acc-j茨城 山岳会日記

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中ノ岐林道から平ケ岳

2013年09月24日 11時28分05秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2013/9/12-13 平ケ岳


中ノ岐林道を行く。
とにかく行くのだ。
進め!

期待とか夢というのは膨らむもの。
まして4か月ぶりの山ともなれば、厳選に厳選を重ねてしまうもの。

あ----。
それを満たす山行といったら。
それは、ハ-ドル高目だわさ。(笑)

「日本の行止りの道100選」
なんて篤志家向けな”選”があったなら、おそらく中ノ岐林道は堂々ランクインすることだろう。
そんなハ-トフルな中ノ岐林道を行く。

出発は昼過ぎ。
きょうは、ポレポレ。
アプロ-チで終わりなのだ。

とはいえ、重荷に三時間半の登り勾配はなかなか大変。
久しぶりの鈍った体には堪える。
結局は休み休みで4時間ほど。

いったん、中ノ岐林道の行止りまで行ってから、すこし戻って金山沢と思しき沢に入る。
しかし、この沢に架かる橋は「剣が倉沢橋」とある。
「剣が倉沢はもっと上流ではないか?」という思いから確信が持てなかったが、中ノ岐川へと下る。

本流を少し歩くと池ノ沢出合。
本来はココを詰めて平ケ岳に行く予定だった。

適当な幕場がなく、事前の記録などから本流を少し遡ったところに幕場はあるらしい。
ということで、本流を少し遡る。

ははは。予想外。
なかなかな滝場が続く。
ここで、戻ればというのは、後の祭り。
久々の滝場にアツくなって、微妙なバランスでヘツリを2・3度。
それはそれで、面白いことこの上なかったのだ、が。
「あ---戻るの大変だなあ。」

闇の迫る頃ようやく、幕場を見出したが、明日の予定が微妙な位置だ。
池ノ沢へいくには、一旦平ケ岳への登山道まで遡り林道を金山沢まで戻るのが妥当。
それなりに滝場もある池ノ沢ではタイムスケジュ-ルも余裕はない。
ということで、翌日は中ノ岐から平ケ岳を往復することにした。

朝は明るくなってから。
さわやかな秋空。

ゴ-ロ帯を少しで平ケ岳への登山道が沢を横切る。
増水対策の「渡し」もあって親切設計。
荷物を整理して沢筋を離れる。

中ノ岐林道からの登山道は程よく整備されていて実に歩きやすい。
それもそのはず、地元民宿に宿泊すると林道をバスで送迎してもらえるという特典付き。
そうなると、平ケ岳への最短ル-トとして人気が高いから、まあ頷ける。

途中、剣が倉山の威容を遠望。
あの向こうに利根の源流があるのかと懐かしい思いがよみがえる。
空が開けてくるとひょっこり木道に飛び出す。

は----。
この風景だよ。うん。
と、なんだか独りで納得。

たまご石-姫ノ池-平ケ岳をぐるりひとまわり。
は----。
これだよ、これ。
と、またまた独りで感嘆符。

さわやかな秋風に吹かれて、ゼ-タクなひととき。
クロマメの実が、それはもうたくさん付いていて、摘まんでは食べ、摘まんでは食べ。
甘酸っぱさが口いっぱいに広がる。

たしかに、沢からこの草原にポンと出たならば、感動だろうなあ。
と、ちょっとだけ池ノ沢遡行出来なかったことを後悔したが、それも実力ってことか。
幾分詰め込み過ぎの計画も、ちょうどいい具合にゆとりができたというものだ。

往路を忠実に戻ってあっという間に林道終点。
金山沢まで戻れば、とっておきの秘密兵器が待っている。


ふふふ。


自転車サイコ-。
気持ちよく風を切りながら、走る走る。
ペダルを大して漕いでないけど、走る走る。
ちょっと、ブレ-キを酷使しすぎて心配になるけど、走る走る。

疾走感がスバラシイ。
「”車輪”というのは大発明だよなあ」といまさらながら、先人に敬意を表す。
真っ赤な雨池橋がみえたら、この旅も終わりが近い。

とにかく行くのだ。
進め!


sak