行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

堪え忍んだ勝利、アジアカップ

2011-01-30 17:28:48 | Weblog

ひと味違った優勝で昨晩は日本中が熱くなったことだろう。一番象徴的だったのは途中出場の李の決勝ゴール、見事なボレーシュートだった。それまで豪のロングシュート攻勢を耐えに耐えて守り抜いた日本サッカーの特徴が遺憾なく発揮されたことが報われた。その一番役者はやはり守護神川口だった。

今回の大会で途中出場の3選手がゴールして優勝に貢献したことは就任して日の浅いザッケローニ監督の選手を見る目が正鵠を得ていたことの証で、それだけ努力をしたこととも言える。監督就任時には母国イタリアで賞味期限が切れてるとまで酷評されたが、見事に跳ね返した。

これからの進化が楽しみだ。

本日の昭和記念公園の花 梅、スノウドロップ 春が近づく
梅林は5分咲きといったところ

八重の梅

月影は接写すると蝋細工のように透明感がある

スノウドロップはようやく出てきたという感じ

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こうのとり、宇宙ステーションへ到着

2011-01-28 11:48:53 | Weblog

国際宇宙ステーションに物資を運ぶ日本の無人補給船「こうのとり」2号機が、宇宙ステーションに到着した。26日に在米国の日本人が宇宙ステーションを追跡するこうのとりをカメラで捕らえた写真が掲載されていた。時速8000kmで周回する宇宙ステーションをこうのとりは時速28000kmで周回しながら接近し、27日、宇宙ステーションと同じ速度で併走し、カナダ製のロボットアームで捉まえられた。昨晩はロボットアームがこうのとりを本体に連結する最高の宇宙ショウが繰り広げられ自宅のPCで見られたが、何故TV放送で中継しないのか疑問が残った。

27日、茨城県の筑波宇宙センターの管制で、こうのとりは宇宙ステーションの後ろ5キロの場所に到着、そこから3時間かけて徐々に近づき、宇宙ステーション下方、10mの場所にぴたりとつけた。 宇宙ステーションからの管制でロボットアームがこうのとりを掴み、「人間とロボットの協働がもたらした成功」と米国のNASAが賛辞を送った。

こうのとりは5月から長期滞在する予定の古川聡さんら飛行士の食料や飲料水のほか、実験機器や東南アジア4カ国から託された植物の種などを届けた後、今度は宇宙ステーションからでるゴミを積んで3月に離脱し、大気圏に再突入して燃え尽き、お役目はごめんとなる。 将来は地球と宇宙ステーション間で人間を送り迎えするシャトル便に発展する糧になった。

 

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チュニジアからエジプトへ?

2011-01-26 23:26:04 | Weblog

国際労働財団でチュニジアの労組UGTTの幹部を研修で招いたので現地の事情がわかると思っていたが、空港で出国を阻止されてしまった。今回の革命の組織的支援者はUGTTなのに出国できなかったことは旧体制がまだ残存していることを意味している。長い間の独裁体制を倒しても新しい民主体制になるにはかなりの混乱と時間がかかることだろう。

暫定政権といえども旧体制の権力者が引き継いだだけでは国民は納得せず、結局のところ総選挙を実施してから新体制を創るという時間が必要だ。今回の革命のきっかけは若い物売りが官憲に弾圧され、自殺したことが起爆剤となったとのことだが、デモ隊と治安部隊との衝突などですでに100人近くの犠牲者がでていると国連筋は云っている。

インターネットで無数の情報が流され、反政府デモは隣国エジプトに波及し、ムラバク政権は必死にデモ隊を押さえ込もうとして治安部隊と衝突しているというニュースが流れてきた。25日のデモの中心になったのは「4月6日運動」と呼ばれるグループで、08年春に若者2人がインターネットの交流サイト「フェースブック」上で結成、治安当局の弾圧や若者の高失業率、労働者の低賃金などに抗議するデモを呼びかけていると報道されている。

エジプトは昨年11月に選挙が行われ、政権交替が行われたが、ムラバク大統領(82歳)は20年以上も権力を握り、この9月の大統領選挙には息子を立てると取りざたされ、反感を買っている。高齢の大統領はツイッターやフェイスブックで何故全国で反政府デモが発生したのか訳もわからないだろう。当分目が離せない。

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宇宙宅配便「こうのとり」は世界に誇る日本の先端技術

2011-01-24 23:23:02 | Weblog

新型ロケットH-ⅡBでこうのとりが轟音と伴に打ち上げられ、すばらしい迫力だった。マスコミはいちように映像を含め報道し、新型ロケットの大きさと成功率95%以上を喧伝した。確かに、最近のインドの打ち上げ失敗もあり、日本のロケットの優秀さを照明した。
しかし、この程度のロケットは欧米、ロシアだけでなく中国も持っている。

むしろこうのとりの技術は報道されないところにすごさがある。シャトルが飛ばなくなり、宇宙ステーションへの物資の補給は世界でただ一つこうのとりだけになった。いわば宇宙宅配便で、初号機は合計4.5トンの荷物を運んだが、今回は5.3トン、2トントラック約3台分を宇宙ステーションへ届けることになる。つまり届ける相手は超スピードで飛んでいて、ごめん下さい宅配便ですと玄関に届けるわけには行かない。

こうのとりは約1週間かけて周回しながら徐々に宇宙ステーションに近づき、同じスピードで接近し、ぴたりと併走し(静止したように見える)、宇宙ステーションにつかみ取って貰うことでドッキングすることになる。すべて筑波からの遠隔操作で行い、専門家によると、新幹線で併走しながら同じスピードを保ち、窓から手を出して握手するようなものだという。

もちろん高速コンピューターのおかげだがこうのとりの運行、ドッキングのソフト技術は世界で日本だけのもの、米国NASAも初回の成功に舌をまいたという。1週間後、今回の5.3トンの荷物を運ぶ16トンのこうのとりが宅配に成功するか全世界の関係者が注目している。

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冬の昭和記念公園

2011-01-23 15:52:39 | Weblog

人気の無い昭和記念公園、春に備えてガーデニング屋さんがポピー花畑の手入れをしていた。この時期枯れ木の間から蝋梅の黄色の花が目立ち、地面には水仙が咲き出した。梅林は咲き始めといったところ

日本庭園では雪吊りをしていたけど、今月は雨も降らない、昨年は2月に結構つもり役に立ったが・・・・

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ついにNECが単独でのパソコン事業を断念

2011-01-22 23:29:58 | Weblog

ついにNECが単独でのパソコン事業を断念し、中国メーカーレノボと提携するとのニュースが流れた。PC98シリーズで日本のパソコンをリードしてきたNECが追い込まれての決断だ。IBMがパソコン事業をレノボに売却したときは思い切ったことをやると思ったが、今思うと正しい選択だったのだ。IBMはその後、サーバーで世界トップの地位になっている。

パソコンはコモディティ化し、部品モジュールを集めれば誰でも作れる。私の10年前のPCは息子が組み立てた自作品だった。そしておなじみの価格競争で、肝心のOSはマイクロソフトに握られ、利益は出なくなっている。アンチマイクロソフトのアップルはiphoneで独自のOSやCPUセットを開発し、巨額の利益を出している。

NECは何故IBMよりはるかに決断が遅れたのだろうか、NECだけでなく日本の電機産業はなまじっか国内市場が大きいため、グローバル市場に乗り遅れたということで、韓国のサムスンやLGの後塵をはいすることになった。

NECとレノボが一緒になっても世界シェアは9.1%、トップのHpの19.7%や2位のデルやエイサーの12.5%にはとどかない。コモディティ化したPCではいかにコストを安くするか、他社と差別化できるかが勝負で、Hpやデルは直接販売で流通コストをおさえ、ネットで注文生産をして差別化している。Hpはデスクトップを昭島で生産し、メイドインTokyoのラベルを貼り、大きな筐体のデスクトップは市場に近いところで一日でも早く顧客に届けるという日本メーカーではできない芸当をやっている。

PCの今後の発展・変化は予想が付かないほど大きいが、タブレット端末やスマホが出現し、システム的にはクラウドが本流になのだろうか。またテレビとの融合を含め複雑化すればするほど通信技術力のある日本メーカーの競争力は貴重となる。コモディティ化からの脱出を計れるかNECに期待したい。

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2011春闘始まったが結果も見えてきた

2011-01-20 23:26:15 | Weblog

昨年より企業業績の回復が見られ、経団連も定期昇給は容認する姿勢を示し、昨年の定期昇給すら保証はできないという姿勢が軟化している。これにはデフレ脱却には個人消費の活性化が必要だという背景がある。

一方の連合は賃金ピーク時の97年から30兆円もGDPが減少しているのは年収が5.1%下落していることが原因で、今春闘で配分を企業から個人へ戻すと主張し、「すべての労働組合が賃金カーブ維持分を確保したうえで、賃金や一時金、手当などを加え、1%を目安に配分を求めていく」との方針を決めた。賃金カーブ維持分とは定期昇給のことで、定期昇給が不明確なところもあるのでこういう表現を使っている。
今回の連合の1%要求は、賃金のベースアップ(賃金カーブの上方移動)でも、ボーナスでも、何らかの手当でも良いから企業からもぎ取れという今までに例のない要求だ。

ただ、連合傘下の産別の足並みが連合の方針通りでなく乱れているところに疑問が湧く。古賀連合会長は電機連合の出身でかつ春闘の中核、金属労協の議長だったのに肝心の金属労協傘下の自動車総連や電機連合の春闘方針が連合の1%要求を考慮に入れてないのだ。

自動車総連や電機連合は賃金カーブ維持分中心の要求で1%要求には言及してない。また中小企業の多いJAMでは「賃金構造(カーブ)維持分の確保」としているが、賃金制度がなく構造維持分の推計もできないところについては、「平均賃上げ4,500円以上」を要求基準としている。
私もかつて経験したが、数十人ぐらいの小企業では賃金制度が定められて無い例が多く、賃金カーブなど描けないので、とりあえず1年齢もしくは1勤続年上がれば4500円アップ要求にするということだ。

化学・エネルギー関連労組でつくるJEC連合の要求は連合の要求に沿うもので、「目安として1%の財源の分配を求める」こと。すべての組合が賃金構造維持分を確保した上で、1%の原資分配を求めて、ベースアップや賃金カーブの歪み是正、諸手当の見直しなど様々な形で月例賃金を改善するとしている。

非正規労働者の要求について連合は時給ベースで正社員を上回る賃上げを目指し、正社員と変わらない働き方をしている非正規労働者は時給40円の引き上げを要求している。この点は各産別とも要求の方法は違うが一斉に改善要求をしている。例えば電機連合は産業別最低賃金制度があるので最低賃金1000円(月額)のアップを掲げている。

要は賃金構造(カーブ)維持分は共通の歯止めになるので、これにどう上積みするかが今後の交渉経過を見ての焦点だが、足並みの乱れがあってはせいぜい払えるところは賞与で考えろということになるのではないだろうか

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チュニジア大統領逃亡は最初のウィキリークス革命?

2011-01-18 21:44:31 | Weblog

チュニジアの長期独裁政権が倒れたが、直接の原因は政権の腐敗ぶりがインターネットで流され、民衆が怒りの蜂起をしたことにある。チュニジアはローマ時代、カルタゴ王国で、知将ハンニバルが像に乗ってアルプスを越え、ローマに攻め込んだことで有名だ。その後、ローマ軍の反撃に遭い、カルタゴは滅ぶが多くのローマ支配下での遺跡が残っており、多くの日本人観光客が訪れている。

15日付けのニューヨークタイムスによれば、ウィキリークスが今回の民衆蜂起には裏で大きな役割を果たし、現地ではチュニリークスがベンアリ大統領や政府高官の腐敗ぶりをネットで流し続けた。国民が物価の高騰、高失業に苦しむ中、大統領一族は豪邸に住み、欲しいものは現金、土地、サービス、等何でも手に入れるという行動、フランス人のヨットも取り上げた。「貴様のものは全部私のもの」がモットーだった。

駐チュニジア米国大使を招いた晩餐会では会場に古代ローマ時代の石柱やフレスコ画を持ち込み。噴水には当時のライオン彫刻を使った。夕食は12皿、デザートはフランスリビエラのサントロペからアイスクリームとヨーグルトを取り寄せた、などの告発サイトリークは、民衆の怒りを買った。さらに大統領の屋敷では1日に鶏4羽も食べる虎を飼ってるとのリークはイラクのフセインがライオンを飼っていたことを思い出させる。

他のリークでは、ベンアリ大統領が最も利益を上げている銀行の経営権を強奪しようとしているとか大学の株の過半数を握るといったものだ。

ベンアリ大統領は強権でネットをブロックしようとしたが無駄骨だった。現地では初めてのウィキリークス革命だと評価するブロガーも出てきており、他の中東独裁国家の指導者は戦々恐々としていることだろう。中国でも早速、マスコミ規制が強くなってきた。反政府デモが起きる内容の記事や報道の禁止、腐敗官僚や強制立ち退きに反対する運動の記事差し止めなどだ。

しかし、ウィキリークス革命は続発する可能性大だ。

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大洪水の警告、気候変動は確実に起きている

2011-01-16 23:23:03 | Weblog

先週の世界のニュースは大洪水が目立ち、オーストラリア、フィリピン、ブラジルでこれまでにない規模の洪水が発生した。特にオーストラリアの北部クィーンズ州の洪水の規模は日本の全土の3倍くらいとの現地報道は想像を超えている。巨大な鉄砲水は保養地ブリスベンを襲い、第3の都市機能が麻痺している。一方、ドイツでは大雪の融雪でライン川が氾濫して沿岸の街は洪水に見舞われている。

1992年にブラジルのリオデジャネイロで第1回地球環境サミットが開催された。その時すでに地球の緑の3割強を占めるアマゾン熱帯雨林が牧場開発で12%が破壊され、CO2等による地球温暖化は将来大雨による大洪水、巨大台風の発生、北極の氷が融け海面水位上昇などが発生すると指摘された。

最近の状況をみると、カトリーヌハリケーンによる米国の被災、バングラデシュでの巨大台風、各地に見られる大雨による大洪水、来るべきものが来たのではないだろうか。

京都議定書でCO2ガスの削減に反対をしてきた米国、オーストラリアで気候変動によると見られる大災害が起きたことは地球の反乱と見る。オーストラリアは昨年は大干ばつで今年は大洪水と環境問題への取り組みも本格化するだろう。フィリピンの洪水は森林伐採による人災とフィリピン政府は見て伐採に規制をかけることを検討している。

日本でも昨年の暑さはこれまでと違うし、この冬の大雪は山陰で係留していた漁船が積雪で沈み、こんなことは今まで経験したことがないと漁師は唖然としていた。2011年も日本を含め、世界各地で気候変動による大災害が発生するだろう。これだけ各地で痛い目にあっているのだから、世界のCO2ガス排出量の4割を発生する米国と中国を加えた削減目標を一日でも早く実現しないと地球のしっぺ返しを食らうことになる。

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菅改造内閣、ポイントは与謝野馨経済相

2011-01-14 22:22:00 | Weblog

与謝野氏が党外から入閣、政治の世界とはこんなことがあるのだと驚いた。政治とは友敵の関係と遠い昔、習ったことがある。このブログ(2010年2月13日)で取り上げたが、与謝野氏は鳩山前首相に「あなたは平成の脱税王だ」と国会で厳しく追及したことはまだ記憶に新しい。選挙には弱く、先の総選挙では東京1区で落選し、自民党比例でかろうじて議席を得たが離党し立ち上がれ日本を結成した。

同じ内閣に同じ選挙区、東京1区から選出された海江田経産相がいる。与謝野氏が入閣したため、経財相から経産相へ横滑りを余儀なくされた。財政再建と経済政策によほど自信がなかったのか、こうしたことを全て飲み込んで菅総理は与謝野氏を迎え入れた。自民党だけでなく与党の中からもこの人事に反感を持つ人も多い。

国民も消費税の増税無しに社会保障の財源は無いとの認識は持ち始めている。しかし、選挙となると増税に政治家は尻込みをする。問題は理屈ではなく、与野党をまとめ上げてどう財政再建と消費税増税、社会保障の難題を解決して行くかで、与謝野氏起用が菅内閣の命運を握っている。

国会は混沌とし、暑くなっているが季節は冬本番、我が家の散水ホースにつららができた。

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