世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

自民、谷垣降ろしは本気?

2010年03月11日 | 日記

人気ブログランキング 
ブログセンター・ ニュースと時事


自民、谷垣降ろしは本気?

テレビも新聞も雑誌も、民主党鳩山政権崖っぷちと騒いでいるようだ。しかし、崖っぷちとは思えない事実と、今後の予定が入っているので、民主党は粛々とスケジュールをこなし、来る参議院選を迎えることになるだろう。

5月鳩山政権総辞職などと囃したてるマスメディアもあるが、あり得ない話である。内部に反小沢勢力が七奉行初め存在するのは事実だが、4年間安泰の与党・民主党を飛び出す馬鹿が居るわけがない。小沢一郎といえども、人の子である。十年後には隠居している筈、世代交代を待つ方が確実に政治の実権を握れるのである、慌てる乞食は貰いが少ないのだ(笑)

さて民主党の内紛なんてのは子供のいじけ程度だが、自民党の方は幾分違っているようだ。こちらは、どうにも深刻だ。
正直、自民党の再生は、河野、石破、中谷などが時間を掛けて行えば可能性があると思ったのだが、谷垣の総裁就任によりすべてが頓挫したと云う事なのだろう。

清和会を背景とした総裁の選出で谷垣の顔を見れば、森、町村、麻生、安倍の顔が浮かぶのだから、支持が拡がる筈がない。これはもうジレンマのようなもので、どうにもならなくなっているのだろう。

だからと言って、舛添や与謝野が「新党結成」するだけのパワーはない。政党助成金を棒に振り、我が道を行くと宣言できるほどの人間ではない。吹きはじめた風に乗って、谷垣降ろしを叫んでいるだけだろう。清和会にしてみれば、与謝野、舛添で支持が回復する見込みがあれば、それは実行するだろう。しかし、時すでに遅しの感がある。ここで再び、谷垣降ろしに舵を切ったら、本当に自民党を離党して民主党に逃げて行く議員が続出する危険すらあるのだ。つまり、清和会は動けない。清和会が動かなければ、谷垣総裁は安泰だ。

しかし、夏の参議院での闘いは苦戦になるだろう。民主党も苦戦すると云うマスメディアの言い分から行くと、何処が楽勝すると言うのか(笑)「みんなの党」が大躍進すると予測する向きもあるが、最高で10人程度に過ぎない。その内馬脚が現れ、仲間割れが起こる事必定、自己顕示欲の寄せ集に過ぎない。

小沢はその事も踏まえて、公明党と「スープの冷えない距離」を保とうと腐心している。公明党としてみれば、民主党が公明党と連立を組まないと政権維持が厳しいところまで弱って欲しい願望もあるのだが、公明党自身も苦戦中なので是々非々のポーズで状況を見守っているのだろう。

しかし、公明党との連立は経験則上極めて危険であることは、トロイカ体制は知っている。民主支持層の離反を招く危険も多いだけに、簡単に手を組むことはないだろう。既に国民新党の亀井大臣は民主と公明の急接近に苛立ちを隠せず「企業団体の献金禁止なんて反対だ!」と鳩山首相に異論を堂々と唱え出した。

政治と云うものは面白い。あちらを立てれば、こちらが立たず。時に触れ、折に触れ、立ち位置が微妙に揺れ動く。国会議員の多くは、冷静な判断の中では「民主党の天下が暫くつづく」と思っている。何せ、衆議院308議席は4年間盤石なのだ。参議院のみ微妙な数字なので、小党の存在価値がある。「みんなの党」「国民新党」「社民党」そして「公明党」が「キャスティングボード党」の位置を狙って、せめぎ合っているのである。

それにしても、今さらのように、こんな自民党が良くも60有余年政治の頂点に君臨していたものである。結局、官僚機構が優秀と云うか、全権限を持っていたと云う現実をつくづく思い知らされるわけである。この調子だと、半分は冗談で言っていた、自民党の崩壊があるのかもしれない。

小泉政治の検証もせず、良かったのか悪かったのかも判別せず、小泉路線継続派と反小泉で色分けされた政治集団は、何を持って政党となっているのかが判らない政党になってきている。ひたすら米国と歩調を合わせ。消費税を上げて、財政健全化に邁進する政党なのか、そんな風にしか見えないのだ。

与党である事だけが目的の政党だとしても、そのプロセスを描かないで、政権は取れないだろう。政権を握る事以外眼中にない政治家の集団である事は、与党である時でも、世論調査の支持率低下で、自党の総裁を降ろすことばかり考える。野党になっても同じことを考えている。 おそらく、長くはない命を知った野生動物のような行動に出ているのかもしれない。所謂、集団自殺型自然淘汰である。

結局、「清和会系」と「みんなの党疎開組」と「国民新党疎開組」「民主党入党組」に分裂した方が議員一人ひとりは生き残れるのだろう。参議院選如何では、今年の秋には中小政党と民主党と云う、陳腐な政治状況が生まれるのかもしれない。小沢一郎の二大政党議会制民主主義は再び遠のくことになりそうだ。
しかし、次期参議院選挙は、全党が苦戦を伝えられる、極めて異常な選挙戦が繰り広げられそうだ(笑)


人気ブログランキング 
ブログセンター・ ニュースと時事
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よろしくお願い

https://blogimg.goo.ne.jp/img/static/admin/top/bnr_blogmura_w108.gif