acc-j茨城 山岳会日記

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山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

愛鷹山

1999年07月06日 08時09分02秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

1999/7 愛鷹山

梅雨真っ只中。「晴れ乞い?」の願い もむなしく、あいにくのガスと雨。

雨具装備を身につけ、「雨でもたのし」と気持ちを切り替えスタ-ト。 
寂れた愛鷹神社を過ぎると鬱蒼とした杉の植林。 規則正しく植えられた杉林の所々にケルンが積まれている。

銀明水


40分ほど登ると愛鷹山荘に着く。 
定員8人の小屋(要予約)と5,6のテントサイト、有料(50円)トイレ、 そして水場「銀明水」がある。

さっそく味見。甘みはないが軟水、まずまずのお味。 持ってきた水筒の中身と交換する。

 


真っ白な富士見台


山荘を後にまもなく尾根に出る。 
ゆったりとした尾根を、ゆ-ったりと登っていく。

「鋸岳展望台」・・・真っ白・・・

気持ちを切り替えたはずなのに、 
「晴れていれば鋸岳のギザギザがみえるんだろうなあ」 とため息が漏れる。

気を取り直して、白・ピンク・青のシモツケ(かな?)を鑑賞。

 

山荘から80分。「富士見台」 

ここからの富士山は50銭札のデザインにも なった「好展望地」である。雨は上がったものの、やはり真っ白。

そう言えば富士山の裾野まで来たのにまだ一度もお目にかかっていない。

果たして「富士山」は望めるのだろうか?


越前岳山頂


そこから30分ほどで、愛鷹連峰最高峰の越前岳につく。

唯一展望の利くピ-クらしいが、もはやそれは期待できない。 登山ノ-トにコメントを記し、山頂を後にする。

ここからの下りがかなりきつく、雨の為滑る。

セミがオ-ケストラのように鳴いている。 しばし、聞き惚れる。

 

呼子岳山頂


60分ほどで「呼子岳」さらに25分で「蓬莱山」。 双方とも樹林のピ-クで展望は望めない。

山道に咲くバラ類の花


このあたりで「バラ」類の花が目に付く。 
花期は終わりごろだったが、写真をパチリ。 
(名前は今も不明。「野バラ」なのは間違いないのですが・・・)

これから先はこれまでと違う鋸歯の岩稜が始まる。

ここで腹ごしらえ。今回のランチは「アンパン」。 安価で手軽に取れて元気も出るが、つぶれてしまう欠点が・・・。

 

崩落地のトラバ-ス


さあ、核心部の「鋸岳」から「位牌岳」の縦走路。

ナイフエッジ、ガレ、カニ歩き・・・

スリルのある岩稜が続く。鎖が所々にある事と、木の根や枝などの 手がかりが多く、それらで3点確保しながら慎重にすすむ。

(手に取った岩がボロっととれた時には、ヒヤっとした)

 

樹木生い茂る位牌岳山頂

90分ほどで「位牌岳」。ここまでくればもう安心だ。 これからは緩やかな樹林の尾根を下る。 
雨は上がったものの、背丈ほどのヤブを漕ぐため、 葉露で全身びしょぬれ。完全防水の靴までしみてきた。

晴れてきた裾野

 

「靴、買おうかなあ-」などと考えていると、段々空が青くなってきた。 ガスも晴れる。裾野がはっきりしてきた。

「もちょっとで富士山が・・・」気になって仕方ない。 
しかし、またガスる。

「だめか-」どうやら今回はハッピ-エンドではないようだ。


田向から見た富士山


暗い杉の植林を下っていると、小学校の鐘の音が聞こえてきた。 「かなり近いな」と思ったら、しっかりしたコンクリ-トの階段が 現れた。涸れた川を越えるとそこは人里。 
ビショ濡れの雨具を脱いでザックにしまい歩き出す。

ふと空を見上げると、民家の屋根の上に「富士山」が・・・

最後の最後で逆転劇。

その驚くほど大きいシルエットは、今も脳裏に焼付いて離れない。

 

sak