以前のブログで「日本のギャンブル中毒患者が536万人と推定され、成人での比率は4.8%でスイスの0.5%、米国ルイジアナ州1.68%、香港1.8%に比し、飛びぬけて高いと厚労省から委託された国立病院機構が発表した。日本が高いのは偏にパチンコが寄与してることは間違いないがそれにしてもばくち好きの香港人を凌駕しているのには驚いた」と書いた。
今、国会でカジノ法案を強行採決でも通そうとうごめいている。2016年11月22日. 民進党の有志議員が、カジノを含む統合型リゾートを推進する法案の成立に向けた議員連盟を24日に発足させ、 自民党が審議入りに向けた動きを本格化させたことに呼応したと報じている。私はかつてラスベガス、マカオ、シドニーなどカジノを訪ねたが、その華麗さ、熱気には一種の魔術みたいな雰囲気が漂い、賭けてみようという気分にさせる。マカオやシドニーでは香港、中国、台湾といった中国系の人々が早朝から、脇目も振らず熱中している。ラスベガスやモナコなどEUのカジノとは雰囲気がかなり違う。マカオでは大陸系中国人が丁半賭博のような簡単で、短時間で勝負がつく賭博に熱中していた。少なくとも映画に登場する富裕層のルーレットなどとはかなり雰囲気が違う。
日本のカジノはどんなものになるのだろうか?地理的に見てシドニーのカジノのように先ず香港、中国の富裕層が大挙してくると予想される。確かに観光収入は増える。しかし日本人ギャンブラーが巻き込まれ、中毒患者が増え、卑しい日本人が増える。国民を貶める法案を強行採決してまで成立させようとする国会議員は許せない。
私の経験だが、会社での最初の仕事が代理店の売上げ限度管理と小売店への小口融資だった。毎日不良債権が発生しないように目を光らせるわけだが、上司から言われたのは得意先経営者の生活行動を調べ、競馬、競輪をやっているようだと要注意ということだった。事実、私が3か月間実習した電気店の店主はギャンブル好きで、最期は違法賭博で店ごと取り上げられつぶれてしまった。ギャンブルは中毒になるとなかなかブレーキが効かない。サラ金地獄に陥った人の大部分はギャンブルで何とか取り戻そうという人が多く、結果は多重債務に陥る。カジノはおそらくそういった人を増やすことになる。