私的図書館

本好き人の365日

『東京日記3 ナマズの幸運』

2012-02-23 21:25:15 | 本と日常

この間、数十年ぶりに図書館を利用しました。

どうしても読みたい本があって、地元の図書館の蔵書をネットで調べたら、貸し出しOKになっていたので。

これ、私にとってはけっこう勇気のいる行動でした。

実は地元の図書館には、幼なじみの女性が勤めているんですよね~
だからって別にどうということはないのですが、私が勝手に思い込んでいる、ちょっと後ろめたい過去があるんです(苦笑)

借りてきたのは、久木綾子さんの『見残しの塔』(新宿書房)と、先日感想を書いた、三山喬さんの『ホームレス歌人のいた冬』(東海教育研究所)

私が初めての利用です(実際は数十年ぶり)、と言って本の題名を告げると、すぐに職員の人が探してきてくれました。
建物は昔のままでしたが、パソコンが導入されていて、貸し出しカードも電子入力になっていました。

貸し出しカード、あれ好きだったんですけどね。
自分が何番目だとか、前にどんな人が借りたのかとか、想像するのが楽しかったのに。

幸い幼なじみには遭いませんでした。
よかった~

無料で読みたい本が読めるなんて、考えてみるとすごいサービスですよね。

活用しなかったのはもったいなかったかな?

今週はもう一冊。
本屋さんで注文していた本も受け取りに行って来ました。

芥川賞作家、川上弘美さんの書く、ウソとホントのまざったおとぼけ日記。

 『東京日記3 ナマズの幸運』 (平凡社)

相変わらず脱力できる楽しい文章♪

赤いパンツをはいて気力をみなぎらせたり、奈良ホテルの池で捕獲され、秋篠宮家に献上された四匹のナマズの幸運を祈ったり、友だちと絹の腹巻の話で盛り上った後、「そういえばこのところあたしたち、恋愛の話とか、ぜんぜんしないね」と言われて、思わず放心してしまったりする川上さん(笑)

こちらはあっという間に読み終えました。

あぁ、面白かった。

この間は会えなかった図書館勤めの同級生。
高校まで同じ学校だったのですが、ある日、彼女にこう聞かれたことがあったんです。
私が当時所属していた剣道部にY君という男の子がいたんですが「ねえ、Y君ってカッコイイよね。彼女とかいるの?」と聞かれた私。
全然関係ないくせいに「そう? けっこうだらしないよ」とわざと嫌われるようなことを思わず口に出していました。

今から思えば幼稚な嫉妬心だったんでしょうが、まさかあの一言が数十年間、私を図書館から遠ざけるとは(笑)

げに若気の至りとは恐ろしい!

ま、これはちょっと大袈裟で、たんに行くのが面倒くさいとか、他にも理由はあるのですが(だいたい彼女が就職したのはずっと後ですし)、まあ、図書館に行くと、こんなどうでもいいような学生時代の思い出がよみがえって、小さな傷口がチクチク痛むんですよ(苦笑)

後悔するようなことをするもんじゃありませんね。
たいてい気づいた時には手遅れなんですけど☆

返却日には、バレないように、こそっと返してこようと思っています。