昨日、福島から大阪に避難されている方の話を聞いた。
浪江町で保育所を経営していた女性(62)の震災体験談だが、初耳の話もあったのでメモする。
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・仮設で孤独死があったら、その両隣の人は間違いなくおかしくなるっぺ。
マスコミやら誰やらから、新聞受けは見なかったか、やれおかしいと思わなかったか、
変化に気がつかなかったか・・・
やたら質問攻めにあってしまう。道行く人も睨んでる気がする。
そして最後にゃ仮設にいられなくなる。
・東電補償が帰宅困難の度合いに応じて600、240、5万円の3段階のランクつけてさ、
道路ひとつ隔てた向かい両隣3軒の格差が憎しみを生み、
やがて田舎の人情をズタズタに切り裂いてしまうだ。
・一時帰宅が許されても帰りたくないという人がいる。
戻ってきた時にあんまりにも疲労困憊し寝込んでしまう人ばっかだから。
皆がいう、「霊を背負ってくるから」一時帰宅したくないんだとか。
・防災訓練なんて意味がなかった。
参加者は東電に消防団や役場の人間、そしてその家族だけだもの。
・友人知人の安否を確認しようにも、携帯はつながらないし、
役所に問い合わせても教えてくれない。
「個人情報保護法」がどうたらこうたら・・・そんなの何の意味があっぺ?
・原発の怖さは放射能だけではない。
のどかな田舎町の人々の生活を、札束で切り裂いていく悪魔のほうがもっと怖い。
・自力で地方に脱出した者には全く支援の手が届かない。
勝手に出たんだ、という差別だけがある。絆?そんなもの・・・