そこまでやるのか!!と衝撃を受けた第22話。
まるで、伸ばした手がもう少しで届く、というところで、一瞬のいたずらのようにスルっと指と指の間から零れ落ちた、そんな瞬間。
まるで、このロスタイムを凌げばワールドカップへ行ける、絶対行ける、あと数秒、というところでショートコーナーからヘディング、誰もが何もできず悪夢のようにゴールに吸い込まれていったあのドーハの悲劇のような瞬間。
いやー、熱を出しながら観ていたんですけど、あれで完全に熱が上がりましたね。
もう一言。
ぎゃーーーーーーーー!!
です。
でもね、病床で色々と考えていたんですよ。朦朧としながら(つか、そんなこと考えずにさっさと寝る)。
そこまでするか、というのが本音ではありますが、でもね、でもね、これってギアスの使い方に関する大きな転換点、というか、この作品でのギアスという位置づけの大転換点なんじゃないの?と思ったんですよ。
今日はちょっと体力的に弱っているので短めに書こうと思ってます。
■これはある意味一つの答えが出る直前だった
君はいつも副総督や皇女殿下である前に
ただのユフィだったな
これって、コードギアスという作品においての一つの答えになっていたはずなんですよね。
色んな人が多面性を持っていて(作中では分かりやすく二面性に特化している)、ユフィにしてもユーフェミアという皇女の側面と、ユフィという個人の側面があって、スザクと出会ったときに、ユフィの側面を後退させたときがあったんですが、そのユフィが皇位継承権を捨てて「ユフィ」という「個人の自立した意思」、アイデンティティの確立をして、それをルルーシュが認める。
これって第1話から思ってきたことだけど、アイデンティティの確立やその意思表明をする、というのが作中テーマだと思ってきたので、ある意味個人的にはこのルルーシュの言葉とユフィの行動は一つの答えに成りうるはずだったんです。
……それが。
それが本当にスルっと指と指の間を抜けるがごとく、滑り落ちていってしまった。
こんなもので終わるわけがなかろう?
ギアスという個人の意思を完全に無視する能力を持っているお前が。
ブリタニアをぶっ壊すと言ったお前が。
その日が来るまでこのギアスと付き合っていけ!!
修羅の道を行くと決めたのだろう?
と言わんばかりの「因果応報」。
しかもこれ以上無い、これ以上無いくらいの残酷さで。
これはある意味ルルーシュ自身が経験するよりももっと残酷。
その答えを出せたはずのユフィに向かって、
絶対に
絶対にユフィを
見つけ出して殺せ!
と言わなくてはならないのだから。
ココまで観てほんとボー然としましたよ。
ただここで、今後の作中の答えとなるヒントは一つ出たと思うんです。
今回は絶望的なまでにすり抜けてしまったけれど、(ギアスにかかる前の)ユフィが出した答え、これは後にルルーシュやスザクが選択すべき答えの一つになるはず、と今回の悲劇を観て、逆にそう強く思いましたね。
■となると、第2期の展開としては?
ギアスの能力って、作中テーマがアイデンティティの確立や自立意思の確立までを視聴者サイドに投げかけるものであるとするならば、これってまさに真逆の考え方。
個人の意思を強制的に排除する、究極の能力なわけで、これが皮肉であり、また狙いなんだろうと思うんです。
やはり対比構造を取ることで、その真の狙いって浮かび上がるわけじゃないですか。
となるとね。
前述で、ユフィが出した答え=アイデンティティの確立をするために、自分を取り巻いていたものをいとも簡単に捨ててしまう勇気、つまるところ、二面性なんかを排除して、自分は自分である、という答えを出す、ということがルルーシュとスザクにも今後要求される、と思うんですね。
ならば、ギアスっていう個人の意思を強制排除する能力、これをきっと捨てる日が来ないといけない。
これを捨てて、ルルーシュがゼロでもルルーシュ・ヴィ・ブリタニアでもなく、ルルーシュ・ランペルージでもなく、ただのユフィならぬ、ただのルルーシュになるためには、このギアスの能力に打ち勝つ日が来ないといけない。
たぶんこれが第2期のクライマックスになると踏んでます。
となると、周囲もきっとギアスの強制力に対抗して跳ね返す、それこそ「ギアスによって奪われたアイデンティティを回復する」ことこそが、実は作中テーマにも合致する部分だと思っているので、そういう意味でシャーリーがルルーシュのことを思い出すであったり、スザクに至ってはルルーシュによって課せられた「生きろ」という命令を、自分の意思の力で「生きたい」と思うイベントであったりと、こう考えると、これまでの感想の中でも「こうあって欲しい」と思っていた部分が合致してくるわけで、これらがラストのクライマックスに昇華されてくると考えると、今から身震いしてしまいそうなほどです。
ギアスの能力に翻弄されて狂ってしまったケースとして既にマオの存在が描かれました。
きっとルルーシュも今回のギアスの暴走とともに、どんどん孤独化していくのではないかと思われます。
#むしろ第2期の前半あたりはそういう風に描かれても何ら不思議は無い。
そういう展開の中で、ギアスという「個人の意思を奪い取る」能力から、「個人の意思を取り戻す」展開をシャーリーやスザクたちが経ていくことで、結果的に孤独に陥ったルルーシュを救うことができる、そういうラストであるとしびれます。いや、しびれすぎます。
ユフィについても、イレブンは殺さなきゃいけない、というギアスからスザクというイレブンの恋人を前にしてそのギアスを打ち破れるか、という考え方もあります。
#ただユフィの場合、たぶん生きていると思うけど、この惨劇の結果、どうなるか、というのはまだ僕も想像ができないけど。
ギアスを超えていく、ということになり、ルルーシュもそういう方向性になるならば、じゃあC.C.との契約はどうなるの?みたいな感じで、ここはここでまたひとつの大きな見せ場であり、またクライマックスになる気もします。
というわけで、(ギアスにかかる前の)ユフィの皇位継承権を捨てる、ただのユフィとしての決断、という行為から、熱にうだる頭でここまで妄想を膨らましてしまいました。ごめんなさない(笑)。
もうちょっと書きたいことはあったはずなんですが、どうやら体力的にここが限界。
きっと23話は日本建国、みたいな感じで終わる気がするけど、24・25話、そして第2期が今から楽しみです。
■コードギアス反逆のルルーシュ DVD3巻
![](http://images-jp.amazon.com/images/P/B000KN7CBM.09.MZZZZZZZ.jpg)
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まるで、伸ばした手がもう少しで届く、というところで、一瞬のいたずらのようにスルっと指と指の間から零れ落ちた、そんな瞬間。
まるで、このロスタイムを凌げばワールドカップへ行ける、絶対行ける、あと数秒、というところでショートコーナーからヘディング、誰もが何もできず悪夢のようにゴールに吸い込まれていったあのドーハの悲劇のような瞬間。
いやー、熱を出しながら観ていたんですけど、あれで完全に熱が上がりましたね。
もう一言。
ぎゃーーーーーーーー!!
です。
でもね、病床で色々と考えていたんですよ。朦朧としながら(つか、そんなこと考えずにさっさと寝る)。
そこまでするか、というのが本音ではありますが、でもね、でもね、これってギアスの使い方に関する大きな転換点、というか、この作品でのギアスという位置づけの大転換点なんじゃないの?と思ったんですよ。
今日はちょっと体力的に弱っているので短めに書こうと思ってます。
■これはある意味一つの答えが出る直前だった
君はいつも副総督や皇女殿下である前に
ただのユフィだったな
これって、コードギアスという作品においての一つの答えになっていたはずなんですよね。
色んな人が多面性を持っていて(作中では分かりやすく二面性に特化している)、ユフィにしてもユーフェミアという皇女の側面と、ユフィという個人の側面があって、スザクと出会ったときに、ユフィの側面を後退させたときがあったんですが、そのユフィが皇位継承権を捨てて「ユフィ」という「個人の自立した意思」、アイデンティティの確立をして、それをルルーシュが認める。
これって第1話から思ってきたことだけど、アイデンティティの確立やその意思表明をする、というのが作中テーマだと思ってきたので、ある意味個人的にはこのルルーシュの言葉とユフィの行動は一つの答えに成りうるはずだったんです。
……それが。
それが本当にスルっと指と指の間を抜けるがごとく、滑り落ちていってしまった。
こんなもので終わるわけがなかろう?
ギアスという個人の意思を完全に無視する能力を持っているお前が。
ブリタニアをぶっ壊すと言ったお前が。
その日が来るまでこのギアスと付き合っていけ!!
修羅の道を行くと決めたのだろう?
と言わんばかりの「因果応報」。
しかもこれ以上無い、これ以上無いくらいの残酷さで。
これはある意味ルルーシュ自身が経験するよりももっと残酷。
その答えを出せたはずのユフィに向かって、
絶対に
絶対にユフィを
見つけ出して殺せ!
と言わなくてはならないのだから。
ココまで観てほんとボー然としましたよ。
ただここで、今後の作中の答えとなるヒントは一つ出たと思うんです。
今回は絶望的なまでにすり抜けてしまったけれど、(ギアスにかかる前の)ユフィが出した答え、これは後にルルーシュやスザクが選択すべき答えの一つになるはず、と今回の悲劇を観て、逆にそう強く思いましたね。
■となると、第2期の展開としては?
ギアスの能力って、作中テーマがアイデンティティの確立や自立意思の確立までを視聴者サイドに投げかけるものであるとするならば、これってまさに真逆の考え方。
個人の意思を強制的に排除する、究極の能力なわけで、これが皮肉であり、また狙いなんだろうと思うんです。
やはり対比構造を取ることで、その真の狙いって浮かび上がるわけじゃないですか。
となるとね。
前述で、ユフィが出した答え=アイデンティティの確立をするために、自分を取り巻いていたものをいとも簡単に捨ててしまう勇気、つまるところ、二面性なんかを排除して、自分は自分である、という答えを出す、ということがルルーシュとスザクにも今後要求される、と思うんですね。
ならば、ギアスっていう個人の意思を強制排除する能力、これをきっと捨てる日が来ないといけない。
これを捨てて、ルルーシュがゼロでもルルーシュ・ヴィ・ブリタニアでもなく、ルルーシュ・ランペルージでもなく、ただのユフィならぬ、ただのルルーシュになるためには、このギアスの能力に打ち勝つ日が来ないといけない。
たぶんこれが第2期のクライマックスになると踏んでます。
となると、周囲もきっとギアスの強制力に対抗して跳ね返す、それこそ「ギアスによって奪われたアイデンティティを回復する」ことこそが、実は作中テーマにも合致する部分だと思っているので、そういう意味でシャーリーがルルーシュのことを思い出すであったり、スザクに至ってはルルーシュによって課せられた「生きろ」という命令を、自分の意思の力で「生きたい」と思うイベントであったりと、こう考えると、これまでの感想の中でも「こうあって欲しい」と思っていた部分が合致してくるわけで、これらがラストのクライマックスに昇華されてくると考えると、今から身震いしてしまいそうなほどです。
ギアスの能力に翻弄されて狂ってしまったケースとして既にマオの存在が描かれました。
きっとルルーシュも今回のギアスの暴走とともに、どんどん孤独化していくのではないかと思われます。
#むしろ第2期の前半あたりはそういう風に描かれても何ら不思議は無い。
そういう展開の中で、ギアスという「個人の意思を奪い取る」能力から、「個人の意思を取り戻す」展開をシャーリーやスザクたちが経ていくことで、結果的に孤独に陥ったルルーシュを救うことができる、そういうラストであるとしびれます。いや、しびれすぎます。
ユフィについても、イレブンは殺さなきゃいけない、というギアスからスザクというイレブンの恋人を前にしてそのギアスを打ち破れるか、という考え方もあります。
#ただユフィの場合、たぶん生きていると思うけど、この惨劇の結果、どうなるか、というのはまだ僕も想像ができないけど。
ギアスを超えていく、ということになり、ルルーシュもそういう方向性になるならば、じゃあC.C.との契約はどうなるの?みたいな感じで、ここはここでまたひとつの大きな見せ場であり、またクライマックスになる気もします。
というわけで、(ギアスにかかる前の)ユフィの皇位継承権を捨てる、ただのユフィとしての決断、という行為から、熱にうだる頭でここまで妄想を膨らましてしまいました。ごめんなさない(笑)。
もうちょっと書きたいことはあったはずなんですが、どうやら体力的にここが限界。
きっと23話は日本建国、みたいな感じで終わる気がするけど、24・25話、そして第2期が今から楽しみです。
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