今日はちょっと贅沢して思いっきり食べました!
あーお腹いっぱい♪
たまにはこういう日もなくっちゃ頑張れません。
帰りにコンビニで「ザッハートルテ」も買って食べました。
チョコレートケーキの王様って呼ばれているらしいですが、これが美味しい!
甘くて苦い、ちょっと大人の味。
そえられた生クリームがとっても合います。
さすがにちょっと食べすぎたかな?
最近、大人の小説も読みました。
文豪、川端康成の背徳的でエロティシズムあふれる短編。
『眠れる美女』 (新潮文庫)
ちまたには文学賞などを含め、「過激な性描写で人間の本質を描いている」なんて書評を書いている人をたまに見かけますが、いつもなんか違うよなぁ~と思っていました。
そういう作品もあるんでしょうが、できたらもうひと工夫欲しい…
具体名を書いちゃいますが、田中慎弥さんの「共喰い」とか、村山由佳さんの「ダブルファンタジー」とか、ちょっと前なら金原ひとみさんの「蛇にピアス」とか、村上春樹さんの「1Q84」や「ノルウェイの森」とか、そのシーンいる? と思ってしまいます。
ま、あくまで個人的な感想ですが。
せっかく文学の土俵で書くのなら、これくらいのことはしてくれないと!
川端康成さんの『眠れる美女』は、ある秘密の宿が舞台。
深紅のビロードのカーテンに囲まれた一室には、美しい、まだ少女と呼ぶのがふさわしい全裸の女体が布団に横たわり眠っています。
彼女たちは死んでいるわけではありませんが、薬か何かで眠らされているらしく、決して起きません。
そこにやって来るのはすでに年老いて男性としての能力を失った老人たち。
彼らは一晩、決して目覚めることのない少女たちと一緒に眠るためにやってくるのです。
このファンタジー!
老人の醜さと悲しさ、人形のように意志を持たぬものへの執着。人間のエゴと少女に代表される無垢なものへの憧憬。
一見女性蔑視とか男尊女卑とかの批判がきこえてきそうですが、それこそある意味ファンタジーを信じている人々の意見。老人たちを案内する宿屋の女や、伝聞でもれ聞こえる少女たちの言動を読めば、そんな表面的な描写ではないのがわかります。
老人と眠った少女なので直接的な描写が無いにもかかわらず、全体に流れるエロティシズム。
少女の細い指や桜色の爪を眺め、黒髪に指をからめる…
ある意味ゾッとする光景ですが、若い「命」を目の前にした老人たちの「命」の対比が、これほど鮮やかに浮かび上がる光景もありません。
迫ってくる「老い」に、だれもが背負っている人間としての「性(さが)」
さすが川端康成とため息が出てしまいました。
甘いだけのお菓子にも、苦いだけのビールにも、マネのできない「大人の小説」です。
世の小さいお子さんをおもちの保護者の皆さん。読書は教育にいいからと、お子さんがたまたま「川端康成」を手に取ったらどうか「有名な人だから大丈夫」なんて思わないで下さいね。
文豪と呼ばれてはいますが、決してすべてが教育にいいわけじゃありませんから(苦笑)
いや、逆に安心して読める文豪なんていないような気も…
新潮文庫のこの本には、他にも女の片腕を取り外して一晩借りる「片腕」などの作品が収められています。
解説は三島由紀夫。
たまにはこういう作品を読むのも面白いです。
さすがにこればっかりだと胃にもたれそうですけどね。
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生と死と性と。
不可分なもので、それぞれに人の人となりをつくるのでしょう。
それでも、なんでここでこのシーン?と思うものは私も良くあります。
「売るため?」に「センセーショナルにするため?」と言いたくなりますね。
川端康成は好きで最後の『孔子』まで読みました。
『眠れる美女』なんだか不思議な小説だなと思って読んだような記憶がありますが、私、読んだあとから忘れてしまいます(~_~;)
確定申告の時期ですね。夫が自営業なので、私も確定申告の手伝いしています。
10年くらい前からパソコンを使うようになってずいぶん助かっています。
その前はずっとそろばんでしたから!
昔はキスシーンがあるというだけで、その映画に長蛇の列ができたりしたそうですから、売るためにはセンセーショナルなシーンも必要なのかも知れませんね。マンガなどでも編集者の指示であえて描くことがあると聞いたことがあります。
でもそういうものって時と共にうすれてしまいますからね。その点、何年経っても衝撃を与えてくれる川端さんはスゴイです!
だてに文豪って呼ばれていないです。
もっと読みたくなりました♪
パソコンや電卓がなかったら私なんてお手上げです。
一応そろばんも準2級とかとりましたけど(^^;)
ももすけさん、川端康成お好きなんですね♪『眠れる美女』はTVで紹介されていて読みたいと思いました!
すごくよかったです。
自分の好きな本とか紹介されていると嬉しいですよね。私もわかります☆
川端康成=『雪国』ってイメージがあるので、他の作品も取り上げて欲しいなぁ~
いい読書ができて楽しかったです。