ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

I’mからWe' reへ

2014-03-26 09:52:39 | 政治・経済
ロシア男性の平均寿命は63歳と短い。原因は週3本以上のウオッカにあるとか。ウオッカ1瓶を500ml40度としてアルコール度数を日本酒換算をすると、毎日3.5合以上の飲酒量ということになる。どうってことないじゃん、という気もするが、ストレートでグビッとやってつまみが塩辛いキャビアではちょっときついかも。
寒いのならウオッカロックを日本酒の熱燗に、キャビアを湯豆腐に切り替えれば、少しは改善されるだろうに。

   ***

ウクライナ情勢を見て思う。
開会式の四輪を、閉会式では見事に人力で五輪に開花させた機知や、
impossible を I’m possibleに昇華させた大国の夢とは何だったのか。
決して武力でもって、人々を統治するものではないだろうに。

主語を I’mから、We' re に代えれば、
21世紀のありようも少しは変わらないだろうか。

偽装のあと

2014-03-20 18:05:50 | 社会問題
大阪の南にある創業300年の老舗酒造に行ってみた。
ひとけが少ないのは春先の雨の所為ばかりではあるまい。
ラベルを張り替えたり、醸造用アルコールを増分したりといった偽装が発覚してから2年が経つ。
文化遺産になりそうな古風で粋な酒蔵建屋群の、一角が開いていた。
その販売コーナーの入り口で、半纏をまとった中年の番頭さんが所在無げに立っている。

挨拶のあと、さりげなく尋ねてみた。
「どう? 戻りましたか」
「いえ・・・まだまだです」
内実は大きく変わっても、変化はゆっくり訪れるのだろう、
8割もダウンした売り上げが、ようやく回復しだしたのだろうか。
番頭さんの笑顔の応答に春を感じ、辛口の純米正宗と酒粕を買って店をでた。

今更のように「偽装」を「化粧」だとか、
「腐敗」を「発酵」だとか言いかえてみても仕方がない。
みんなみんな、真摯に見直せば必ず陽が当たる時が来る。
やり直せばいいのだ。志を立てるのに遅すぎるということはない。


菜の花

2014-03-18 19:57:31 | 日本の四季
昼酒やら夜酒が続いていて、気がついたら体重2Kg増に、血圧も上20下10のオーバー。
加えて身体のあちこちに不定愁訴が現れだした。10年前ならなんてことない筈やのに。

50で禁煙、60で禁酒、80にして朝晩腹筋300回とか、宇津井健さん。
見習うべき先達がここにもいた。

   ***

消えた航空機やクリミアの騒動をドラマの如くTVの向こうに観戦し、現代のベートーベンと割烹着のリケジョを同じメガネで見、消費税がどうのと慌ただし気に街をさまよいながら、ひたすらオリンピックバブルを待ち望む風潮は、果たしてダイジョウブといえるやろか。何にもできてへん気がすんねんけど。

   ***

春一番に桜便りも聞こえ出す。
マスクにゴーグル、キャップの怪しげな姿で武装して、ようよう街に出かける。
畠では、無策な農夫の怠慢にもかかわらず、玉ねぎとブロッコリーががんばっている。
菜の花も咲き誇って、いよいよ春本番か。



修二会ボラ

2014-03-13 17:35:54 | 日本の四季
修二会・・・1263年間、地震であれ戦争であれ疫病であれ政変であれ、如何なる天変地異があろうとも中断することなく続いてきた東大寺二月堂の行事。世間の人々に代わって選ばれし僧達が、五体投地の修行で衆生の罪を懺悔し、天下泰平や五穀豊穣を祈願するのが目的だった。

興福寺や南大門あたりを、行く鹿に目をやりながらボンヤリ歩けばよく思う。
大災害でどんなに近郊の大都市が壊滅的な状況になろうとも、
確実にこのまほろばの都、やまとは復活するだろうと。
東大寺が幾度火の海に巻き込まれようとも、
大仏の首が何度胴体から落ちようとも、
逞しくたくましく復活しつづけてきたように。
1263年間も懺悔と祈りをこめ続けるが日本人が、そこに生きつづける限り。

ちょいボラとして3年ぶりにお水取りに行ってきた。
生暖かい一日が終わる頃、足元の蝋燭に明かりをともす。
若竹に記された今年の祈願の言葉は、なぜか「平和」が群をぬく。
今日の平和に茫漠たる不安を感じるのか、
それとも明日の平和に底知れぬ危惧を憂うのか。

桂文枝襲名披露大千穐楽

2014-03-09 15:58:50 | 落語
【第一部 大千穐楽落語会】
文珍 ;手慣れた養老院ネタ。緊張気味の会場を解きほぐす。
志の輔;キップが取れない落語家No1。こぶとりじいさんでガッテン!
市場 ;「じづくし」で襲名披露に花添える。
ざこば;開口一番「ヨメはんとわかれまっさ!」。2700人の聴衆を笑いのウズに。
馬風 ;美空ひばりをネタにした東京風のオチ話
(きん枝;歌丸到着遅れのため、場つなぎで登場、3分ネタ)
歌丸 ;シラミ話
文枝 ;「ヨメはんの旅行」

【第二部 大口上】
桂きん枝(63)の司会で末席から順に、林家三平(43)、林家たい平(49)、立川志らく(50)、立川志の輔(60)、春風亭昇太(55)、柳亭市場(53)、林家正蔵(52)、三遊亭円楽(64)、桂文珍(65)、三遊亭小遊三(67)、三遊亭好楽(67)、桂ざこば(67)、笑福亭仁鶴(77)、林家木久扇(76)、鈴々舎馬風(74)、桂歌丸(77)そして桂文枝(70)。計18口上。笑点メンバー多数とはいえ関西勢は文枝を含めて5口上とやや寂しい。
四天王<松鶴(1918-86)、米朝(1925-)、春団治(1930-)、文枝(1930-2005)>が健在なればもう少し締まったものになったはずだが。口上が高情になりやや饒舌。ただ襲名者が古稀という年齢ならば致し方ないかも。歌丸の3本締めで幕。

【幕間】
明石家さんま(58)、笑福亭松之助(87)が幕間口上。文枝と3人でトリオ漫才。

【第三部 創作落語「~熱き想いを花と月に馳せて~滝廉太郎物語」】
緞帳があがると、舞台には80余名の男性合唱団が正装屹立し、場内を驚かせる。合唱団、ピアノの紹介のあと大きなスクリーンが降りてきて合唱団は影に。舞台は文枝を載せた高座が下手にスライド。

留学先のドイツにて、直木倫太郎と滝廉太郎の会話から始まる。留学生活や滝の歌曲、「花」や「箱根の山」などが話題に。直木の風邪をひくなという伝言を残して別れる。
・・・スクリーンが上がり合唱「花」「箱根八里」・・・スクリーンが降ろされ高座は中央に移動。

肺結核のため留学を途中帰国することになった滝を見舞う直木。滝が気を寄せるような幸田幸(幸田露伴の娘でバイオリニスト、ドイツ留学中)の話題や、土井晩翠も登場して「荒城の月」談義。荒城とは土井のいた仙台青葉城か、滝の住んだ富山城か大分城か、はたまた会津若松鶴ヶ城か。
・・・スクリーンが上がり合唱「荒城の月」・・・スクリーンが降ろされ高座は上手に移る。

エンディングは病床での回想。父や友人たちのこと、音楽のこと。日本の西洋音楽史を切り開いた早逝の天才作曲家滝廉太郎の24年間を語り続けた。滝廉太郎が病床で書いた最後の曲「憾み(うらみ)」が流れる。完。

【フィナーレ】
三枝成彰率いる六本木男性合唱団の紹介。ケントギルバード、辰巳琢朗などの有名人のほかに大会社の重役連中もいて会場を沸かす。最後は、文珍、きん枝、小枝以下文枝一門30数名も登場して100人以上の大フィナーレ。

   ***

新作落語ゆえに話のネリが甘いとか、背景がわかりにくいとか、笑いを含めてツボが弱いとか、あるいは主人公の幼少期の天才エピソードや、音楽への憧憬、親父との葛藤、幸田幸への想いなど、興味深い事実をもっと具体的に語ってほしいという声もあると思う。
桂文枝は人生の機微を涙とともに語る「人情話」が得意なわけでも、背筋が凍るような「怪談話」が旨いわけでもない。米朝や談志、枝雀などと較べれば技量の点で差が大きいという話も聞く。けれど彼の話にはス~と入って生ける心地よさがある。豊かな庶民感覚を持っている。大御所の落語は正座でも聴けるが、彼の落語は胡坐をかいたり寝転がって聞く落語である。深夜ラジオで華々しくデビューした三枝時代からの人柄ゆえのものである。
1万円もする入場券を買ったのは、千里の丘を上ったヤンタン時代からの付き合いだからか、小生の生誕祭だからか、あるいはこれで見納になるかもという想いからかもしれない。

されど、帰りのサザンで飲む酒はまことに美酒だった。
大合唱団付伝記物語「~熱き想いを花と月に馳せて~滝廉太郎物語」、それは新装フェスティバルホールの大聴衆をうならせ、桂文枝6代目襲名披露公演の大千穐楽を飾るにふさわしい演目だった。文枝の真骨頂を見せた新作落語だった。古稀にしてさらに進化していると思った。TVや地方回りはもうやめて、どっしりと大阪で文枝の根を張ってもらいたい、そんなことを思った。18時開演、終演は22時10分になっていた。

PS:
「滝廉太郎物語」は主人公のエンディング場面で完となるが、
落語のオチは、死線をさまよう滝廉太郎の情景描写からとっている。
「廉太郎は死線ではなく・・・をさまよっていた」というものだが、さて・・・とは?

海賊と呼ばれた男

2014-03-08 11:44:13 | 読書
「海賊と呼ばれた男」 読了。

戦前戦後の混乱期を一途に切り抜けた石油屋の物語。立志伝、昭和史、労働問題、国際政治、いろんなアングルから読める本だが、どこまでがノンフィクションなのか。主人公を別名にしたところに作家が用意した逃げ道を感じ、タイトルにもやや違和感を覚える。
そんなことは別にして、確かに本屋大賞を獲る理由がわかる。面白いのだ。文体は簡潔で、一気読みさせる工夫があちこちにちりばめられ、飽きさせない。「原稿用紙1枚に3か所笑いをとるように書いています」という宮藤官九郎の言葉を思い出させる。作家百田直樹はエンターテイメントに秀でたストーリィテラーではある。

ただ作者が主人公にのめりこんでしまうと、宗教団体の信者が教祖を描いた伝記物と大差がなくなってくる。周りの人間を矮小化し、嫌味な事実はあっさり消去し、都合のいいエピソードばかりを取り入れてしまうのだ。民族主義礼賛からはじまり、そこそこにちりばめられたウソを見極めながら読まねば、判断を誤る。
イランタンカー派遣が<歴史的愚行>になり、休日も残業代もない会社は<ブラック企業>の烙印を押されたかもしれない。突進する主人公の足跡に無残な悲劇が転がっていなかったかどうか。

公共放送の経営委員ながら選挙で元自衛官を応援し、「南京虐殺」はなかったと断言する作家の一連の挙動が、この本を読む老眼鏡に色眼鏡を掛けさせてしまった。


十三燃ゆる

2014-03-07 22:05:03 | 日記
キタでは我が青春の十三が燃え、朱夏のミナミではハルカス吠える。
白秋のソチは五輪後半戦開始、そして玄冬を迎えたクリミアでは緊張が続く今日の一日。

偽装ボケのこの国では、偽装の作曲家が断髪しての記者会見。
相変わらずスケープゴートを欲しているのか、見事にマスコミの餌食となる。
公共放送と国営放送を勘違いしている経営陣ならば、ムリかもしれないけど、
クロ現かNスペで「なぜ我々は騙されたか」と特集してもよさげなNHK。

ロシアの積極的平和主義が進行する中、
一旦ドンパチあれば集団的自衛権とやらを持ち上げるのか。
「最大の平和主義は軍備を持たないこと」(カント)なのだが。

   ***

花粉症の初期症状か、そろそろ目がかゆく鼻がムズムズしてきた。
明日は63回目の生誕祭。
記念にフェスティバルホールで文枝の千穐楽へ。



梅切らぬ馬鹿

2014-03-07 11:44:55 | 日本の四季
啓蟄というのに粉雪が舞いだした午後、
時間を見繕って妻と荒山公園にドライブ。
1400本の梅が、今最高の見ごろだった。
流石に手入れが行き届いていて、気持ちがいい。
桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿。
早々に我が家の梅も手入れせねば。


ランダムメモ

2014-03-05 11:37:22 | 建築ランダム
今年は震災復興税なんかでややこしいかなと思っていたが、
年金生活者でも、申告すれば確実に戻ってくるはず。
日延べしていた確定申告書をようよう作成、昨日は大安ということで出してきた。
いくばくかのお金にはなりそう。

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「最近は文章を読んでも目から鼻にスルーしてなかなか頭にはいらん、いかんや数式なぞは!」とグチれば、「そんなことはカンと度胸で何とかなる。それよりやっぱり、病気・けがには気をつけろ、本当に治りにくいぞ」と返される。還暦オーバーの連中が集まればそんな話の繰り返し。かの総理の如く、もう少し「責任ある積極的で基盤となる」話はないものかと思うが、【風吹けどそらしてばかりで風邪をひく】 そんな身では、いかばかりか。

   ***

トップからして国営放送と勘違いしている発言が蔓延する中、【NHK朝ドラだけが反戦主義】と揶揄されている公共放送。その朝ドラでは戦前の資材不足の中、「竹筋コンクリート」の採用に悩む主人公が描かれていた。

事実我が国では、築70年を超える竹筋建造物がまだ残存している。すごいと思う。竹表面の付着用切込みからコンクリートの調合に至るまで、周到な実験・解析・設計・施工の努力に脱帽する。
30年前に中国に行った時、建設資材としての竹活用は多かったが、構造材料としては単なる鉄筋の置き換えに終始したため、殆どが崩落・取り壊しにあったと聞いている。
最近は竹粉が牛餌にする試みも出てきているとか。まだまだ竹の活用法はあるみたい。