5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

胡麻麦茶

2007-03-01 21:55:00 | Weblog

万歩のお供にミネラルウオーターを買おうとコンビニに入ったのに、サントリーの新製品「胡麻麦茶」を思わず買ってしまった。「血圧が高めの方のトクホ認定食品」というキャッチに惹かれてのことだ。なんてことはない麦茶なのだろうが、ひとの弱みを巧く衝いたマーケティングの勝である。



どの新聞を見ても必ず「高血圧」「高脂血症」「心筋梗塞」といった惹句の記事や広告がひとつやふたつかならず見つかる。記事下の広告や新商品紹介も同様の「メタボ」攻勢である。今日は30台のサラリーマンの糖尿闘病の記事と、世界的に増加傾向の子供の肥満が特集されていた。



こうしてTVや雑誌でもメタボ・メタボと繰り替えし訴求されていれば、誰もが自分の健康を疑いはじめるに違いない。日本人はどうやら一億総メタボリック・シンドロームの様相(シンドローム)になっているといっても間違いないだろう。体脂肪が気になるヘルシアや脂肪吸収を抑える黒ウーロンがサラリーマンのヒット商品になっているのも、他人の噂が常に気になる日本人的性格のなせる業といったところか。なににつけてもハイパーに過ぎるのだ。



周りを観察しても、確かに皆の体格が良くなっているのは間違いなく、痩せたひとはあまり見かけない。栄養がいい証拠だろう。だが、太りすぎ、オビーシティと感じる男女はほとんど見当たらないのだ。欧米との大きな違いだ。日本が経済大国でかつ長寿国であるというのは世界に誇れる国民特性だと思う。



ひょっとして近頃のメタボ現象は高齢化問題を抱えた政府や医者ともっと売りたい医薬品関連業界のたくらんだ陰謀なのではないか。電車の面前に坐ったのっぽと小丸の対照的大学生コンビを観察しながら考えた。



3月の1日、卒業式の日である。記念品らしき紙包みを抱えて後輩にでも貰ったのだろうか結構大きな花束をはずかしそうに抱えた高校生がドア横にたって流れる窓の外を眺めていた。メタボとは縁のない彼の高校生活も今日でおわりだ。



暖かな午後で電車のゆれに身を任せると眠気がすぐにやってくる。




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