ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

僕たちはどう生きるか

2018-01-22 21:08:03 | 読書
「君たちはどう生きるか」原作;吉野源三郎 漫画;羽賀翔一 
                マガジンハウス 1300円

この原作が出版されて数年後、コペル君、君は銃を手に戦地に渡ったはずだ。君の信愛なるおじさんがノートに記した数々の教訓は、果たして戦場で役に立ったのだろうか。コペル君、君はボクの親父と同年代。筆舌に尽くせない不条理な青春時代を送った世代だった。

そしてボク達、団塊の世代が生まれた。戦争を知らない子供たちとして昭和の活動期を過ごし、バブル時代の立役者になった。その世代が今や高齢者となり、この国の厄介者になろうとしている。

その厄介者が(残りの人生を指折り数えながら)この本を通してもう一度考えてみようと思う、僕たちはどう生きるか、と。

せごどん

2018-01-22 19:10:24 | 読書
「西郷どん 上・中・下」林真理子 角川書店 各926円

・海音寺や司馬遼のイメージで読むと、登場人物の薄さに落胆するかも
・3人の女性と征韓論の解釈がポイント
・TVドラマのネタバレとして読むのならおすすめ


淡路島旅行

2018-01-18 11:55:01 | 旅行

野島断層と伊弉諾(いざなぎ)神宮、猫美と安藤忠雄のホテルを目的に、淡路島ドライブに行く。






北淡震災記念公園は、思っていたより充実した記念碑、ちょっと贅沢かなと思わせるくらい。あれから23年。自分の歳を数えてしまう。





伊弉諾神宮ではイザナミやアマテラス、ツキヨミにスサノオなどなど古事記登場人物の逸話を家人にひけらかす。




タコせんべい工場で試食。人気のないONOKOROランドをチョイ見し、「TOTOシーウインド淡路」という安藤忠雄さんのホテルを目指す。国道28号線の崖っぷちに貼りつくように建つ8階建て打ちっぱなしコンクリートのホテル、道に迷ってホテルに電話で問い合わせすると「ユーチューブにドライブ経路を投稿していますのでそれを見ていただければ・・・」。 そんな時代なんだ。
部屋は80㎡強のメゾネット。階段手摺の桟は咎められそうだけど、些細な事はどうでもいい。安藤建築として残っていくだろうな、マスコミの喧伝もあってか、客入りも家族連れ多く満室の盛況ぶり。






翌日は洲本観光。厳島神社から商店街をうろつく。懸念していたほどのシャッター街でもなく、Uターン組が多いのか、若者向きの小洒落た店や改装したばかりのファッション店や渋いコーヒー館もできてたりして、元気にぼちぼちやってます、という感じ。


中浜稔猫美術館も個性的で秀逸。墨絵で描く猫は写真家の岩合さんと張り合うほど。
全館を通したモチーフが愛らしい。「人間が幸せでも猫は幸せとは限らないが、猫が幸せなら人間もきっと幸せである」




素敵な日本人

2018-01-15 16:32:57 | 読書
「素敵な日本人」 東野圭吾 光文社1300円

二日酔いでもないのに、立ち眩みがつらく、
持病の不整脈も頻繁に起こる。
背もたれを倒されると眩暈が酷くなりそうなので、
予約していた歯医者をキャンセルする。

そんな月曜日だったけど、東野圭吾の本だけは不思議と読めた。
9編の珠玉の短編集にこの題を当てるところに、
還暦を迎える作者の「やさしさ」を感じる。
読後感は「涼」なり。

市村テヴィエ

2018-01-05 20:47:53 | 日記
今日、屋根の上のヴァイオリン、梅田芸術劇場で観劇する。
35年前に見た森繁テヴィエの印象が強烈すぎて、まるで市村テヴィエに憑依した感じ。
それでもいくつかのシーンは新たなる進化系。正月早々、十二分に楽しめました。

独り言つ

2018-01-04 20:09:57 | 日記
金融バブルの終焉すらが取りざたされだした一方、魑魅魍魎どもの虎視眈々とした年が明けた。楽観論者は、如何なる乱気流が吹き荒れても、五輪までは大丈夫だと豪語する。米国の大型減税や消費増税の駆け込みもあって、今年は株価3万台も夢じゃないとおおはしゃぎ。だがこの国の現実は、莫大な借金で構築した砂上の楼閣の上に在り、己が身を安全地帯に陣取って格差増大・社会の分断を平然と見過ごす政治家共が、泡と欲にまみれた世間を仕切っている。己のディメンジョンには人々の幸福軸など露ほどにもなく、そこから吐かれる言葉は、あまりに無機質で無意味で無頓着で、哀れなほど陳腐で無力なのだ。

   ***

原発はいらない。平等にふりそそぐ太陽があるじゃないか。
賭博場を作るためだけの、利権に満ちた夢のない万国博なんていらない。
役に立たない、高価な押しつけの武器なんていらない。
薬剤メーカー主導の、犯罪的な過剰な医療はいらない。
旬の食物をいただき、適度な労働こそが健康の証なのだ。
借金漬けの国家予算はもう限界、
収入に見合った支出でやっていこう、足りない分は知恵を出せ。
パンは焼かなくても食える。

微笑みに満ちた慈愛の国であってくれ。
守るべきものは人の愛だと、誰に対しても言える国であってくれ。
大国の論理に臆せず、小国の矜持を胸を張って示してくれ。
そうすれば必ず、必ず、道は開ける。

年が明けた

2018-01-03 14:44:51 | 日記

我らが還暦を迎えたのはついこの間のはずだが、はや古希の声が近づいてきた今日この頃、いただく賀状は2種類に分けられる。マダハタライテマス派とシバカリザンマイ派。どちらも結構。

オラのようなアサネアサザケ派は絶滅危惧種。正月3日目にしてようようズックをはき、背を丸めつつ朝の散歩をする。大根が首を出し、エンドウの若葉が寒風に抗してニョキニョキと背伸びする畠を眺めながら、北風に首をすくめ、お湯割りよりも熱燗の方があいそうやとひとごちている。そういえば年末ジャンボ、3000円の元手で3300円の収入、この差をワンカップに変えて祝ってもいいではないか。

久方の百人一首も、悲しいかな読み手はスマホ。
~君がため 春の野に出でて 若菜つむわが衣手に 雪はふりつつ~
マゴ帰り、ひとりカラオケならぬ一人かるたに興じてみても、なんだか退屈で味気ない正月風景なり。