森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

産学官連携

2007-03-29 00:52:16 | 政策・行政関係

先日の「タケを食べる」を書いてから、あれ、まてよ、大阪でもタケの研究をやっていたよな、と思い出した。

で、調べてみると、2年前に「近畿竹資源有効活用コンソーシアム」が結成されていた。竹を資源として活用することをめざす産学官連携組織だ。20以上の企業や大学が、竹の加工品の研究開発などに取り組んでいる。

その中核企業タケックスラボは、タケの青い表面より抗菌成分を抽出に成功した。ほかにも繊維を利用したや消臭商品など、幅広く開発している。基本は、タケをまるごと使うこと。一部の成分だけを取り出して有効性を訴えても、価格が馬鹿高くなる。しかし、様々に使うことで総合的な利益が上げられるから、価格が下がる。

これって、林業でも言えるではないか。1本の木から太い幹だけ丸太にして搬出して、それを製材するだけでは儲からない。端材や切り捨てる枝葉も商品化して、全体で利益を上げる構造を作ってほしい。
タケでは、すでに始まっているのだ。同じことをスギとかヒノキでやらないとなあ。

各地の研究所では、結構面白いものがあることを私もかいま見ているが、その成果はあまり世間には知られず、それを利用して商品化したり、販売する会社も現れない。コーディネートする人がいないのか。

これまた先に記した「新型木のトレー」だが、従来型の欠点を克服した新型トレーを開発したのは、技術者ではなく、技術コーディネーターだった。すでにある技術を結びつけて、新しい木のトレーの製造方法を開発したのだ。ただ民間人のため、信用がなくて運転資金を調達するのに苦しんでいた。

産学連携というが、そこに官がコーディネート役を務めて信用付与すれば事業化できるものがたくさんあると思うがなあ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿