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コードギアス 反逆のルルーシュ 第19話『神 の 島』

2007-03-03 22:52:25 | コードギアス
「生きろ!!」


前回第18話のタイトル『枢木スザク に 命じる』は、実はここにもかかっていた、というか、本命はここだったのか!!と思った瞬間、しびれまくった第19話。
この他にもユフィとルルーシュ、カレンとスザクのもうきっと見ることのできないであろう、そんな優しくも切ない時間であったり、これまでC.C.絡みで伏線の多かった謎部分にも踏み込むという、これまたこれでもか!!というくらい魅せてくれました。

ほんとにここ数年でエンタメ作品としては傑作中の傑作ではなかろうか、と個人的には思っています。
#DVDを購入しちゃうくらい気に入っています。
#ちなみにDVD2巻のピクチャードラマは男性視聴者必見ですよ(笑)。
#こういう遊びのバランスもいいんですよね。

■生きろ!!
どういう理屈であの4人が助かったとかは今は置いておいて、とにかく前回のラスト、あの絶体絶命の瞬間でゼロ(実はあの瞬間はルルーシュとしてだったのではないか、とさえ思う)が、スザクに対して使用したギアス、その命令は「生きろ!!」だった。

これはしびれましたね。

前回のタイトル『枢木スザク に 命じる』は、ユフィがスザクを騎士として任命したことや、スザクにゼロを(自分を犠牲にしてまで)殺せと命じられることなど、そういう命令にかかっていて、ラストでギアスを使う、というのが最後の命じるにかかっていたわけですが、それが何と「生きろ!!」

死に急ぐ友を前に、(自分が助かることを含めて)色んなギアスの使い方ってあったと思うのですが、その中で「生きろ!!」というのは、(マオのときもそうでしたが)ルルーシュの本能的なスザクへの願いだったんじゃないかと思えるあたりがまたしびれます。

少し先を予想してみると、今回はスザクが自分の考えで「生きる」ことを選択したのではなく、ギアスによって「生きる」ことを選択したわけですが、ここが最後には自分の考えで「生きる」ことを選択する、そこにはギアスの力無しで、自分の意思で、アイデンティティーを持って言い切る!!そういう熱い展開を期待しちゃいますね。

シャーリーにしてもそうなんですが、きっとあのギアスの効果は強い想いや、その人を信じる想いの前に打ち破れるんじゃないかと思っていて、シャーリーやスザク、この辺のルルーシュに戻ってくる、王の力はお前を孤独にする、と言う言葉に反するように、一瞬でもいいから戻ってきたりするとかなり熱いと思うなぁ。

やっぱりルルーシュが悪になりきれない、親友を見捨てられない、足掻いている、そういうところが非常に良いですね。

■二度とは来ない時間
カレンはDVD2巻のピクチャードラマといい、サービス精神が旺盛です(笑)。
今回もカレン大好きの僕としては身悶えるほど素晴らしい回でした。

で、本編。

まさか、今回ユフィとルルーシュ、カレンとスザクという組み合わせで孤島に、というシチュエーションが来るとは思っていもいませんでした。
凄い。凄いなぁ、ほんと面白いなぁ。

考えてみれば孤島で敵と味方が背中を合わせて夜を明かす、というのは王道と言えば王道なんですよね。
そこで互いの考え方や、生き方に対して、言葉を交わし、今後の方向性に大きな影響を与える。
ここで出来た関係性や台詞はやっぱり後々まで出てくるんだろうなぁ。
#08小隊ではシローとアイナ(これは宇宙空間)、ガンダムSEEDではアスランとカガリが無人島で、孤島(虚空)での敵味方シャッフル演出はやっぱり色々と意味があるんですよね。

また、この組み合わせが1×1=1の2組ではなく、互いに情景をシャッフルさせながら一つのことを語るように演出されることで実は2×2=4くらいの演出効果になってるあたり上手い。
ほんと魅せ方上手いですよね。

で、ルルーシュとスザク、この二人がこの場所で、この時間で自分を見つめ直した結果、行き着いた答えが実は一致している、ここにまたしびれる。

みっともなくて無様でも、足掻いて足掻いて、自分の道を見つける(切り拓く)しかない。

この結論に行き着くんですよね。

特にスザクはこの答えが見えた、というのは大きいですよね。
前々回の藤堂さんに言われたここと、今回の件で、やっぱりスザクは徐々に変わっていくことが意味づけられてきてる感じですよね。
最後、バチッと変わっていくと、めっちゃ燃える!!という展開になりそう。
#そういう意味でラストに録音されていた「俺は生きなくちゃならないんだー!!」みたいな台詞が素で出てきて欲しい!!
#つか、今回そういう前振りでしょ!?

このブログを古くから知っている方はご存知かもしれないですが、僕は個人的に足掻くキャラが大好きなんですね。
足掻いて、足掻いて、それでもまだ足りなくてって感じのキャラにこそシンパシーを感じる、くらいで、ゆえにルルーシュなんかも一見スマートそうに見えて、実は足掻きまくってるところがすきなんですね。
そこにスザクも合流となると、これは本作品を好きにならないわけがないじゃないか!!という感じですよ。

それを引き出したのがカレン、というのも非常に良くて、ますますカレン好き(笑)。
#ちなみにDVD2巻のオーディオコメンタリーにはカレンのお兄さんについてちょっとだけ言及されてましたね。
#(ネタバレなのでここから伏字)2巻のオーディオコメンタリーのゲストはカレン役の小清水さんで、その中でお兄さんの話題が出て、実はカレンのお兄さんはカレンは死んだと思っているけど、消息不明なんだ、みたいなことを言われて、当の小清水さんがショックを受けていた(聞いちゃったYO!!どうしよう!!)くらいでしたよ。だから出てくるかもしれないし、そのままお蔵入りするかもしれないけど、そういう設定らしいよ。伏字ここまで。

非常に素晴らしい演出でした。
ユフィがルルーシュに言うように、捜索隊が来たらオシマイ、もう二度とは無い貴重で優しく、切ない時間だったんですよね。
堪能、堪能。
#もう3回くらいみた。

■神の島
何故サブタイトルが『神の島』だったのか、と言えばそういうことだったのか!!と。
あの紋章はC.C.の額にあるのと同じもの。
そしてブリタニア皇帝は、その辺ある程度知ってて、それゆえに世界侵攻もかけている(日本に限って言えばサクラダイトの件すら表向きの理由だった!!)という衝撃的事実ですよ、これは。

やっぱり皇帝がギアス能力者である線に1票(何の投票だよ)。

今回のはルルーシュが契約者で、C.C.みたいな人か、その契約者がある地点にくるとあの装置が作動するという仕掛けがされていたんでしょうね。

うーん、やっぱり先週1カットのみ見えたあの男の子(観察者とC.C.が呼んでいた?)が鍵っぽいですね。
#超妄想するなら4人をあの島に飛ばすくらいの能力があったりする?

C.C.はこれまでも複数の人格と情報や意識を共有しているような描写があったのですが、今回1カットですが、初めてその該当者の一人っぽいのが出てきましたね。
世界各地にあるというあの紋章がある場所に、ああいう能力者の人がいて、観察者としてC.C.に情報を送る…とか。

そういう意味ではスザクもあの紋章には見覚えがあるようで、あれはたぶん枢木神社関連で見ているんじゃないかと予想。
神楽邪あたりが関連してきそうな気もしますが、どうなんでしょうね。

さらに妄想していくと枢木首相はその辺全部分かっていて、徹底抗戦に走ろうとした、とか。

ちなみにDVDの第1巻を見返すと、冒頭に少年時代のルルーシュとスザクが崖を駆け上がるシーンがあるんですが(崖を上りきったところでブリタニアの攻勢が始まる描写が入るシーン)、そこになんと着物姿(浴衣姿?)のC.C.が映っていて、二人を見ているように見えるシーンがあるんですよね。
本編放送の時には全然気が付きませんでした。
ゆえに日本にもそういう紋章のポイントがあるということは、やっぱりC.C.は世界各地に登場しているんでしょうね。
ここって伏線としてきちんと消化されるときが来るのでしょうか(笑)。

■ルルーシュの母 マリアンヌ
メルマガでは結構なネタバレがあったみたいですが、ルルーシュの母親はコーネリアさまの師匠というか、憧れだったみたいですね。
色々考えるとアッシュフォード財団、(ニーナの)アインシュタイン家まで含めて、色々と関連してくるわけで、今の生徒会ってリヴァル以外、全員ルルーシュにとって非常に因縁のある存在ということに。

こうなるとシュナイゼルのなんとも裏のありそうな笑顔が気になって仕方ないですね。

■二人なら
今回も非常に面白かったわけですが、やっぱり何が良かったかと言うとカレンに決まっているんですが、いや違った(つい本音が)、ルルーシュとスザク、この二人が組めば出来ないことは何もない、と思わせるには十分でした。
ルルーシュは何かとこれまでスザクと体力面では劣る(というかスザクが凄過ぎる?)描写が結構あって、DVD1巻のオーディオコメンタリーでも監督からそれは明言されてましたね(第1話の崖を駆け上るシーンはスザクの方が先に登って、手を差し伸べて、二人で登り切る)。

手段と結果という対極のポジションにそれぞれスザクとルルーシュを配置した物語の構成ですが、今回はその対極のポジションにいつつ、二人とも「足掻くしかない」と同じことを言っているわけです。

また、頭脳のルルーシュ、体力のスザクと、こちらも対極に配置しているわけで、願わくばこの対極にいる二人が、足掻きに足掻いた結果、そのどちらも必要であると気付き、第1話の冒頭のように二人で手を取り合ってこの難局という崖を上ってみて欲しい、と今回見ていて強く思いましたね。

ギアスの力じゃなくて「生きたい」と強く思うスザクが、ルルーシュの手を引っ張りあげる、こういうシーンがあってもいいんじゃないか、なんて。

書きたいことはたくさんあれど、今回はこの辺で。

しかしほんと面白いなコレ。
個人的にエンタメ作品として傑作だと思います。

■コードギアス 反逆のルルーシュ 1

記念すべき第1話を収録。
おまけの「反逆日記」に爆笑。

■コードギアス 反逆のルルーシュ 2


第2話~第4話を収録。
おまけのピクチャードラマ(テーマは「お風呂」)は必見です(笑)。
#それを見てから第19話を見るとまたカレンが好きになります(ヲイ)。