オーディオ再開!レコードで音楽を楽しもう

オーディオ、シアター、ゴルフ、etcみんな中途半端な趣味だった、もう一度このブログと共にオーディオを再開!

ALTEC 288 Field Coil型 へ改良で磁束強化

2014年03月24日 21時24分23秒 | オーディオ


ALTEC288C用フィールドコイル完成!


重い


いよいよ改良が始まります






以前Tオーディオショップをブログで紹介させた頂いたときににも書きましたが


この店で素晴らしい音を奏でているのはフィールド型のスピーカーです

ドライバーもコーンスピーカーもほとんどがフィールド型です


その素晴らしさを認識していながらなかなか手が出せずにいました

このWE594AやWE555のように最初からフィールドコイルで設計されていたものは、それは素晴らしい音がするのは

分かっていますが、


今となってはあまりにも高額になり過ぎて、なかなか手が出せないのが現実


自分では手にすることはできないだろうと諦めていました



ALTEC288Cをフィールドコイルに改良すると、WEにかなり近いものになるよ


とT氏には言われていましたが、いまいち乗り気にはなりませんでした


我々の世代はJBL375やALTEC288には特別な憧れを持っていて


憧れの名器を改良などと恐れ多い事は、考えもつきませんでしたし




また、某オーディオショップのホームページの記事にも、
あまり意味がない改良だと書かれていたのを読んだことがあるからでした


フィールドコイルスピーカーの制作で検索できますが、



ブログでは無く、老舗販売店のホームページで無意味な改造だ、と書かれていたのが頭に残っていました

蓋にカッターの刃を押し当てて、木鎚で叩いて蓋をこじ開け、マグネットを取り出しコイルに改良しても

オリジナルのアルニコマグネットの半分程度しか磁束密度がない

価格的にも十倍以上の価格差を乗り越えて永久磁石になった物を、なぜ磁力の弱いフィールドに戻す必要があるのか

まあお好きな方や、磁力が弱っていらないドライバーがあれば遊びでやってみて下さい、コイルは当方販売店ですからお売りします


そんなホームページの記事を真に受けていたのも、
事を遅らせる原因だった。




今回のきっかけは「288Cをフィールドにすると磁力が落ちるんでしょ?」


との私の問いに


T氏:「磁束密度を上げるためにフィールドにするわけじゃないよ、でもフィールドにして磁束が落ちるなんてあり得ないよ」


私:「えっ、そうなの?蓋をこじ開けて、交換してもアルニコの半分程度の磁力しか出ないって数値の写真付きで読んだことありますよ」


T氏:「そんなことは絶対にないよ!」






またまた前置きが長かったが、そんな会話が今回のALTEC288C改良の始まりであった




私が読んだ記事と、T氏の作業は全く違っていた

288の蓋にカッターを打ち込んで、すかさずドライバーを差し込んでこじ開ける、なんて作業は無かった

この夥しい数のコンデンサーが並ぶ台の上には、
ある装置があって、このコンデンサーを使い瞬時に磁力を弱めてしまう


再着磁は聞いた事がありますが、脱磁装置だそうである、



すごい、こんな装置まで用意してあるのか、流石!



磁力を抜かれたマグネットを取り出し、コイルを入れるわけだが



私:問題の磁力が落ちてしまうのか、測れるのですか?


との問いに


ここを何処だと思ってるんだと言わんばかりに磁束の測定を始めた

どこぞのショップの測定のように端子が入らないので付け根で測りだいたいこの位・・・なんて測定をT氏はしない


ALTEC288Cのカタログデーターは、1966年発売当時のデーターで磁束密度は16,000gauss、

その後改良された288Gや288Hは磁束密度20,500gaussと強力になっているが、肝心要な部分がプラスチックになっていたりで音は・・・

まあ、磁束密度が高ければ音が良いというわけではないが、音の良さの一つの目安にはなるであろう


前記の某オーディオショップのホームページの記事のように、磁束がオリジナルの磁力の半分では困るので実際に測って頂いた


手持の4個のALTEC288Cを運び込み測定した結果

オリジナルのアルニコマグネットの状態で15,130gaussから16,480gaussまでのバラつきがあった

これは予想以上のバラつきであった、



聞けば永久磁石は落としたりして衝撃を与えると、磁力が落ちてしまうものらしい


プロ用の、この手の機器はそのような事態も無きにしも非ずであろう


しかも発売から既に50年近くの月日が経過しており、磁力が落ちるのも、やむを得ないのかもしれない


だが逆を言えば50年も経ってもカタログ以上の数値を保っているALTECは凄いとも言える



改良した288Cを実際に測ってみたが、電圧によっても磁束が違うので電圧を変え4回の測定を行ってみた


まず
26Vで18,760gauss

25Vで18,280gauss

24Vで18,120gauss

 

23Vで17,790gauss


メーターの表示はテスラー単位の表示である

磁束は明らかに上がっている


24Vで使うのが適正だそうですので18,120ガウス、オリジナルのデーターの12%の磁束の強化となった

あの販売店のホームページの「オリジナルの半分の磁束になる、」と記載された偽りの?誤りの?記事をうのみにした自分が馬鹿だった


今回の測定で音の良さを数値も表わしていると思う、


まあ販売店ですから、商品になる物を良く書かなければ商売にならないとか、


いろいろな事情があるでしょうから、ショップのホームページではあのような事を記載したのだろうが・・・・




結論、ALTEC288Cをフィールドに改良しても磁束密度は落ちません、

磁束が磁力の半分になるとは、私が計測して頂いた限りではあり得ませんでした



まあ、粗悪な改造を行う店ではもしかしたら、


本当に磁束密度が半分になるのかもしれませんね


磁束が半分程度の改悪だったら、絶対にやめたほうがいいと私も思います




先日お借りしたフィールド288Cの音の良さは、

単に磁束が上がったからとかそんなレベルの音の違いではありませんでしたし


あの異次元の素晴らしい音が


オリジナルの半分の磁束で出るとは思えませんでしたのですっきりしました

これで不安も解消されました






さあ完成まであと僅か



待ち遠しい