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交響詩篇 エウレカセブン 第13話「ザ・ビギニング」感想

2005-07-11 12:59:59 | エウレカセブン
面白い、面白い、面白ーい、エウレカセブン。ほんと良いな、この作品、大好き。
まさか、ドミニクとレントンの二人でこんな面白いコントが見れるとは(笑)。

物語としては節目の第13話を迎え、こういう形で第1クールを締めくくったかぁ、という(非常に肯定的な)思いと、第2クールが始まるな、というまさに「ザ・ビギニング」という展開を見せてくれましたよね。
そういう意味で第1クールの起承転結の「結」を見せながら、物語全体としては第1クールをきちんと「起」の部分として構成しているあたり、本当に脚本・シリーズ構成素晴らしいなぁと素直に感心です。

■やっぱホンモノだ・・・
ドミニク、最高です。
ぬおぉぉ、こんな面白設定があるなんて、なんて美味しい人なんだ。
またレントンと背が同じというのが見てて和みましたよ。

それにしても起承転結の「起」の部分の「結」をレントンとドミニクの二人で語り合う、そういう展開で持ってくるのは本当に面白いですね。
物語の謎部分を第12話で集中させておいて、この第13話では答えが出なかったような、それでいて答えにつながるような描写が入っていたりと、今回のレントンとドミニクの会話は、普段ならば絶対に起こらないシチュエーションでロードムービー的に語り合いながら、視聴者に謎とヒントを与えていく、そんな感覚かな。

■お互い厄介な女に惚れたもんだ・・・なあ、レントン!
つか、ドミニク、ほんと最高です。
そうか、そうだったのか、ドミニク、頑張れよ(笑)。

ドミニクは最初からレントンの顔を知っているようでしたが、やはりこれは軍籍に身をおいていたアドロックの息子だったからと考えるのが筋ですかね。
デューイ中佐ラブと思わせておいてアネモネラブなドミニクですが、デューイ中佐はアドロックの後を継いで「アゲハ計画」を遂行しようとしたということだから、ドミニクがアドロックを良く知っているというのもある程度頷けるところ。
#これが大穴でダイアン関連だったら凄いところだけども。

そして「本当の敵」とは?
レントン本人を指して言ったようには思えないんですが、ニルバーシュが受け入れる存在、もしくはニルバーシュを媒介にして何かを起こすことができる、それが軍、ひいてはデューイ中佐たちが考える「本当の敵」なんですかね。

「金枝篇」から考えるならば、豊穣・多産を司る女神ディアーナ、そしてその現世での代弁者であり配偶者たる、王・司祭、この女神にあたる部分がエウレカ、もしくはアネモネで、王・司祭にあたる部分が、かつてはアドロック、そして今ではその王の息子たるレントン、ということならばそれなりに辻褄もあう感じ。
それはニルバーシュを媒介にして世界に対して何か影響する、そんな風に考えることもできるかなと。

そうなってくると俄然「サマーオブラブ」が本当は何だったのか?これが気になりますね。
何故アドロックが死んだ?のか。
「金枝篇」に添うならば、新しき王を迎えるための犠牲?それとも「サマーオブラブ」を抑えるための犠牲?この辺がポイントなのかなぁ。

さらに「金枝篇」に添うならば、王の息子の犠牲や、王の地位を継ぐのは女系である、みたいな表現からもレントン、ダイアンはこれに当てはまりますからね。
特にダイアン。
エウレカとともにゾーンに昔突入したのはダイアン、という考えもできる。
で、帰って来れなくなった、とか。

ホランドがダイアンのことを好きだったとするならば、タルホ姉さんの最近の態度も納得いくし、コーラリアンに固執するのも頷ける。
ホランドはダイアンを取り戻したい、だからゾーンを目指す、そういう流れかな。

■複座のニルバーシュ
第1話、第2話あたりで、レントンとエウレカの気持ちは最初は違う方向を向いているんだけれど、これが同じ方向を向いてOPのように手をつなぐシーンが楽しみだ、なんて言っていたのですが、この頃から何故ニルバーシュは複座型なんだろう?と思っていたんです。

少年の成長物語という観点からも、レントンとエウレカが心を通じ合わせるまでのプロセスが非常に楽しみではあるんですが、それと並行して「金枝篇」の女神と王、そして「金の枝」を折り取ったものが「王」になるのであれば、それはニルバーシュ自体が「金の枝」で、それに受け入れられる者、つまりレントンが王として認められる、ということになるんじゃないか?

そして女神の配偶者としての位置付けで本当に王という立場になるならば、つまりエウレカとレントンが本当に心を通わせることができたならば、・・・その先全く何が起きるかは予想できないんだけど、成長物語の視点と、ミステリエンタメの視点、この両方を満足させる、そういう展開になりそうな気がしますね。

女神と王の座る席、だからニルバーシュは複座型。
今回のニルバーシュがレントンを受け入れた、というドミニクの一言はここまで僕を妄想に走らせました(笑)。

■守るから・・・オレが絶対守るから
ニルバーシュを中心に吹き上がるトラパーの渦。

・・・燃えた!!
めちゃカッコいい!!
スゲーカッコいい!!

やっぱりこの台詞を言うんだったらこういう展開にならないといけないだろう!!
身震いするほどカッコいいよ、このシーン。

またレントンの意思に反応するニルバーシュがカッコよくて。
私はコーラスに報いたいというジュノーンばりにカッコ良い、いや、ラキシスを助けたソープが「そろそろ目を覚ましてくれないか」と言って地中から現れるK.O.Gばりにカッコイイ(いや、脱線しすぎだ)。

第4話でミーシャが、

トラパーは人の心に直接語りかけ、その感情を左右すると言われている
でも、もしそうだとしたらその逆は本当にありえないと私たちは言い切れるのかしら・・・?
本当に・・・。


これだ、これ!!
その逆もあるんだよ。
人の心が、ニルバーシュに直接語りかけたんだよ!!

ぬおぉぉ、燃・え・る・!!
ほんとカッコ良い。

■次週から新展開
第1クールは起承転結の「起」だけあって、いろんな「謎」を振り撒いてくれたわけですが、第2クールは「承」として、それを自分たちから探しに行く、そういう展開になるんでしょうか?
何にせよ、ここまで脚本の構成が凄いなと思うのは久しぶりなんで、第2クールもすっごく期待しております。
#佐藤大さんはガンダムシリーズとかやってくれないんだろうか・・・。

それにしても今回はレントンとドミニク、このコンビ最高でした。
上手く纏めたよなぁ、ほんとに。
第1クール、ほんと面白かったです。


交響詩篇エウレカセブン 1
DVD
2005/7/22発売
第1話 第2話を収録
お勧めです!!