ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

アスパラの実

2013-09-28 20:18:33 | 日本の四季
夕刊とはいえ朝日新聞の一面を、
<あまちゃん>最終回の記事が埋めていた今日は、9月28日。

夏ばっぱ役の宮本信子さんの話だが、
久慈市内に「天野春子」さんという方が実在されていて、
先日100才で亡くなられたとか。

その天野家の御家族の名前がすごい。
「すずか」、「ひろみ」、「信子」、「水口」・・・
そしてなんと、孫が「なつ」なんだって。

   ***

【 人生は、ちょっとした奇遇から成り立つ 】 (トーマス・ハーディ)

   ***

そろそろアキが深まりだそうとする頃、
アスパラが、可愛い赤い実を、いくつもつけ出した。

ミサンガは切れずに残ったけど、
<倍返し>も<じぇじぇじぇ!>も聞けなくなった10月が始まる。


薬師寺水煙降臨展

2013-09-26 21:22:02 | 美術・芸術・博物館
薬師寺東棟解体修理に伴い、頂部の相輪が61年ぶりに地上に降ろされた。
東棟の守り仏とともに、「薬師寺東棟水煙降臨展」と題して、公開されている。

水煙は相輪部の火炎状の装飾金具で、
銅板に透かし彫りにされた24人の天人の動きが印象的。
1300年の悠久の時をタイムスリップさせてくれる。

薬師寺は本当に久しぶり。
西塔や金堂、講堂の真新しさに違和感を覚えて以来か。
思えばもうン十年も前のこと。
今日は改めて薬師如来の荘厳さに驚き、日光、月光菩薩の官能的な美しいに酔う。
さて東棟修復完成まであと6年。
この水煙が再利用され、守り神として雄々しく頂部を飾る時が楽しみ。

 


マンガ日本の歴史現代編

2013-09-24 17:42:50 | 読書
受験生が愛読するという石ノ森章太郎の力作「マンガ日本の歴史55巻」の中から、
現代編全7巻を図書館経由で読む。
明治維新から田中角栄までのこの国の変遷を、ドキュメンタリィにビジュアル化したもの。
マンガといえど、中味はすごく濃い。

たとえば血盟団事件、井上準之助の暗殺の光景。
演説会に入ろうとする井上を背後から銃撃するカットなどは
大学教授の講義録にも使われているとか。
資料性も併せ持っている大作なり。

石ノ森が描こうとしたもの。
日本という体制が見せた近代化への脱皮の苦しみ、
未熟な政党政治のあやうさ、
理念なき民主主義のもろさ・・・。

読了するのに、かなり疲れた。


彼岸の中日

2013-09-23 21:11:02 | 日本の四季
今日は彼岸の中日、昼と夜が同じ時間の日。
いつもの年と同じように、同じ日付で同じ花が同じ場所に、あっけらかんと咲きます。
【曼珠沙華 あっけらかんと 道の端】(漱石)

けど今日も、日中はまごうことなき真夏日です。
【曼珠沙華 日はじりじりと 襟を灼く】(多佳子)

人生の旅に疲れた俳人にはこんな句を詠ませます。
【いつまで生きる 曼珠沙華咲きだした】(山頭火)

素直な感性で言えばこんな句がいい。
【たぎる赤 ゆゑの哀しさ曼珠沙華】(一葉)
【つき抜けて 天上の紺 曼珠沙華】(誓子) 
【秋風に 枝も葉もなし 曼珠沙花】(子規)

そして夏の暑さを覆っていた百日紅が、朱のバトンを渡していきます。 
【さるすべり 朱を移して 曼珠沙華】 
     


HOPES COME TRUE !!

2013-09-22 18:18:09 | 健康・医療
がんに対する祈り、願いを込めて、
一昼夜歩き続けるというリレー・フォー・ライフ。

いつもの散歩コースの近くで開催されていたので、寄ってみた。
ステージではコーラスやらロックバンドやら吹奏楽やら、
最後は阿波踊りまで登場して、お祭りムード一杯。

重いテーマだが他人事では済まされない、
車イスや家族連れ、その他皆の衆とともに、ただただ、グランドを歩いた。
道しるべのメッセージは、それぞれの人生を語っていた。



直島散策

2013-09-21 21:41:09 | 旅行
台風が去り秋の景色が色づき始めた頃、瀬戸内に浮かぶ直島に行く。その昔、島民の純真・素朴さから直島と命名されたこの島は、瀬戸内海の海上交通の要衝を占め、海運業や製塩業の島として栄えてきた。戦前、三菱マテリアルが銅の製錬所として島の北東部を開発し、さらに20年ほど前からベネッセが直島文化村として南部を開発、安藤忠雄の美術館構想などと合体して、今や瀬戸内の自然を背景とした全島がアート島の雰囲気。

宇野港から高速艇で宮之浦まで15分240円、島内バス100円の気軽な散歩。
瀬戸内芸術祭の谷間なれど、観光客多し。
若者のグループ、大阪弁のおばちゃん連、青い目の親子連れ・・・。

バスを農協前で降りて、古民家を利用した家プロジェクトをめざす。
6か所に点在するスポットを1時間ほどかけて散策。

ついでベネッセミュージアムまでバス。
そこからは地中美術館を経て宮之浦まで歩く。
あくまで瀬戸内は碧く穏やかで、島々は美しい。
申し訳ないほど、のどかな秋の散策。都合14000歩でした。

台風一過

2013-09-16 18:14:40 | 日本の四季
雨戸をしめ切って暗転して寝たせいか、かなり寝坊する。18号は去ったはずだけど、まだ外の風はきつい。下駄を履いて出て見れば、出しっ放しの自転車が倒れ、植木鉢が割れ、イチジクの木が折れ、と被害は甚大。5年前に植えた苗木が漸く実をつけだして、今年はジャムができるほどに実っていたのに・・・悔しい!


朝食の後、いつもの散歩コースを変えて、畠に直行する。
寒冷紗はまくれ上がり、
白菜とキャベツの苗が踊っている。

川は音を立てて
濁流を掃き出し、
海は茶色く濁る。

そんな中をウインドサーファーは舞い、
BBQの家族連れや団体さんが集まってきだした。
そういえば今日は祝日、敬老の日。

高速道路は通行禁止が解除されず、岡山への定期便は明日に延期する。

ミチノ・ル・ツールビヨン

2013-09-15 18:20:59 | グルメ
昨日、なんば行空港急行の電車内で韓国からの夫婦連れ旅行者と会話する。
朝10時の飛行機で仁川を立ち、11時半関空着。今夜は淀屋橋泊、明日京都・神戸で明後日帰国とか。阪神大震災の頃、日本に2年ほど滞在していたとかで、アラフォーのご主人の日本語はかなり達者。小生、車窓から見えるだんじり祭りを紹介。京都観光を楽しみにしてる様子に、台風がくるかもよ、といえば目を丸くして顔を曇らせる。京都・大阪・神戸の格安周遊券をしっかり手にしているものの、天気の動きは読めなかったか。いい旅を!グッドラック!

   ***

夜は女房の誕生祝い。所用を済ませて午後6時、知人の紹介で知ったフランス料理店ミチノ・ル・ツールビヨンに行く。JR福島駅から北に5分ほど、洒落たエントランスはやや高級そうだが、一歩入ると家族的な暖かさがある。店内はこじんまりとしていて客席総数は20人ぐらい。

前菜は<秋刀魚のマリネ>。旬のサンマをこんな風にマリネで食するのは初めて、オイルにくどさはない。これがミチノワールドの入口か。<フォアグラのグリル>は サツマイモのリゾットが付け合わせ。ほどよく焼き目の入ったフォアグラは厚みたっぷりでしっかりした味。テリーヌは<豚のタン,牛頬肉のプレス>。ひと塊を口中に入れれば、じんわりと溶け出してビーンズと一緒に泳ぎ出す。味は背油のしつこさもなく優しい。
メインディッシュへの口直しに用意された、<自家製マクワウリのアイス>もさわやか。

主菜は<スズキのポワレ>。 表面はパリッと、中味はまったりと、オリーブオイルでほどよく調理されている。キノコのマリネとよく合う。オーダーした一品料理は、小生<仔羊のロースト>。骨付きをいただいたが、どうしてこんなにやわらかくジューシィにローストできるのか、絶品なり。女房は<鴨のロースト>、添え野菜はバルサミコソース味の赤玉葱。シャーベットはパティシエ・マダムミチノのオリジナル<ぶどうの葉のソルベ>。デザートは<ぶどうのグラタン>とスパイシーな<赤ワインのゼリー>。食後のコーヒーに添えられた寒天状のお菓子まで美味なり。

配膳される一つ一つの料理を、ソムリエやマダムから丁寧に説明していただいた。会話も楽しい。
料理が出てくるタイミングも、こじんまりした客数がなせる技か。とても心地よい。
飲み物は、赤ワインで乾杯し、その後ビールに移り、白ワインで締める。

最後に、道野シェフも挨拶に出てきていただいて大満足。
お値段は飲んで食って1人大1枚少々。
リーズナブルな、普段着でも行けるフランス料理店です。
おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

ハマナス

2013-09-12 20:47:22 | 社会問題
ハマナスは浜の茄子とも、浜の梨とも解釈されているが、
その実はプチトマトに一番似ている。
朱い花が多いが、中に白い花も咲かせる。

ハマナスの咲く頃 思い出してくれ、と飲んで騒いだ奴らのことを思い出す。

   ***

図書館に予約していた“はだしのゲン”を、漸く読み終える。この程度の表現を問題視することがわからない。全編を通して主張しているのは、戦争の悲惨さ、原爆の恐ろしさであって、自虐史観――自国の歴史の負の部分をことさら強調し、正の部分を過小評価し、日本を貶める歴史観――に満ちたものとは到底思えない。それよりも天皇の戦争責任を問う主人公たちの発言が、気に障ったのだろう。昨今の動きはそっちの方にシフトしてきているようだ。混乱の時代を生きた人間として、当然の視点で描かれているのだが。

加えて、TVコメンテータ達の、読まずして発する論評には首をかしげたくなる。オカルト的な場面があるとか、子供に読ませるには残酷だとか・・・ならば、水木しげるもグリム童話も子供の本棚から撤去すべき。やなせたかしも手塚治虫も、その論でいけば網に引っかかるかもしれぬ。

   ***

震災以降、建設現場での労務費高騰が問題になっているが、
<TOKYO 2020>でさらに深刻化しそう。
しかも一極集中。
急ぐべき復興事業は、遅々として進まず。
適正な需要・供給バランスをコントロールするシステムが求められている。
現場では、さらに思い切った発想の転換が必要になっていく。





赤とんぼと一角獣と・・・

2013-09-10 20:03:33 | 美術・芸術・博物館
昨日は重陽の節句。蝉しぐれから虫のささやきに移る頃。
海岸を散歩すれば、ハマナスが白い花を咲かせている。
小魚がハイジャンプで白いおなかを見せれば、
白鷺が羽を広げて大あくび。
河口では、亀の親子が甲羅干しをする上を、赤トンボがスーイスイ。
白砂青松に、うろこ雲がくっきり。

   ***

午後、招待券をもって「貴婦人と一角獣」を見に行く。
3~4m角ほどのタペスリーは計6面。
触覚・味覚・嗅覚・聴覚・視覚に第6感を加えて、それぞれをモチーフにして織られた装飾壁掛け。
貴婦人を中央に獅子と一角獣がサイドを固め、
季節の草花の中に、イヌ、サル、ウサギなど小動物があしらわれている。
やや気だるげな貴婦人の相手をする獅子、一角獣の表情が愛らしい。
それにしても精緻に見事に作られている。

西洋は<石>文化。
その冷たい壁を飾るものとして作成されたタペスリーは、<木>文化の日本にはないもの。
音声ガイドはオードリーヘップパーン(池田昌子)のナレーションで、
美術品に溶け込んだその案内は、作品に対する理解を魅力的に深めてくれる。
これらのタペスリーを愛でてきた多くの貴族達の影が浮かびそう。

   ***

帰路、無性に豚骨が食いたくなり、「かど屋」に駆け込む。
日本酒と焼酎でコラーゲンをたっぷり補充する。

赤とんぼと一角獣と豚足の、重陽の節句でした。