ニューズウィーク 2010 ・1・13
大予測 2010年の世界はこうなる
インドに関する興味深い記事があった。
以下、抜粋してみた。
地方独立の波がインドを強くする
アジア
南部テランガナ地域の州昇格容認を機に、国家分裂への懸念が高まっているが
サリル・トリパテイ(ジャーナリスト)
インド政府は09年12月、南部のアンドラプラデシュ州からテランガナ地域を分離させ、独立州に昇格させると発表した。
~途中カット~
しかし、インドに分裂の危機が迫っているというのは大げさだ。
ケネディ政権時代に駐インド大使を務めたジョン・ケネス・ガルブレイスは、かつてインドを「機能する無政府状態」と呼んだ。
ここで重要なのは「機能する」という言葉だ。
インドは時として、宗教や言葉、カースト制度や階級によって分断されたまとまりのない巨大国家のように見えるかもしれない。
しかし現実には、インドはまとまりを維持できている。
それはこの国の民主的な構造のおかけだ。
この構造によって、地域の強い願いは平和裡に容認される。
それは分離独立派との対立の解決策が、地方自治の拡大にあることを示唆している。
もちろん、制限を設ける必要はある。問題の多い北東部は、
~途中カット~
独立を求めて流血の争いを繰り広げてきた。
しかし、こうした反体制派がインドの統合性を脅かすことはない。
政府は交渉と武力によって、何とか彼らの大部分を懐柔することができた。
州の再分割支持の動き
新たな州をつくることで、インドの団結が揺らぐようなことはないだろう。
現在のインドは力強く、自信と積極性にあふれている。
政府高宮たちは国の団結よりも権限移譲に掛かる費用や各州の自助能力といった実務面の問題を心配している。
こうした懸念の多くは、より多くの権力を地方に移譲することで解決できる。
~途中カット~
巨大な州では、遠隔地域のニーズに迅速に対応することが難しい。
そのため最近のインド政界は、州の再分割を支持する方向へと動きつつある。
~かっと~
だが本当に重要なのは、州の規模ではなく独立の度合いだ。
新たな州はいくらかの権限と威信を手に入れるが、十分な経済的自由は得られず、投資の誘致も法律の改正もままならない。金銭的支援を受け入れることで、引き続き中央政府に依存することになる。
規模の小さな州の場合は理論上、より機敏で透明性があり、民衆により近い政府をつくることができるはずだ。
しかしあまりに多くの政治家が私腹を肥やすことに資源を浪費しているため、実現していない。
さらなる強国になるため
優れた運営を行った州には中央政府が助成金という見返りを与え、慢性的に浪費を続ける州は救済しないという罰を与えることで、理想的な州政府づくりが実現できるかもしれない。
浪費体質の州には、自力でやりくりする責務を課すべ
きだ。
インドの1党支配の時代は、とっくに終わっている。
過去7回の総選挙で誕生したすべての政府が、より小規模な地域政党との連立形成を余儀なくされている。
こうした力関係の変化を反映するためにインドの政治構造が変わっていくのは必然だし、自然なことだ。
同時に望ましいことでもある。
地方分権は政府の機能性と機敏性を拡大し、国の無政府状態を緩和する。
民主主義に助けられ、これまでインドは数々の意見の相違を平和裏に交渉で解決してきた。
民主主義の拡大は、多くの問題をさらにややこしくするかもしれない。
だが同時に、民主主義はインドをもっと強い国にしてくれる。
以上、ニューズウィークより。
よくわたしたちは、次の時代を中国とインドの時代という。
しかし、中国については、共産党支配が内政をギクシャクさせている。漢民族優位も気になることろである。
その点で、今回のニューズウィークの記事を見ると、インドの政治は、国民の自治意識をうまく、いかしているように思われる。
中国は、ソ連が崩壊し、ロシアになっていったような矛盾を抱えているような気がするがどうだろう。
そういう意味で、長期的に見て、インドの優位とみたがどうだろう?
追記
毛沢東は、とある本からの引用だが、1億人相当の人間を殺したらしい。
それだけ、強引な政治をしたのだろう。
中華思想の国、中国。
インド建国の父 マハトマ・ガンジー
「非暴力とは、悪を行う人間の意志におとなしく服従することではなく、
暴力者の意志に対して全霊をなげうつことである。」
ガンジーはイギリス政府に対して一切の武力闘争を否定し、
非暴力・不服従の姿勢を貫き通しました。そしてついに
インドを独立へと導くのです。(ガンジーの行いは
現在の反発・抵抗運動などにおける模範にもなっています)
インド建国の精神:多様性の中の統一
この差は、大きなものがあるのではなかろうか?
大予測 2010年の世界はこうなる
インドに関する興味深い記事があった。
以下、抜粋してみた。
地方独立の波がインドを強くする
アジア
南部テランガナ地域の州昇格容認を機に、国家分裂への懸念が高まっているが
サリル・トリパテイ(ジャーナリスト)
インド政府は09年12月、南部のアンドラプラデシュ州からテランガナ地域を分離させ、独立州に昇格させると発表した。
~途中カット~
しかし、インドに分裂の危機が迫っているというのは大げさだ。
ケネディ政権時代に駐インド大使を務めたジョン・ケネス・ガルブレイスは、かつてインドを「機能する無政府状態」と呼んだ。
ここで重要なのは「機能する」という言葉だ。
インドは時として、宗教や言葉、カースト制度や階級によって分断されたまとまりのない巨大国家のように見えるかもしれない。
しかし現実には、インドはまとまりを維持できている。
それはこの国の民主的な構造のおかけだ。
この構造によって、地域の強い願いは平和裡に容認される。
それは分離独立派との対立の解決策が、地方自治の拡大にあることを示唆している。
もちろん、制限を設ける必要はある。問題の多い北東部は、
~途中カット~
独立を求めて流血の争いを繰り広げてきた。
しかし、こうした反体制派がインドの統合性を脅かすことはない。
政府は交渉と武力によって、何とか彼らの大部分を懐柔することができた。
州の再分割支持の動き
新たな州をつくることで、インドの団結が揺らぐようなことはないだろう。
現在のインドは力強く、自信と積極性にあふれている。
政府高宮たちは国の団結よりも権限移譲に掛かる費用や各州の自助能力といった実務面の問題を心配している。
こうした懸念の多くは、より多くの権力を地方に移譲することで解決できる。
~途中カット~
巨大な州では、遠隔地域のニーズに迅速に対応することが難しい。
そのため最近のインド政界は、州の再分割を支持する方向へと動きつつある。
~かっと~
だが本当に重要なのは、州の規模ではなく独立の度合いだ。
新たな州はいくらかの権限と威信を手に入れるが、十分な経済的自由は得られず、投資の誘致も法律の改正もままならない。金銭的支援を受け入れることで、引き続き中央政府に依存することになる。
規模の小さな州の場合は理論上、より機敏で透明性があり、民衆により近い政府をつくることができるはずだ。
しかしあまりに多くの政治家が私腹を肥やすことに資源を浪費しているため、実現していない。
さらなる強国になるため
優れた運営を行った州には中央政府が助成金という見返りを与え、慢性的に浪費を続ける州は救済しないという罰を与えることで、理想的な州政府づくりが実現できるかもしれない。
浪費体質の州には、自力でやりくりする責務を課すべ
きだ。
インドの1党支配の時代は、とっくに終わっている。
過去7回の総選挙で誕生したすべての政府が、より小規模な地域政党との連立形成を余儀なくされている。
こうした力関係の変化を反映するためにインドの政治構造が変わっていくのは必然だし、自然なことだ。
同時に望ましいことでもある。
地方分権は政府の機能性と機敏性を拡大し、国の無政府状態を緩和する。
民主主義に助けられ、これまでインドは数々の意見の相違を平和裏に交渉で解決してきた。
民主主義の拡大は、多くの問題をさらにややこしくするかもしれない。
だが同時に、民主主義はインドをもっと強い国にしてくれる。
以上、ニューズウィークより。
よくわたしたちは、次の時代を中国とインドの時代という。
しかし、中国については、共産党支配が内政をギクシャクさせている。漢民族優位も気になることろである。
その点で、今回のニューズウィークの記事を見ると、インドの政治は、国民の自治意識をうまく、いかしているように思われる。
中国は、ソ連が崩壊し、ロシアになっていったような矛盾を抱えているような気がするがどうだろう。
そういう意味で、長期的に見て、インドの優位とみたがどうだろう?
追記
毛沢東は、とある本からの引用だが、1億人相当の人間を殺したらしい。
それだけ、強引な政治をしたのだろう。
中華思想の国、中国。
インド建国の父 マハトマ・ガンジー
「非暴力とは、悪を行う人間の意志におとなしく服従することではなく、
暴力者の意志に対して全霊をなげうつことである。」
ガンジーはイギリス政府に対して一切の武力闘争を否定し、
非暴力・不服従の姿勢を貫き通しました。そしてついに
インドを独立へと導くのです。(ガンジーの行いは
現在の反発・抵抗運動などにおける模範にもなっています)
インド建国の精神:多様性の中の統一
この差は、大きなものがあるのではなかろうか?