私的図書館

本好き人の365日

『あつあつを召し上がれ』

2011-11-04 18:05:00 | 日本人作家

読書の秋。
つい最近、小川糸さんの小説、

『あつあつを召し上がれ』(新潮社)

を読みました。
う~ん、だんだん大喜利みたいになってきたぞ。
短編集なんですが、それぞれに食べ物をからませながら、「いい話」というオチで終っています。
同じく食べ物が出てくる『食堂かたつむり』は面白かったけれど、それで小川糸=食べ物という枠ができちゃったのかな?
頑張れ作者!
私はこの話もけっこう好きだぞ!
小説家というのも大変な職業ですね。

認知症の祖母。働きながらその介護をする母と、それをみつめる娘。とうとう介護疲れで倒れてしまった母に娘は「お母さんが死んじゃうよ」と泣いて訴えます。もはや二人が誰かもわからなくなっている祖母に、昔みんなで食べたかき氷をたべさせたくて…「バーバのかき氷」

若くして亡くなった母に料理を仕込まれ、結婚するその前の日まで、父と二人の生活を送ってきた娘。
幼い娘になぜ母はダシのとり方から、鍋でご飯を炊く方法まで厳しく教えたのか。「こーちゃんのおみそ汁」

その他、全部で七編の短編が収められています。
あぁ、松茸とかすき焼きとか、どれも美味しそう♪
恋人を中華屋さんに連れて行き、その食べ方でこの人なら大丈夫と、プロポーズする「父親のぶたばら飯」が私のお気に入り!

私だってサンマの食べ方が結婚の条件だったらモテモテなのになぁ(苦笑)

食欲の秋。
ベストセラーにもなった『体脂肪計タニタの社員食堂』(大和書房)
あの本を読んで、いまさらながらカロリー計算が大切なんだということに気が付きました。
近頃「ちょっとずつ食べすぎ」だった我が胃袋。それをどうにかしたくて、食べた物のカロリー計算を始めたんです。

一日に摂取していいカロリーの総量がわかっていると、あとどのくらい食べていいのか、どこでやめればいいのかが判断できて「少しずつ食べすぎ」を予防できる!!
昼食のカロリーを抑えてその分夕食を豪華に! なんて楽しみも発見しました。
いままでは一日のカロリー合計なんて気にせずにとにかく我慢したり、食欲に負けて食べちゃったりしてたからなぁ。
あ、でも、カロリーは抑えても必要な栄養分は摂っていますよ。
「タニタ」の本にあるように、油を抑える工夫をあれこれしてカロリー調整しています。

野菜を食事の最初に食べると太らないとか、炭酸水(糖分、塩分0のもの)でお腹をふくらませるとか、その他にもいろいろ試しています。効果があるんだかないんだかわかりませんが、食事の順番を変えるだけなら別にデメリットもないし。

でも『あつあつを召し上がれ』を読んだら、旅館で食べる松茸三昧の料理によだれが…
サクサクの天ぷら。
最初に肉を入れて、割り下を入れたらジュッと音のするすき焼。
旅館の食事ってどうしてあんなに美味しいんでしょうね?
上げ膳据え膳だから!?
それもあるかも。
紅葉の秋。
久しぶりに旅館に泊まりたくなりました。
あー、でも、お金を払って食べたら絶対カロリーなんて気にせずに残さないように全部食べちゃうな。
バイキングもヤバイかも…

貧乏性とカロリー計算は相容れない相手なのかも知れません。