近くの Chinese Grocery(オリエンタルショップ)が、閉店してしまった。
一番最後に行った時は、豆腐を買いに行った。
若い奥さんが、一人で店番していた。
私が行くと、「4時から店番してるけど、誰もお客は来なかったわ。貴方が初めてよ」
と言った。
「この頃、見かけないけど、他にお仕事してるんですか?」と聞くと、
「そう、二つ仕事をしてるわ。」
「どんな仕事を?」と聞くと、
「一つは、レストランで、あと一つは、車の運転を教えてるわ」と言う。
この国では、日本みたいに教習所と言うのを見たことがない。
個人で教えて、Lと言う看板をつけて、路上で運転させて、テストセンター(個人で教えてる人が集まっている)でテストがあるみたいだ。
「何しろ、家賃が酷く高いからね、支払うのが大変」と言って疲れた様子を見せていた。
そのような会話をした2日後に、お店に行くと、お店は閉まっていて、電話番号だけが、書かれていた。
一時的に閉まっているのだと思い、また2-3日してから、行くと閉まったままだった。
電話番号を記録して、テキストメッセージで聞いてみた。
「近々、移転する予定です。移転した羅また連絡します」とあった。
ここのお店の人達は、とてもフレンドリーで、いつも新鮮な商品をそろえていた。
以前にも、豆腐を売ったりするオリエンタルのお店はあったけど、賞味期限の切れた古い豆腐を平気で売ったりするお店も多かった。
2-3年前に、あったChimese Grocery(ここは、年輩のおばさんが経営していた)は、狭いお店だけど、必要なものがあれば買いに行ってた。
そして、そのおばさんがリタイアしてお店の権利を新しいこの家族に売り渡した。
新しいお店は向いに出来た、ちょっと広めで、納豆なども売ってる割と商品の揃ったお店で、私は本当に助かるなあーと喜んでいたのに。
表どうりに面しているものの、街から、はずれているせいか、客数は限られていた。
若い奥さんと年取った旦那さんが経営していた。
最初の頃、よく奥さんと子供たちがお店にいた。
息子さんは、多分16歳くらい。とても愛想の良い子で、いろいろ話してくれた。
小さな妹さんは、5歳位。
旦那さんは、殆ど英語が喋れない。
若い奥さんのお父さんだとばかり、思っていた。
奥さんが外で働くようになって、店番をしているのは、いつも、この旦那さんか、Secondly Schoolの男の子だった。
彼らは香港からやってきた。イギリスの多くの中国人は、香港からの人々が多い。
ある時、Are you missing there?「帰りたいと思わない?」と聞いてみたら、「帰りたいと思うけど、僕たちは、中国政府のやり方が嫌いだから、こっちに来たんだ」と言ってた。
そうか?やっぱり、そういう人々もいるんだ。と今更のように思った。
まだ高校生というのに、しっかりした考えを持っている子だなと感じた。
お店の手伝いも率先してやってるし、店番をしながら、GCSEの試験勉強をやっていて、今時、こんな子が要るんだなと感心したものだ。
しかし、このお店がなくなって、とても不便になる。
Eastbourneでは、コロナのあたりから、次々とお店が閉店して行ってる。
日本人の仲間が集まっていたDim Sumも閉店に追い込まれた。
リーズナブルな値段で、とても美味しいレストランだったのに。
家賃が高騰してるから、どこも、閉店に追い込まれているようだ。
街の中心のお店で残っているのは、チャリティショップくらいなものだ。
あと、カフェが、どんどんオープンしている。
イギリス人は食事よりも、カフェに入って楽しむようだ。
あと、イギリス独特の文化のパブも、どんどん閉店に追いやられている。
いったい、どのくらいのパブがコロナのあたりから、閉店に追いやられたことか?
本当に残念だ。