コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

阿弥陀岳 ~ 八ヶ岳

2012-01-12 06:15:10 | インポート






12月に雪山講習を受けたとき
地蔵尾根の下あたりで見た阿弥陀岳
頑丈な岩に守られた要塞のようで、威圧的な容姿が印象的でした。







Photo

権現岳や赤岳から見ても、厳つい岩山で、とても気になる山です。
冬に登れたら、いいな~と思いつづけていました。

ガイドの方に、冬の阿弥陀岳は、どんな感じですか?・・・・と
なにげなく聞いてみました。

・・・阿弥陀は、赤岳に、2~3回登り、横岳、そして阿弥陀岳
の順で行くのが、いいですね・・・という返答

やっぱり、一番最後か・・・






けど、行ってみたいな・・・





この3連休は、赤岳の岩場では、渋滞するくらい混んだそうですが
阿弥陀岳の様子は、ネットで検索しても、ほとんどヒットしてきません
やはり、登る人も少ないのだろうなと・・・・

きっと、2月あたりの平日だと、トレースすらない時もあるだろうが
3連休明けの今日なら、その心配はない
天候も安定している
危険を感じたら、必ず引き返すこと!
これを自分に言い聞かせ、行けるところまで
がんばって、行ってみることに決めました!


夜中に、そ~と起きて、2時に自宅を出発
八ヶ岳パーキングで、準備を済ませ、美濃戸口の駐車場には
5時20分到着、途中から道は凍結していました。
寒いので、PAで用意を整えたのは正解
ヘッデン付けて、出発!


Photo_2










月明かりに照らされると、ヘッデンは、いらないな~
とても明るい!
今日は、満月かな・・・月の灯りに照らされて、銀色に輝く道を・・・・
ロマンチックですが、まだ歩き始めたばかりで、とにかく寒い!


Photo_3













これから行く阿弥陀岳への緊張感と寒さで、顔がこわばりますね
ハァ~ ちゃんとガイドの方の言う事を守っていれば・・・
な~んてことにならないよう、常に緊張感は持ち続けよう・・・

林道を登って行きます

この道、私のFFの車にチェーンをつければ、登れそうです
いや、登れます
圧雪道で、夏より歩きやすいくらいですよ
今後、雪が増えたときは、難しくなりますが、今の状態でしたら
問題なく車で行けますね・・・・
この情報を、ほんとうは行く前にほしかったのですが・・・・
まあ今回は、月の美しい夜道ですので、これもいいかな~


美濃戸には50分でつきました。
少し明るくなってきました。

南沢を進みます
南沢は、花の季節には何度も通い、コケ蒸した深い森は大好きですが
冬は陰鬱で暗い印象です。
しかも、北沢と比べて、とても歩きづらいですね
途中、砂防ダムの工事で迂回します。


Photo_4








行者小屋が近くなると、シラビソの美しい森になり
歩くのが楽しくなります
このあたりは、先月と比べると雪の量は増えましたね
とてもいい雪山の森の雰囲気
誰にも会うこともなく、静寂な森を進んで行きます。


Photo_5






視界が開け、横岳が見えてきました。

Photo_6





赤岳

Photo_7






行者小屋に着きました

テントが一つ、あと3人の年配の男性が、雪山を見に赤岳鉱泉に泊まり
ここまで、散策に来たとのこと


Photo_8


アイゼン付けて、お腹を満たして出発!








Photo_16









朝日が、阿弥陀岳を照らし始めました。
赤岳への文三郎尾根ルートと別れ
中岳沢ルートを進みます


Photo_13












雪の量がもう少し増えてくると、この沢のルートは雪崩の危険が
あるので、文三郎~中岳経由で登りますが
今日は、大丈夫でしょう






途中で、阿弥陀岳を見上げます
天気もよく、風も弱そうです
北斜面ですので、雪もしまり、アイゼンが良くききます


Photo_14











私の登ってきた後です。
教わったとうり、9時ー11時もしくは、3時1時の足どりで
登っていきます。
ここを、ハの字で登ると、足に負担が強くかかり、姿勢も安定しません
なにより、アイゼンを引っ掛ける危険もあるので
このステップがベストとのこと
実際、ほんとうに急な斜面でも、安定して登れます。


Photo_12










振り返ると、横岳にも朝日が当たり、素晴らしい景色

Photo_15







急な沢の源頭をつめると、稜線に出て
視界が開けました

Photo_17






ここで中岳からの道と合流します
こちらにも、トレースはあります


Photo_18






ここから、慎重にいきます

Photo_19






岩と雪の急斜面を、ピッケル、アイゼンをフルに使い
ゆっくり登ります
風が弱いので、バランスを崩す心配がないので、助かりますね

登ってきたルートを振り返る


Photo_20








ハシゴは、まだ出ていますが、クサリは、もうすぐ埋まりそうです
雪で膝まで足が埋まる急斜面は、何度もけり返して、ステップを作り
岩が露出していて、凍りついた斜面は、ピッケルの刃を岩にあてて手がかりに
しながら、アイゼンの前歯で登ります。

権現岳の背後に甲斐駒が見えます。

Photo_21








キレットの先には冨士山が美しい


Photo_22







少し緊張するところもありましたが、夢中で登りました。
何度も振り返っては、富士山を写す

もう少しで山頂です

Photo_23










着きました!


Photo_24






誰もいない静かな山頂です。
風は冷たいですが、気になるほどではありません

正面に赤岳、こちらも人影は、見当たりませんね。


Photo_25







硫黄岳~天狗岳


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北アルプス方面


Photo_27





中央アルプスも良く見える


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冨士山、毛無山あたりも、見えます。


Photo_29










風が弱いおかげで、山頂には、30分もいました。

誰も登ってくる人はいませんが、北稜に1パーティ取り付いているのは
確認しました。

しかし、これからが本番です!
急傾斜の岩場もあるので、気を抜かないように、慎重に降ります
アイゼンの刃をしっかり利かして降りれば、大丈夫です。
教わったとうりに、ゆっくり下ります。









   


             







無事に、降りてきました。
後は、雪景色を楽しみながら、ノンビリと帰ります。


Photo_31


お腹が空いたので、中山峠を越えて
赤岳鉱泉で、お昼を食べて、北沢経由で帰ることにしよう










Photo_32






鉱泉には、30分ほどで着きました。
靴を脱いで、中にお邪魔します。

Photo_33








冬の平日の山小屋
とても静かです
ストーブの側で、好きな本でも読んで、ゆっくりした時間を過ごす
のもいいでしょうね

お昼のメニュウは、カレー、牛丼、ラーメンの3種類
どれも、800円です。  先月、カレーと牛丼は食べたので
今回は、ラーメンを注文しました。
どれも、レトルトなんですが、ラーメンは、一番美味しかったです。


Photo_34










食べ終わって、外に出ると、曇っていた天気が、また晴れてきました。
アイスキャンディも大きく成長しました。

Photo_35









北沢をノンビリ帰ります
雪の積もった沢沿いを歩くのですが、歩きやすく、神経を使う
ことはありません
南沢ですと、こういうわけには、いかないと思います。

振り返っては、横岳を眺めます。
川が流れ、その奥には、雪山が・・・とても、いい景色ですね



Photo_36





下りの雪道は、足に負担がなく、歩くのが楽しいです。
そのまま休まず、駐車場のある美濃戸口まで
鉱泉から1時間40分で、降りてきました。
3時40分着


無事に帰れて、良かった (^^)

距離 約18km  累積標高 1500m

今回は、風もない良い天候に恵まれ、積雪も例年より少なめでしたので
私にも登ることができたのでしょう。

積雪が増えたら、どんな難しさがあるのか、知りたいですね
この冬の間に、もう一度 来て見ようと思っています。


1月10日





















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8 コメント

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サクラスミレさん こんばんは (もぐたん)
2012-01-12 20:07:20
サクラスミレさん こんばんは

凄いと感心しています、赤岳の次は阿弥陀岳
参考にさせて頂きたいとおもいます

稜線からの阿弥陀岳は夏でも厳しいコースです
下りはより慎重な足取りですよね
そして9時に11時、3時に11時の足の運び
勉強になりました、私はハの字ばかりだったので
本当に為になりました。

平日は静かですよね、3連休は凄い登山者でしたよ
赤岳鉱泉のラーメンは山仲間さんが食べましたが
お味はいかがでしたか!
返信する
もぐたんさん、おはようございます。 (サクラスミレ)
2012-01-13 07:38:35
もぐたんさん、おはようございます。
阿弥陀岳、ピッケルの出番が多く、本格的な冬山に来たという
感じでした。
天候に恵まれ、山頂から、諏訪湖 松本方面も良く見えましたよ
傾斜が急な斜面でのステップ、私も、大きく開いてハの字で
登っていましたが。ふくらはぎに負担がかかるわりには
前に進みませんでした。
この方法ですと、負担も少なく、楽に高度を稼ぐことができます。

ラーメンは具沢山で美味しかったですよ
雪山の途中で食べることができるのは、ありがたいです
2月10から営業する展望荘にもあるのかな?
山頂に行ったついでに一杯食べるというのも、なんですが
返信する
こんばんは。 (いちばち)
2012-01-14 21:49:52
こんばんは。

行ってしまったのですね(笑)!
すごいですね。

僕は年が明けてすぐに赤岳に再び行ってみました。
積雪量が変わると、
ずいぶん感じも変わるだと実感しました。

今シーズンは、
忘れないように何回も行こうと思うので
ぜひ一緒に行きましょう~。
返信する
いちばちさん、おはようございます。 (サクラスミレ)
2012-01-15 07:55:14
いちばちさん、おはようございます。
正月に赤岳に登られたのですか
さっそく、行かれたのですね
入山者も多く、賑わっていましたでしょうか?

平日の冬山は、夏と違い、極端に人が少ない気がします。
こちらこそ、よろしくお願いします。
返信する
サクラスミレさん (もぐたん)
2012-01-19 20:46:21
サクラスミレさん

今日阿弥陀岳へ出かけて来ました
中岳のコルへのコースかと思い登ったコースは
頂上直下のコースで難儀しました
下山は危険すぎるので美濃戸口への
御小屋尾根を下山に使いました

眺めが良かったです
返信する
もぐたんさん、阿弥陀岳、行ってこられましたか! (サクラスミレ)
2012-01-20 13:02:58
もぐたんさん、阿弥陀岳、行ってこられましたか!
レポ、さきほど見させていただきました。
やはり、ピッケルをフルに使う山ですね

雪も少し増えて、傾斜が急なところは、難易度も増したのでは・・
景色も良く、ほんとうに、よかったですね
週末は大雪が降るかもしれませんので、いいタイミングでしょうか

コースは、私と同じ中岳沢をつめたのですね
ここのコース、尾根に出るところまで傾斜がきついので
私も、最初、引き返そうか迷いました。

帰りは、誰もいないので、ここで滑落停止の練習に
シリセードですべってから向きを変えて、ピッケルで止めようと
したら、あまりにスピードが出て、本気で体重を掛けないと
止まらないくらいでしたよ (^^;
これからもお互い、事故のないように、気をつけて
雪山を楽しみましょう。

*・・・赤岳鉱泉のブログに、昨晩から積雪が増えたので
中岳沢ルートは雪崩の危険が増し、今後、通行は危険とのことです

返信する
サクラスミレさん こんばんは (もぐたん)
2012-01-20 19:41:48
サクラスミレさん こんばんは

今日は重たくて湿った雪の松本、明日も降りそうです
松本は18センチになったので八ケ岳は随分と
増えたと思います、昨日登って良かったです
当分登れないですね、赤岳も難易度が高くなりそうです

赤岳鉱泉のブログを見てみました、危険が多そうですね

今度は北八ケ岳へと思っています
返信する
もぐたんさん、こんばんは! (サクラスミレ)
2012-01-20 22:20:23
もぐたんさん、こんばんは!
松本の街は雪景色ですか
日影の所は、しばらく残りそうですね
都心も雪で寒い一日でしたが、積もることはありませんでした。
明日は大寒、八ヶ岳も本格的な厳冬期になりますね

丹沢、奥多摩はようやく雪山になり、一度行って見ようと思います。
もぐたんさんは、北八つですか、いいですね
また、天狗岳にも行きたいですね。
返信する

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