Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

「黄金の都・シカン展」

2010-02-19 | イベント
2/1日のブログに書いたが、1月最終土曜日の午後、テレビで
「赤道大紀行」の番組を見た後、偶然、続けて「古代アンデス
大発掘」と言う番組を見た。MiTUのSeさんから招待券をもらっ
ていた「シカン展」の紹介だった。

 バッハ・アンサンブルのコーラスも聴きたかったし、一日富山
行きを計画し、MiTUのSaさんを誘った。前日、急にYaさんも希望
され、3人で富山へ。2/13(土)、今月もお茶が休みで、土曜日
が自由に使えて嬉しい。

 ペルー中央山地のインカ帝国(1250頃~1533、首都はクスコ)
はスペイン人ピサロによって滅ぼされた。その約500年前、更に
北方海岸のパタングランテに「黄金国家の都」があったのでは?
と考える1人の考古学者がいた。
 彼の名は、日本人の島田泉さん(南イリノイ大学の教授)だ。
彼は、推測に基づき発掘を始め、30年の年月を費やして、1000
年間埋もれていた遺跡を発掘した。

 テレビでは、彼が現地入りし住民達の協力を求める場面から
紹介された。展覧会場内でもテレビ画面で、経過、発掘調査の
様子、いろいろな科学分野からの分析、などが報告される。
 「シカン」の名前は、島田教授の命名、先住民の言葉で「月の
神殿」の意味だそうだ。

 映像で紹介された「逆さミイラ」(頭を下にして逆さに埋葬
されたミイラ)はさすがに展示されていないが、「黄金の仮面」
「アーモンドアイ(釣りあがった目)」の彫り物の器、ナイフなど
数多く展示されている。撮影禁止なので、写真は絵葉書とパン
フより。

「黄金の儀式用ナイフ」・ 「黄金の大仮面」ロロ神殿東より発掘 


   「黄金の胸飾り」布に縫いつけられていたもの
    

           「大型魚の単注口壺」土器 
 

         高純度黄金製「卵を抱いた蜘蛛」 
      

 他に、ピンク色の「ウミキクガイ」、砒素銅(青銅)製品など、
文字がないので、模様や道具から生活様式や交易の様子を想像
すると言う。
 トロイ遺跡を訪ねた時、ドイツ人シュリーマンがホメロスの叙事
詩からその実在を信じて発掘した、との逸話を聞いた。彼は考古
学者じゃなかったので、最初はメチャクチャに掘り、遺跡が破壊
されたと言う話をガイドさんが話していた。
 島田教授が発掘の後、丁寧に土を返して埋めなおす場面が印
象的だった。

 最後に、パタングランテより南方、エル・ブルボ遺跡で発見され
た「シカンのミイラ包みと銅製の仮面」。あぐらをかいた、地元の
支配者のミイラを包んであった布。

       

 これだけは「本物」のアルパカの毛。アルパカはパコとも言う。
南米アンデス山岳地帯の家畜。食用、毛用。毛は長く光沢に富む。

          
   

 マチュピツにもクスコにも行けないが、想像して満足して帰った。
「シカン展」は昨年上野の国立科学博物館、熊本で、富山展は
3/7まで。この後高知、更に全国を回る。