にプロになった川崎春花に刺激を受けたと語っており、勝ち方も川崎と同様上がり4ホールで3バーディを奪うなどプレッシャーをプラスにする凄い新人が出てきた。先日のブログで競争の激しい女子プロゴルフと書いたばかりだが、本日その通りの結果となった。

このコースは池が多く、終盤11アンダーで吉田優利、後藤未有、尾関彩美悠が並んだが、後藤は17番で短いバーディパットを外し、ダメージが残ったのか18番で第1打を池ポチャして脱落した。吉田と尾関の息を飲む競り合いは15番パー5、左に池が迫る狭い花道近くにツーオン、凄いショット力だ。二人ともイーグル狙いのアプローチ、結果は尾関がバーディ、吉田はパー、この結果12アンダーで並んだ。16番パー3では、吉田がピン横10m近い距離を見事に入れると、尾関は5mぐらいを入れ反し、譲らない。17番は二人ともパー、勝負は最終ホールへ。

最終ホールの第1打、尾関は左のセミラフ、吉田はフェアウェイキープ、グリーンが止まりにくいので吉田の方が有利と見たが、尾関はセミラフから高いショットでピン上1m弱に、吉田はピン横3mにつけた。両者互角、吉田が外し、尾関は優勝がかかった上からのパットを沈めた。新人とは思えないショット力と冷静さだ。
 
最終組でまわった山下美夢有は今回最終日はパットが悪く8アンダーの6位タイで終わったが10位以内連続記録を更新中だ。
面白記録では、入会10年以上の最上位選手に賞金50万円の特別賞が設定され、今大会29人が対象となったが、入会16年の34歳・有村智恵が通算9アンダーの4位で獲得した。有村はこれを励みとし、次回は優勝を狙うと宣言。ベテランも気合い充分、これからが楽しみだ。

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年金生活者のマネー、たった0.2%で大騒動

2022-09-17 17:49:11 | 年金生活者

米国の消費者物価8月が前月より0.2%低下したが、予想の8.1%が8.3%になった。その差0.2%で普通なら誤差の範囲ぐらいなのにS&P500種は前日比4.3%安の3932.69。ダウ工業株30種平均は1276.37ドル(3.9%)安の31104.97ドル。ナスダック総合指数は5.2%低下と急落した。その後日経平均株価も含め、世界中の株価が暴落に近い結果だ。

金利が上がるという雰囲気の中、たった0.2%の予想違いの物価高が大きく投資家の心理を揺さぶった結果だろう。何故なのか?専門家も予想がつかない金余り現象下、小さなきっかけで株式市場は大きく変動する。年金生活者は「動かざること山の如し」と年初のブログで書いたが。今年一杯これで行くしかない。安くなったから投信・ETFを買い増そうという動きも、やるとすれば毎月日にちを決めて、定額でコツコツ自動的に買うのが安全だ。

昨日の気になる動きは、米国からのニュース「フェデックスの2022年6~8月期の売上高は232億ドルと市場予想(236億ドル)を下回った。1株利益は3.44ドルと市場予想(5.14ドル)の7割弱だった。同時に示した9~11月期予想の1株利益は2.75ドルと市場予想(5.48ドル)の半分に落ち込む
ダウは139ドルしか下落しなかったが、フェデックスといえば世界のクロネコ便みたいな巨大会社、ここの業績は世界経済の動きを示している。景気後退が迫っているという信号だろう。

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昭島の水道、安くて美味しい

2022-09-14 22:37:55 | 昭島

人類にとって、空気と水は無いと生存できない。ところが異常気象で水に異変が起きている。今年に入って、極端な洪水と渇水のニュースが多い。6月以降、パキスタンではモンスーンによる豪雨と深刻な熱波に続く氷河の融解の影響によって大規模な洪水が発生している。政府によると国土の3分の1が水没し、皮肉なことに飲み水が不足し、伝染病の発生も予想される。復旧に10年はかかるという。

一方欧州では渇水によりライン川の水位が下がり、物量の大動脈が使用できなくなり、特に石炭が運べなくなりエネルギー危機が心配されている。ドイツに行ったとき、ライン川観光船でワインを飲みながらローレライの岩壁を俯瞰したが今やストップだ。フランスではワインの生産がダウンし、水をあまり使わない品種に植え替えようという動きも出ている。

それらに比較すると昭島では豊富な美味しい飲み水に恵まれ、何と幸せなことか!先週、その秘密を水道局OBの方からロータリークラブの例会卓話で聞いた。
なぜ豊富なのか?昭島はちょうど水瓶の上に位置しているような状態だからだ。市内には深さ150m~250mの井戸が20本ある。深さ50mくらいのところから水をぬいて供給し、井戸水だからそのままでも飲めるが、法律で定められている最小量の消毒(次亜塩素酸ナトリウムによる)で済む。美味しさの秘密だ。

東京都では水道事業の一元化が進み、自前の井戸で水道事業を行っているのは昭島市、羽村市、武蔵野市、檜原村のみで他は東京都水道局が水道事業を行っている。

他の都市と較べるため、水道料金を調べてみた。AllAboutマネーによると、給水管の口径が20mm、2カ月の使用水量が40立方メートルの場合、東京都水道局(23区とその他の市)5623円、武蔵野市5462円、羽村市5016円、昭島市3674円と昭島市は断トツに安い。

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最も競争の激しい世界、女子プロゴルフ

2022-09-13 16:43:06 | スポーツ
 
国内女子ゴルフNo1はやはり稲見萌寧に

日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯最終日、首位と1打差の2位から出た五輪銀メダリストの稲見萌寧が8バーディー、ボギーなしの64で回り、2位に4打差を付け19アンダーで完勝した......
 

昨年の女子プロゴルフNo1は銀メダリストの稲見萌寧で「やはり」がついた。1年経った今年は様変わり、昨年はアマだった川崎春花が19歳でNo1に、同じ歳の佐藤心結は4位に入っている。

メルセデスランキングでも21歳の山下美夢有がメジャー大会を制し1位、昨年まで優勝ゼロの西郷真央が今年5勝をあげて2位を占め、3位の稲見萌寧をリードしている。

川崎と同じ、ツアールーキーの岩井千怜(20)は2週連続優勝という離れ業を8月に遂げている。下部のステップツアーの導入など協会の強化策が実ったとも言えるが、激しい競争が生み出したものだろう。川崎や岩井以外のツアールーキーは後半優勝へファイトを燃やすことだろう。

しかも、アマの世界でも8月の全米アマ女子オープンで17歳馬場咲希が圧勝したことは記憶に新しい。月末に始まる日本女子オープンには特別参加が許され、どこまでプロと渡り合えるか興味もある。いずれにせよ、若手ルーキーと黄金世代、ベテランとの闘いは見ものだ。

これほど日本の女子プロが層を厚くし、隆盛したことは初めてで、これが経済の世界でも次から次へと新企業が出て来ることを願いたい。

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