ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

2015年12月に触れた言葉

2015-12-30 22:12:15 | 生き方
この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない。ゆっくりと死んでいってるのです。
   ――― 村上龍 ―――

人には目があり、鼻、歯、耳がある。植物にも芽があり、花、葉、実がある。かつて身体を幹といい、手足は枝と言った。そして根。骨とは秀根(ほね)、大事な根が骨であった。
   ――― 中西進 ―――

乳児は握力をつけてから哺乳瓶をにぎるのではなく、瓶を握ろうと試行錯誤する中で握力をつけるのです。
   ――― 鷺田清一 ―――

人間が自然を壊せるなんておこがましい。人間は自然を攪乱するけれど、自然は柔軟に姿を変えます。
   ――― 宮崎学 ―――

人間はいくら偉くなっても自然の一部に過ぎない、ということを忘れてはいけない。自然の力に怯えつつ、なお自然の恵みを得て、人間は人間たりうるのだ。
   ――― 野坂昭如 ―――

最近は花の咲くのを見ているよりも、葉を振り落とすのを見届けてやっている方が、気持ちに合っているように思う。
   ――― 井上靖 ―――

79歳の夢、夢ですか?・・・走りたい、やっぱり走りたい、その一言ですね。
   ――― 長嶋茂雄 ―――

今後日本として大切なのは、あの忌まわしい歴史の事実を否定したり、開き直ったりしないことだ。勇気をもって過去と向き合い、そこから未来への教訓を汲み取ることだ。
   ――― 谷野作太郎 ―――

歴史的にも現在においても沖縄県民は自由、平等、人権、自己決定権をないがしろにされて参りました。私はこのことを「魂の飢餓感」と表現しております。
    ――― 翁長雄志 ―――













ビギナーズラック!

2015-12-29 17:44:31 | 美術・芸術・博物館
認知症予防もかねて、数年前からG1レースの馬券を買っている。予算は毎回1000円ポッキリ。今年は15レース程買ったが、一度万馬券(投資額は100円だけど)が当たったので、トータルは結構プラスになっていた。そんなわけで、最終レース有馬記念には、な、なんと3000円も投資してしまった。・・・それが見事に乾杯、いや完敗。

ところで、もうすぐ92歳になるギャンブル未経験の母親にも1000円馬券を薦めてみた。朝日新聞のオッズ表からよさげなお馬さんを5頭選び、200円ずつの単勝買いをすすめた。さっぱりわからんとブツブツ言いながらも、結果は見事7番ゴールドアクターを仕留め、3400円の賞金を手に入れた。「これぞビギナーズラック!」と孫たちも手をたたいたが、思わずため息が出たのは、買っていた馬券を確認した時のこと。彼女が選んだ5頭は、イチオシの15番ゴールドシップ以外は、1位2位3位の7,9,11番と5位の14番ラブリィデイだったのだ。・・・思わず宝くじの締め切り日を確認してしまった。

大往生の話

2015-12-20 14:31:39 | 日記
ガンか、心不全のような臓器不全症か、あるいは認知症・老衰か、この3パターンが日本人の死の9割以上だとか。ジジババの望むピンピンコロリはわずか5%。ドクター長尾和弘はいう、「自分は、認知症になってガンで死ぬのが理想だ」と。3人称で語っていたことが、やがて2人称に、そして1人称に移っていく。

   ***

山折哲雄さんが宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の解説を書かれていた。この詩の原文は、南無妙法連華経という日蓮宗のお題目をプロローグとして始まり、南無妙法連華経というエピローグで閉じられているという。結核という死の病にとりつかれ、喀血していた賢治の心の叫び、仏に対する祈りがこの詩だという。成る程、丈夫な体に健やかな精神、日々は反省の上に成り立ち、質素倹約の生活、人々の役に立つように生き、東奔西走を惜しむことなく働きたい、そういうものになりたい、ああ仏様。賢治の叫び、訴えが聴こえてくるようだ。

南無妙法蓮華経/「雨ニモマケズ」/雨ニモマケズ/風ニモマケズ/雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ/丈夫ナカラダヲモチ/慾ハナク/決シテ瞋ラズ/イツモシヅカニワラッテヰル/一日ニ玄米四合ト/味噌ト少シノ野菜ヲタベ/アラユルコトヲ/ジブンヲカンジョウニ入レズニ/ヨクミキキシワカリ/ソシテワスレズ/野原ノ松ノ林ノ蔭ノ/小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ/東ニ病気ノコドモアレバ/行ッテ看病シテヤリ/西ニツカレタ母アレバ/行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ/南ニ死ニサウナ人アレバ/行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ/北ニケンクヮヤソショウガアレバ/ツマラナイカラヤメロトイヒ/ヒデリノトキハナミダヲナガシ/サムサノナツハオロオロアルキ/ミンナニデクノボートヨバレ/ホメラレモセズ/クニモサレズ/サウイフモノニ/ワタシハナリタイ/南無無辺行菩薩/南無上行菩薩/南無多宝如来/南無妙法蓮華経/南無釈迦牟尼仏/南無浄行菩薩/南無安立行菩薩

ぶつくさ

2015-12-19 21:02:09 | 日記
羽生は結弦、澤は穂希が昨今の常識だが、
おじさん世代にとっては、
羽生といえば「善治」だし、澤は「たまき」が常識だ。

   ***

どうでもいいけど、名探偵は年を取らない。銭形平次(31)、浅見光彦(33)、金田一耕介(35)、明智小五郎(30代後半)だとか。どうやら諸君、アタマを使うには30代が華のようですぞ。

   ***

新国立やエンブレム、汚点は残しているが、その後はようよう軌道に乗っているのか。ただ何となく漂うのは、五輪全体にまつわるうさん臭さ。
「お・も・て・な・し」が 「う・ら・ば・か・り」というわけでもない筈だが。

   ***

それにしてもガソリンが安いですね。原油価格暴落のあおりか、近場のGSで会員価格106円/L。スゴイなと思っていたら激安会費制の店では87円/Lだとか。54円/Lの税金を考えれば、安すぎるのもちょっとねえ。

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軽度認知症の義母が転倒して大腿骨を骨折したのが9月末。救急で入院・手術のあと誤嚥性肺炎と心不全、加えて認知症拡大、ゼリー状の食事と栄養剤点滴の繰り返し、挙句いつの間にか寝たきり状態になる。
「当院は地域拠点病院だから早期の転院を」と療養型医療病院を紹介された。もらった一覧表の30ほどの病院をネットで調べ、そのうち10か所ほどの病院に足を運んでみた。1週間もかかった。それらの院内には共通してマイナスのオーラが漂い、悪酔いしてしまった。本当に疲れた。

その中から施設が新しく、比較的評判のいい病院に空きがあるというので、今日行ってみた。
「最初に言っておきますが、当院は看取り病院ですよ。元気になって退院されることは望まれない方がいいです。」と赤ら顔の医師はしたり顔で言う。同席した女房は目がテン。家族に非常線を敷くのはわかるが、そんな物言いもあるまいに。
最近の介護施設では看取りの仕方も知らないところがある、という記事を読んだばかりとはいえ、それでもドキッとする。

  



「楽」

2015-12-18 11:47:00 | 文化
気が付けば、師走も半ば。一杯やりながら、年賀状の下絵を描きました。相変わらずふざけた感じの絵になりました。100枚近い年賀状の相手は殆どご無沙汰の人ばかりで、どうしようかと迷ったのですが、やはり今年も年始の挨拶をさせてもらうことにしました。

   ***

2015年の一文字は「安」。私的には縁深い文字ですが、今年は使ってほしくないなあという気分です。だって、安保だとか安倍だとか不安だとかからの連想なんてあまりに安直、私的には安心・安泰・安穏の「安」であってほしいからです。

2016年は「楽」がいいですね。最近感じるのですが、もっと人は「楽」を追及していいんじゃないかと思います。とてつもなく大げさに言えば、人類の生存目的は「楽」の追求だと思っています。文化・文明は「楽」の果実です。殺人・戦争は「楽」の枯葉です。人はひとのために生きているのですが、そうすることが「楽」だからなんです。そんなふうに感じます。

高齢社会

2015-12-14 21:28:14 | 社会問題
ポルシェに乗って高級レストラン、年金もらって医療費1割。90超えても元気はつらつ、長寿社会万歳といった一部マスコミの報道。だが実態の多くは、足腰たたず主食はカップ麺、クーラー抑えて熱中症。施設のベッドに縛り付けられ、「死にたい死にたい」が口癖の痴呆老人社会。

人口の3割近くが高齢者の国において、姥捨て山以上の「嫌老社会」が若者の間に生まれてくる、と82歳の作家は指摘する。奨学金という数百万円の借金を背負って世に出た非正規雇用の若者たちの間に、である。さてこの問題提起に、高齢者入口に立つ我々はいかなる回答を示しうるか?


ぶつくさ

2015-12-12 22:05:40 | 日記
バルセロナの結弦や真央ちゃんのTVを見ていたら、スタジアムの看板広告が殆ど日本企業。
なかでも有馬記念の看板には驚いた。馬並みにがんばれってか?

   ***

どうやらこの国では、原発の処理問題や国家の借金問題に、国民こぞって心配することをやめたようだ。
これを「心配停止」というのか。(五木寛之)

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図書館から借りてきた本が、一冊見当たらない。
岡山でも探したが見つからない。困った。

   ***

軽減税率をめぐる政権与党の茶番劇にはあきれる。
自民党には節操という言葉すらなくなったか。
マア求める方がおかしいのだけど。

   ***

枯葉舞う中、年老いたホームレスの傍らを走り去る、一台のベンツクーペ。
その高級外車の背中には、高齢者運転標識(枯葉マーク)が貼られてる。
その後を、無関心の鎧を着てスマホに操られた若者がノロノロと続く。
これが高齢者社会に突入したこの国の縮図か。




終末のタンゴ

2015-12-11 23:54:26 | 日記
♪どんな人間にも 必ず終わりは来る
どんな世の中にも 必ず終わりは来る
美しい人も 勇ましい人も 抜け目ない人も いつかはくたばる
その日のために鍛えておこう 君の覚悟のすべてを
自殺、他殺、虐殺!♪

   ***

「戦後の日本はたった一日で平和国家に変わったのだから、同じくたった一日で、その平和とやらを守るという名目で、軍事国家、つまり戦争をすることにだってなりかねない。気づいたとき二者択一など言ってられない。」(六輔七転八倒九〇分;野坂最後の手紙)

   ***

黒霧島と大吟醸越後桜4合瓶をたよりに、丑三つ時まで、黒の舟唄からモンロー、サメ、新古今、九段の桜、生キ残レ、吉井川までを通して流し、歌い、つぶやき、がなっている。大往生とはいえ、手に取った「火垂るの墓」を口読すれば、落涙は禁じえず。阪南の地から、故人の魂への追悼・賛美そして彼の魂の早期復活を祈りつつ。

ノーリターン

2015-12-10 18:34:12 | 日記
45年前、差し出した貧弱な学生の手を握り返してくれた男の手は、ぶ厚く、優しく、そして力強かった。
あれほどに、男の色気を感じさせた男を、ボクは知らない。
永きにわたって敬愛しつづけた男が、昨夜、この世を去った。

野坂昭如、ノーリターン。合掌。