30日のコロナは、全国で2877人(延745668人)の感染と49人(累12993人)の死亡が確認されている。このうち、愛知県では305人(延47148人)の感染が確認され、死亡は8人(累785人〉と報告されている。
豊田市に暮す親戚の従兄妹がワクチン接種の通知がまだ来ないと嘆いた。行政サービスではわが町よりも数段手厚いはずの豊田市だがウイルスではちょっと計算が狂ったのだろうか。といっても後期高齢者向のワクチン接種はこの週末から始まったようだ。
近隣行政との遅れを一気に取り返そうという意思表示か、市は集団接種を最初から取り入れている。しかも地元のトヨタ自動車と連携して、車づくりのノウハウを活用して効率的な会場運営に取り組んでいるというのが、今日のニュースで紹介された。
それによると、複数ある集団接種会場の一つに指定された自動車工場内の会場で活用されているのが世界的に有名な「トヨタ生産方式」と呼ばれる車両製造の生産性を向上させるノウハウだ。
接種会場を工場の製造ラインに見立て、被接種者たちが会場内をランダムに移動することなく退出までを最短ルートで終えられるよう、レイアウトを工夫したほか、順路を色や絵で案内する看板を設置するなどしているそうだ。文字通りの「カンバン方式」というわけだ。
「腕まくりに10秒」「上着を脱ぐのに30秒」といった、現場ラインの「組み立て」工程管理に倣った、無理や無駄の極小化の為のカイゼン・コンセプトも持ち込んでいる。積極的な観察と日々の改善によって、人流を滞らせずに感染リスクを減らせるほか、接種時間も短縮できるとトヨタ側は自信満々のようだ。
むだな在庫が発生しないよう必要なだけの部品を必要なときに調達するというのが「トヨタカンバン方式」の大きな特徴だが、このやり方でワクチンの残量管理を行ない、打ち残しや無駄の起きないようにすることも可能だろう。
トヨタは、スポーツセンターなど4箇所の自前施設を集団接種会場として提供し、産業医100人や看護師350人を派遣するほか、会場の運営スタッフも派遣するというのだから、市の行政には大きな貸しを作り、市民への強力なパブリシティにもなるという一挙両得である。
かかりつけ医の個別接種に頼るわが貧乏行政とはずいぶん違っているようだ。この分だと従兄妹の不満もすぐに解消されるだろう。
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