行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

夏山の思い出 メンリッヒェンからの眺望

2010-07-31 23:41:39 | Weblog
03年の欧州の夏は異常に暑く、冷房の普及してないパリではかなりの死者が出たと報じられた。その時滞在したグリンデルワルドは軽井沢と同じ1000mの高度だが昼間は暑く冷房のないホテルには居られない状態だった。朝食の時はまだ涼しく、アイガー北壁を眺めながらテラスで食事をした後、涼を求め登山電車やロープウェイで2000mの高度まで登ることが日課となった。

長距離ロープウェイで一気に、メンリッヒェン(2230m)というアルプスを眺めるパノラマポイント(眺めの良い地点)まで登るとユングフラウからメンヒ(写真)、アイガーが望め、振り返ると氷河を頂いたヴェッターホルンの麓にグリンデルワルド村が巨大な自然に抱かれて小さく見えた。

反対方向は、1000mをこえる深い谷で、谷底の村ラウターブルンネン(796m)が小さく見えた。また深い谷のはるか先にミューレン(1634m)村やその奥にそびえるシルトホーンや氷河が眺望できた。辺りは牧場でカウベルを付けた茶色の牛が人なつっこく寄って来るが、牛のつけているカウベルは大きなためかうるさいくらいの音で、昼寝をするときにはなるべく牛のこないところを探した。


このあたり木はなく、お花畑や草と岩だけで直射日光をさけるため傘を差してのハイキングとなったが、登山道は広くベビーカーを押しながらハイキングしている家族連れや、ゆっくりと散歩を楽しむ老人もいて快適なコースだった。クライネシャイデックまで高低のないゆったりとした道(写真)が続き、高山植物やはるか彼方の氷河を眺めながらの2時間はまさに至福の時だった。その時は8月中旬、大部分の花の盛りは終わり、リンドウ、青トリカブト(写真)などが咲いているぐらいだった。
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夏山の思い出 スイスアルプストレッキング

2010-07-30 23:14:41 | Weblog
こう連日暑いと2000mくらいの高地に飛んでいきたくなる。夏山の思い出でいつも頭に浮かぶのは2003年の定年退職旅行でのスイスアルプストレッキングだ。
時期は天気の安定している8月、ベースとするホテルには1週間滞在することにし、滞在地はグリンデルワルドとし、5月頃にホテルを予約、1週間も滞在するのだからアイガーが見える部屋を何とか取ってもらった。


グリンデルワルドはかつて二つの氷河が迫り、氷河見物の村として有名だったが、肝心の氷河は温暖化で後退してしまった。しかしここは登山電車やケーブル、リフトがユングフラウなど周りの山へと繋がり、登山の基地としては絶好のロケーションで15年前に来たときに比較すると倍くらいの大きな村になっていた。

2003年夏は欧州全体が熱波におおわれ、10日間の旅行中、毎日が快晴でアルプスでのハイキングは快適だったが、暑さ対策が必要だった。私たち夫婦は毎日日焼け止めクリームを塗って、傘をさして歩いた。グリンデルワルドは海抜1000mだが、毎日30度近くまで温度が上がり、日なたでは傘が必需品だった。またアルプスの山は高度が高く高山植物はあっても樹木はなく、歩いていても傘は邪魔にならないことも幸いした。

手始めに、ユングフラウとアイガー氷河へと8時頃の電車でグリンデルワルドを出発、この鉄道は3本レールのうち真ん中のレール(ラックレール)に歯車を噛ませながらゆっくりとぐいぐいとからだが引っ張られるような感じで登り、グリンデルワルドの村が眼下に遠のいて行った。10キロ足らずの距離を30分かけて標高2,061mのクライネシャイデックに着いた。ここはユングフラウへ鉄道の乗り換え地点でもあり、グリンデルワルドの反対側ウェンゲンやラウターブルンネンからくる登山電車の接続地点で、ホテルもレストランもあり、トレッキングのベースともなった。

クライネシャイディクの絶景はアイガー北壁、メンヒ、ユングフラウヨッホの4000m級の山々とそこから流れる氷河で、私たちは滞在中、時間が出来ると毎日のようにここへ来てあきることなく眺めていた。

ユングフラウ鉄道に乗り換え、最初の駅アイガーグレッチャー駅(標高2,320m)では名の通りアイガー氷河の最後尾を望め、そこから終点のユングフラウまでアイガーをくり抜いたトンネルが続き、この間7.3kmの建設に14年間もかかった。麓のグリンデルワルド駅から往復12000円という高額な運賃も納得、トンネルに入ると二つ目のアイスメーア(氷の海という意)駅(3,160m)という氷河見物用の駅があり、世界のロッククライマーが目指すアイガー北壁をくり抜いた窓からアイガー氷河を見ることができた。この駅は北壁での遭難者の救助にも使われ、氷河の氷塊が目前に迫り、まさに荒れた氷の海だった。

終点ユングフラウヨッホ駅は標高3,454mで、ロープウェイを除いた鉄道駅としてはヨーロッパで最も高い場所にあり、岩山をくり抜いた地下駅だ。そこからエレベーターで標高3,571mの「スフィンクス展望台」に上ると、眼前にユングフラウヨッホ、アイガー、メンヒの山頂が迫り、遠くにはシルトホーンが望めた。

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中国、23省で最低賃金引き上げ、賃金団体交渉制度の創設も

2010-07-28 22:12:50 | Weblog
新聞報道によると、中国人事社会保障省は23日、記者会見し、今年上半期(1~6月)に全国の23省・自治区・直轄市が法定の最低賃金の引き上げを決めたと発表した。上昇率は多くの地区で20%以上となった。月額最低賃金の水準が最も高いのは上海市で、1,120元(1万4,400円)。時給で最も高いのは北京市で11元(141円)。輸出企業が集積する広東省は平均で21.1%引き上げたほか、寧夏回族自治区で24.9%上昇するなど最低賃金引き上げは内陸部にも広がっている。

この数年、10%台で引き上げてきた最低賃金を20%台に大幅引き上げたことは最近の賃金をめぐる動きに対する地方政府の反応と見ることができよう。
中央政府の見解は、記者会見で各地でストライキなど賃上げを求める動きが相次いでいることについて、同省の尹成基政策研究局長は消費拡大や生活改善のため「適度な賃上げは必要」との認識を示した。ただ、過度な賃金上昇は雇用喪失につながる恐れがあるとして過剰な要求は戒めた。

ただ、その記者会見席上で注目すべき発言があったがマスコミは強調しなかった。その尹局長の発言は「賃金団体交渉制度の創設を進めている」と述べ、賃上げ交渉の制度化などを定めた企業賃金条例の立案を行っていることを明らかにした。労働争議の仲裁も強化する方針とのことで、今後どのような制度を創るのか注目される。

制度を創って労使がテーブルについても賃金水準の目安はどうするのか、日本の労働委員会のような第三者組織を創るのか、大きな課題だ。若い農民工を納得させる賃金と企業の支払い能力との接点を見つけるにはかなり苦労するだろう。

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中国企業ストの行方

2010-07-26 22:44:43 | Weblog
先日、NHKで中国日系企業のストについての報道番組があった。最近中国を訪問してきた友人からもストについて報告を聞いた。その内容からほぼ報道内容は的確だったと言える。今回の事態は、若い農民工を中心とする労働者によるかなり組織的な争議で、外部知識層による指導もあったようだ。

長時間労働による高成長(高生産性)の割に月2万~3万円の賃金で抑えられていた若い農民工が目覚めたということで、今後も処遇改善要求と併せ出て来ることは考えられる。実質的にスト権を獲得したのだから企業としては基本的な対策を考えなくてはならない。
NHK番組では中国にも総工会という労組に似た組織があると紹介されたが、中華全国総工会は共産党の下部組織で、組合員は2.6億人もいる。主席(委員長)は王兆国で共産党常務委員序列は13番目、1995年の新労働法で団体交渉と労働協約締結はできるようになったがスト権は与えられてない。

中国政府も2.6億人の組織にスト権を付与することには躊躇しているが、今後のことを考えると総工会は団体交渉ができるのであるから、労働条件全般の要求を吸い上げて高度成長の成果を労働者に還元できれば理想的だ。ただしスト権を背景に交渉するわけでないので難しい局面もあるかもしれないが背後に共産党が控えているのだから企業も真剣に対応してくれるだろう。

企業としては、禁断の実を食べてしまった労働者に対しては、日常の労使協議会を頻繁に開催して、成果配分をきっちり行うことが争議なき成長への道だろう。
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残念なスイス氷河急行の事故

2010-07-24 21:53:00 | Weblog
朝一番のニュースで氷河急行の後ろ3両が脱線転覆で日本人観光客が死亡したという悲しい報道がなされた。時速30キロの世界で最も遅い急行で、名の通りアルプスの山々や氷河を見ながらの観光列車が転覆するとは・・・信じられない事故だ。

スイスには仕事以外にも何回か観光で行ったが、最も安全といわれた鉄道をよく利用した。スイスは電化率ナンバーワンで、ユングフラウ鉄道のように岩山をくりぬき、高度3454mまで運行している高度な技術とそれを培った長い歴史を持っている。観光のためのケーブル、ロープウェイは至る所にあり、確実に運用されていた。それだけに今回の事故は残念だ。

事故を起こしたバレー州はドールという赤ワインの産地でイタリアからジュネーブに入るときに通過したことがある。またマッターホルンの入口ツェルマットへの乗り換え駅ブリークもこのバレーにあり、報道では事故現場が特定できないが、ブリークの近辺のようだ。

2003年夏休みをグリンデルワルトで過ごした時はスイスとは思えない酷暑であった。チューリッヒ、ルツェルンと観光し、インターラーケンまでスイス国鉄で行き、ベルナーオーバーランド鉄道でグリンデルワルトへ行くべく乗り換えようとしたが、暑さで線路が伸びて曲がり、ストップしていた。このときは線路が曲がった区間をバスで運んでくれた。今回の事故原因は今後の調査に待つが同じように線路が曲がっていたかもしれない。
氷河急行は新型車を導入し、天井までガラス張りで景色を見るのにはすばらしいが、転覆したときには脆弱ではないだろうか?楽しい夏休み旅行が一転、悲劇になり、同じ年代の日本人観光客が巻き込まれ、犠牲者が出た。   合掌
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ビアーガーデンの思い出

2010-07-22 14:47:50 | Weblog
夏の楽しみの一つはビアーガーデンでの生ビールだろう。最近廃れていたビアーガーデンが復活し、賑わっている。冷房のない星空の下で飲めるというのはエコブームに乗りやすい。日本人は外での飲食は好まないのか、レストランの席もほとんど室内に限られている。ところがこの20年、不景気を吹き飛ばす勢いで流行りだしたのがアウトドアブーム、庭やベランダでのバーベキューも人気がある。この傾向がビアガーデンを復活させたのだろう。

私が入社した昭和40年代、夏になれば毎日のようにビアガーデンで飲んでいた。組合や会社が主催するビアパーティは上下社員間の交流の場だった。この頃は生ビールの樽に氷を入れて冷やす原始的なやり方で早く飲まないとだんだん薄まっていくので最初の一杯が最もうまかった。

ビアガーデンは殆どのデパートの屋上に設けられ、客寄せにヌードダンサーの踊りを入れるところもあった。プライベートのパーティの場合は自社ビルの屋上でハワイヤンバンドを入れて行った。
最も思い出に残っているビアガーデンは摩耶山での神戸の夜景(日本三大夜景)が見えるビアガーデンで、ケーブルで上り、真夏でも上着を着ないと寒いくらいだった。

東京には都会の近くに山がないのでこうした経験はできないが、高尾山まで行くと夜景は無理だが頂上にビアガーデンがある。最近は欧州系の外人で賑わっている。密かに期待しているのがスカイツリー、最上階に開放型のビアガーデンができれば日本三大夜景以上の景色を眺めながら飲める。
注、日本三大夜景は神戸以外は函館山、長崎の稲佐山
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経営者のモラルハザードと役員報酬

2010-07-20 23:11:59 | Weblog
1億円以上の役員報酬は公開せよとのことで議論が沸き上がっているが、最近の経営者のモラルハザードは目に余る。その良い例が新生銀行で、長期信用銀行が1997年に破綻し、誕生した銀行だが最近の2年間で赤字に陥り、経営者が交代した。ところが外国人経営者は1億円以上の報酬を取り、最高級マンションに社宅として入居していたことが判明した。明らかに食い逃げに近い。

納税者個人としてやりきれないのは、政府がこの旧長銀の破綻処理に費やした税金は約8兆円。政府はさらに新生銀行に3369億円の公的資金を注入している。返済が滞ったため、政府が保有する優先株式はすでに普通株式へと転換された。現在、政府は23.91%の議決権を有する大株主という点だ。それでも外国人経営者に鴨にされた。

これはほんの氷山の一角、かなりの企業で社外重役などを入れているが、歯止めになったという事例は聞いてない。経営者の報酬だけでなく社宅などフリンジべネフィットも併せ決算書の付属資料として公開すべきだろう。

かつて、全米機械労組の大会に招かれたとき、GEのウェルチ会長の報酬が組合員の400倍だが人間として400倍も働いているのかという議論を聞いた。最近ではウオール街の経営者の強欲的報酬が問題となって,金融規制法案の背景となっている。この点だけは米国経営をまねして貰っては困る。
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近くなった成田空港、日暮里から36分

2010-07-18 13:53:14 | Weblog
昨日17日、待望のスカイライナーの新ルート(スカイアクセス)が完成し、時速160キロ、36分で成田空港へ行けることになった。現役時代は海外出張が多かったので、成田空港については遠いという不満を持っていた。先進国の空港だけでなくアジアの主要国の空港に比べ、不便な国際空港であった。

鉄道でのアクセス時間36分という時間は,私がよく利用したヒースロー(ロンドン)の約20分より長いがシンガポールのチャンギ、シャルルドゴール(パリ)の約30分に匹敵する。スカイアクセスは鉄道技術で遠距離を克服した例だが、上海のように先端のリニアモーター技術を使えば15分も夢ではない。次なる革新に期待したい。

海外旅行で成田に行く場合、バス、タクシー、マイカーでも行けるが時間が守られるという点で鉄道が最も信頼でき、私はもっぱらこれまで成田エクスプレスを利用してきた。最寄りのJR駅(立川)から乗れるので便利であるが、2時間弱かかるのが難点だ。大きな荷物が付きものなので私はいつも事前に空港に荷物を送って置き、当日は手ぶら状態で出かけた。帰りは時間が掛かっても空港到着ターミナル最短距離で乗れるリムジンバスを立川まで利用した。

プライベートでの海外旅行だけになって気がついたのだが、結構、バスも成田エクスプレスも料金が高いということだ。外国人観光客は日本への入口で驚いてる。今回のスカイアクセス料金は2400円(内特急料金1200円)と時間は最短、料金は最低と大歓迎だ。

成田空港は事業仕分けでもあったように,利権の固まりのようで、バス,タクシーの乗り入れ規制、荷物を送るにも既存の航空会社系業者(集配に来るのは一般の運送会社)が独占し、片道一個1700円もとり、いつもの黒猫便は利用できない。
さらに一段と改革を進めて、成田空港を安く、効率よく利用できるよう努力をして貰いたい。
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円は目下世界最強の通貨だ

2010-07-16 16:05:25 | Weblog
ワールドカップはスペインが優勝したが、国際通貨について言えば円がドル、ユーロ,ポンドよりも強い最強の通貨だ。ただ今のところという条件付きだが

本日のレートは1ドル87円で一時86円台に、1ユーロは112円で円は買われている。世界一の財政赤字を抱えている国の通貨が世界最強とはケインズ博士も天国でびっくりしてるだろう。先のカナダでのG20でも先進国の財政赤字半減目標決議も日本はできっこないので特例扱いとなった。経済学史上まれな事例として今後特筆されるがひとえに日本の特殊事情がなせることだ。

財政赤字の補填は国債で、ギリシャ危機は国家財政危機から国債がデフォルトになるのではないかということが発端だった。ギリシャの場合、国債は9割かたEUを中心とした外国の銀行が所有してたために国際金融危機をまねくという騒ぎになり、ユーロが一気に下落した。外貨保有のユーロは目減りし、中国のように外貨を貯め込んでいた国はかなりの被害を受けた。

これに対し,日本は世界最大の国債残高もギリシャとは違い95%日本国内で保有し、継続して消化もしているので、デフォルトの心配はない。いざとなったらヨーロッパ並みに消費税を上げればよいという読みもある。日本の国債を持ってれば安心と言うことでフィナンシャアルタイムズによれば、中国のようにユーロで痛い目にあった国はこのところ日本国債を買いだしている。景気の良いアジアの国々も外貨を円で持つべく日本国債を買っている。かくして円高になっているがいつまで続くのであろうか

2009年度末日本国債684.3兆円の保有状況は銀行38%、保険・年金基金24.4%、公的年金11.6%、個人家計5%、海外4.6%、その他16.4%となっている。銀行の保有がトップだが個人の銀行預金がその原資であることは間違いない。
問題は公的年金と年金基金で、ここのところの株安(円高による影響が大きい)、高齢化の進展で積立金を取り崩さなければならない事態となりつつあり、国債売却に動き出している。

かくして日本国債も外国政府や外国の金融機関、個人が所有する比率が徐々に拡大するだろう。その比率が50%を越えたとき、そして政治が無力化して消費税の増ができないとき、日本売りが始まり,円安へ転換することになる。

円高で最も得をするのは海外旅行だろう。特にユーロ地域への旅行はワンランク上のホテルに泊まれる。しかしいつまで楽しめるだろうか?

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国会は正念場へ

2010-07-14 17:57:22 | Weblog
ねじれ国会は今のところ新たな連立の枠組みができないことから解消は不可能状態。マスコミは民主党の中の抗争を予想し、政局激動を吹聴しているがそんなことをやっていられないほど国会は深刻だ。

民主党は各野党と部分連合を組みながら法案を通す以外に策はない。もし野党が全て反対となると日本の政治は麻痺する。これまでの強行採決は昔話、法案成立のために与野党が真剣に解決策を創らないと国民から指弾を受けることになる。

党利党略のたぐいは封印し、各党の公約、マニフェスト類も妥協の中で修正せざるをえないし、そのプロセスを国民にきちんと説明すれば理解されよう。自民党が言っている菅総理責任論から衆議院の解散を要求しているが本気とは思えない。今解散したら勝てると考えているのだろうか、もし万が一勝っても参議院では第2党、公明とくんでも103議席で民主党106議席より少ない与党となり、ねじれは解消しない。

参議院の存在価値を示すか、逆に不要論を加速するか正念場だ。
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