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二月の本棚 2 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

2009-02-18 23:47:00 | ハリー・ポッター
イギリスの作家J・K・ローリングの「ハリー・ポッター」シリーズ。
今回はその第6巻。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

をご紹介します☆

いよいよ「ハリー・ポッター」シリーズも残り2巻となりました♪

長いシリーズ物ってちょっと敷居が高いっていうか、あらためて読み始めるのには覚悟がいりませんか?

エルフやドワーフなど壮大な世界観が魅力の『指輪物語』は3部作、それぞれが上下2冊構成になっていて全部で6冊になります。

洋服ダンスの中から行ける国、もの言う動物たちや木や水の精、ヤギ足のフォーンが踊り、偉大なるライオンのアスランが登場する『ナルニア国物語』は全7巻。

多くの島からなる世界アースシーで、竜と魔法と人間の織り成すドラマが語られ、真なる名前が支配する『ゲド戦記』は全5巻+外伝1巻の合計6冊です♪

『指輪物語』は世界の命運を握る指輪を葬るために過酷な旅に出るホビットの物語。
確かにすごく面白いけれど、あの分量と流暢な文章に途中で根を上げてしまった人もいることでしょう。
作者のトールキン先生はもともと大学の古英語、中世英語を専門とする言語学者さんだったので、とっつきにくい人もいるかも知れません。

その中でも途中の第4巻から上下2冊構成になって、全7巻で11冊にもなる「ハリー・ポッター」シリーズは大容量!

でも、ご安心を☆
これが読めてしまうんですよね~

一巻だけで終ってしまうのはもったいない!

私たちの社会と似ているようで、ちょっと変わっている魔法使いたちの社会♪

暖炉から人が飛び出し、写真の中の人物は動き出し、フクロウが手紙を運ぶ!

魔法省に(魔法大臣の存在は時の首相しか知りません)、魔法使いのための病院、聖マンゴ魔法病院。時たまあやしい記事も載る日刊預言者新聞に、ワールドカップだってある空飛ぶ箒(ほうき)に乗ってするスポーツ「クィディッチ」☆

読み始めるとどんどん先が読みたくなるんです。

ちょっと可笑しな魔法使いたちのことがもっと知りたい!

今回は、魔法使いの社会で、恐怖と共に「例のあの人」と呼ばれる、ハリーの宿敵、闇の魔法使いの過去が明らかになります!

11歳で自分が魔法使いだと知らされ、魔法使いの学校「ホグワーツ魔法魔術学校」に入学したハリー・ポッター。
ホグワーツでは様々な授業があります。変身術。呪文学。占い学。魔法史。天文学に薬草学。闇の魔術に対する防衛術。魔法生物飼育学なんてのもあります。

今回16歳になったハリーは、「魔法薬学」の授業で、一冊の教科書を手に入れます。

それはずいぶん古い本で、昔生徒の誰かが使っていたらしく、ページには書き込みがいっぱいしてあって、授業の助けになるものや、ハリーの知らない呪文なんかも書かれていました。

本の署名は「半純血のプリンス」

今回、日本語版のタイトルは、『謎のプリンス』になっていますが、もともとの原書のタイトルは『HALF-BLOOD RINCE』つまり、『半純血のプリンス』☆

純血とは、両親が共に魔法使いの子供のこと。
魔法使いではない人間のことを「マグル」といいますが、マグル生まれの魔法使いを純血の人々は少しバカにしているところがあるのです(ほんの一部の純血だけです)。

ハリーの親友、ハーマイオニーは両親がマグルなので、純血至上主義者で名門出身のマルフォイという生徒から「穢れた血」なんてヒドイ言葉を投げつけられたこともあります。

この教科書のおかげで、それまで魔法薬学の成績はたいしたことなかったハリーはいきなり授業で優等生(苦笑)

それまで成績では誰にも負けたことのなかったハーマイオニーは、その教科書を使うことに反対しますが、こんないいものを男の子が手放すはずがありません(笑)

でもその結果、ハリーの予想もしていなかったとんでもない展開に…

果たして「半純血のプリンス」とは誰なのか?

ちなみに、魔法薬には「惚れ薬」なんてものもありますよ♪

ハリーの命を狙う闇の魔法使いが暗躍し、魔法使いの社会に不安と恐怖が広がる中、闇の魔法使いの過去を調べるべく、ホグワーツの校長、偉大な魔法使いのダンブルドアに連れられて、ハリーは様々な人の記憶の中を旅することになります。闇の魔法使いの子供時代。その両親。ホグワーツに入学した頃。そう、彼はもちろんホグワーツの生徒でした。そして、教師時代のダンブルドアとも会っています。その旅から、ついに闇の魔法使いの秘密が明かされる!!

しかしその時、ダンブルドアが!!

いつも名門を鼻にかけ、高飛車な態度を取っていたマルフォイが、闇の魔法使いからの密命を受け、プレッシャーに押しつぶされていく様子が個人的には見ていられなかったです!

きっと一番人気のないキャラクターだとは思うのですが、マルフォイの家族が「ハリー・ポッター」で果たす役割はとっても大きい…と思うのですが。

違うかな?

あと一冊で終ってしまうなんてもったいない!

でも、やっぱりあと一冊で終るのが「ハリー・ポッター」のいいところなのかも…

ファン心理は複雑です(苦笑)

そうそう、今回、もう一人のハリーの親友、ロンにも生まれて初めて彼女ができます☆

ロンには悪いけれど、その様子が可笑しくって可笑しくって♪♪

次はいよいよ「ハリー・ポッター」最後の一冊。
『ハリー・ポッターと死の秘宝』を紹介したいと思います。

果たしてどんな結末がハリーを待ち構えているのか…

もう少しだけ、お付き合いいただけたら嬉しいです☆















J・K・ローリング  著
松岡 佑子  訳
静山社


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