ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

天覧山平日岩トレ№11 ――― 大晦日前日も3人でトレーニング

2023年07月02日 | 岩登りトレーニング

大晦日前日にもかかわらず、天覧山で岩トレして来ました。

 

いつも同様、N村さんは1時間以上先行し、最下部岩場でトラバース練習。HTさんと僕が到着する前に10往復は終了していました。結果報告ですが、10往復の所要時間は47分19秒09。でも、これには休憩時間やスマホのラップタイムを押す時間も含まれています。休憩時間がどの程度だったかは計っていませんからよく分かりません。普通にラップを刻んだとみられるタイムをここに記しておきます。

1往復目:3分32秒91

3往復目:3分17秒75

4往復目:3分47秒41

5往復目:3分32秒00

7往復目:3分53秒97

8往復目:3分26秒44

6往復分です。

この平均をとると、3分35秒08。まあ、自分でスマホを押したりする時間を引くと、1往復平均3分30秒くらいなんでしょうね。ただ、何回もフォールしたそうですし、途中で休憩を必要とするのはまだまだですね。今後も継続して、フォールすることなく30分くらいで出来るよう、頑張って欲しいです。

続いてHTさんが10往復するのですが、N村さんは鏡岩と蛇岩にトップロープをセットしに行きます。ふたつの岩場は上下で隣接していますから、N村さんの50mシングルザイルで一度にセット可能です。「セルフビレイだけは忘れずに取ってね」と告げて、N村さんを見送りました。

 

2022年12月30日(金) 天覧山平日岩トレ№11

▲10:40。さあて、HTさんのトラバースです。HTさんのトラバースは目覚ましく上達中です。

 

▲10:47。この練習の成果も感じられて、持久力が増してきているようです。なかなか腕がパンプしません。

 

▲11:00。今日はN村さんの記録に合わせて、HTさんもラップタイムを取ってみました。

 

その驚くべき結果を見てあげてください。

1往復目:2分46秒44

2往復目:2分50秒28

3往復目:2分40秒20

4往復目:2分43秒20

5往復目:2分36秒07

6往復目:2分31秒49

7往復目:2分14秒96

8往復目:2分08秒66

9往復目:2分05秒85

10往復目:1分54秒66

トータルで24分31秒81、1往復平均は2分27秒18でした。1回もフォールすることはありませんでしたから、ムーブが完璧に体に滲み込んでいますね。僕がタイムトライアルした2021年10月28日31分48秒55、その後の最速タイムは1ヶ月後に出した21分34秒91です。もしHTさんが後半のペースを10往復続けることが出来れば、僕よりもずっと速いですね。僕も久し振りにタイムトライアルしてみようかな。でも、これはあくまでも持久力アップのための練習で、時間を争っている訳ではありませんから。

 

▲11:28。N村さんが蛇岩のトップロープセットを終え、降りて来ていました。これから鏡岩にトップロープをセットします。蛇岩でのセットにかなりの時間を費やしたようですね。

 

▲11:41。トップロープのセットには様々な状況があって、常に応用問題になります。これを短時間で完了できるようになるには、数多くの実践とイメージトレーニング等が必要です。蛇岩も鏡岩も完璧にセットできていましたから、今後も繰り返し実践することで次第にスピーディーに行なえるようになるでしょう。写真は鏡岩のトップロープセットです。

 

▲12:05。さ~て、鏡岩5.7の練習です。HTさんは1回目のトライで、ほぼノーテンションで登り切ることが出来ました! 彼女としては初めての成功です。ただ、2回目以降は1テンとか2テンが連続。カメラ撮影に緊張したんでしょうかね? 確実にノーテンで登れるようになって欲しいです。

 

この日はN村さんが動画撮影をしていたのです。

僕も登ってみました。1回目は久し振りに1テン、どうしたんだろう? その後はノーテンで登れました、ホッ。

 

▲12:34。N村さんは頑張っています。下部は安定的に登れるようになっています。中間部の極小ホールドにまだ対応しきれていません。足でしっかりと立つことで、指への負担を減らすことが肝要ですね。

 

蛇岩へ移動しました。この日は左の2ルート、左端5.5と膨らんだ岩5.7の2ルートを登ります。アメリカのグレード体系、デシマルで5.5ですから、日本のRCCⅡでは4級+です。核心部が最下部岩場の小ハングよりも長いですから、同じグレードですが小ハングよりも難しく感じます。それに、斜めホールドが多いので、バランスの取り方に工夫が必要。HTさんもN村さんもまだそれが上手く出来なくて、とても苦労しています。

 

▲15:07。HTさんが5.5を登っています。

 

膨らんだ岩ルート5.7にも続けてチャレンジしました。僕は登り方を理解しましたから、今では問題なく登れています。でも、このルートも5.5ルート同様、斜めホールドの処理の仕方が重要。それが上手くいかないと、力尽きてしまいます。HTさんもN村さんもまだそこが上手く出来ません。

 

▲15:28。HTさんが膨らんだ岩5.7を登っています。

 

鏡岩も基本的なバランスを習得できる岩場ですが、蛇岩もそうですね。斜めのホールドやスタンスが多い岩場でのカウンターバランスの練習です。レイバックと言うほどの顕著なカウンタ―バランスではありませんが、普通に何気なく使用する普通のカウンターバランスですね。つくづく良い練習の出来る岩場だと思います。

 

この日はどうしてもHTさんにトラバース岩での練習をしてもらいたかったので、蛇岩は早めに終了しました。トップロープ等の回収を二人に任せて、僕はひと足先にトラバース岩へ。1往復しました。

二人も上がって来ます。すると、N村さんが「撮影するからもう1回やって」と言います。HTさんメインにやろうと思っていたんですが、N村さんのご要望にも応えなければ・・・・ 再度1往復が何とか出来ました。すると、「反対側からも撮りたいのでもう1往復お願い」と言うじゃあありませんか。出来るかなぁ? 3往復目になりますから、少し不安でしたけれど何とか出来ました。その後はN村さんとHTさんのトライ。

 

▲16:25。N村さんは左半分は思いの外うまく出来ますね。コーナーを回るところから右半分を苦労しています。ここはパワー系の箇所ですから、本来はN村さん向きなんですが、あまりにも力に頼り過ぎるので、逆に力尽きてしまっています。力をセーブする方法を身に付けなければなりませんね。その方法の1つは、腕を伸ばすことです。

 

▲16:42。仄かに赤らむ西空に富士山のシルエットが。

 

▲16:46。HTさんは相変わらず第一関門の最も高く上がってから降りる箇所が苦手です。実際には出来ているのですが、恐怖感があって出来ないのです。僕が支えてやると出来るんです。僕が支えている手には何の負荷もかかっていません。ですから、僕の支えがなくても出来るはずなんです。恐怖感さえ乗り越えられれば。他の関門だった箇所はほぼ問題なくなりました。さすがに腕の持久力も減少して来て、長くは持ちません。次来た時には最初にトライしてみようかな、と思いました。指や腕が疲労してない時なら、片道トラバースも成功するんじゃないかと思います。

 

毎回のことですが、日没後の薄暮までトレーニングして、暗い中を帰路につきます。この日も大衆酒場『あきちゃん』で反省会。楽しいひと時を過ごしました。