週末を原村で

非日常性のユッタリした時の流れを信州は原村で。音楽を聴きながら星を眺め!最近は海外の旅の記事もアップします。

§ 北極熊と地球温暖化

2010年02月12日 00時00分01秒 | たわごと(少し硬派に振って)
地球温暖化で種の保存の危機に瀕しているホッキョクグマ。

陸上動物で一番大きい肉食獣と言う人も居るぐらい強い獣です。
その強いホッキョクグマに存亡の危機が迫っているのです。

WWFの2009年12月2日発表の「2010年に見守るべき動物10種(WWF's list of “10 to Watch in 2010 ” )」にリストアップされたホッキョクグマ。
地球の温暖化がホッキョクグマの生存を困難な物にしているのです。
氷が解ければ、ホッキョクグマの餌になる海棲哺乳類(アザラシ)などの捕獲が出来なくなるからなのです。
海が凍結して氷原でアザラシなどを餌にして世代をつないで来たのです。
ホッキョクグマも海を上手に泳ぐ事が出来ますが、アザラシの敵ではありません。
片や海中で魚を餌にするほどの水泳の名手のアザラシと競ってホッキョクグマに勝算はありません。
氷に上がった所を襲う事によりアザラシを餌と出来るのです。
その海が凍り、氷原が出来て初めて狩が成立するのです。

ハドソン湾などの氷の凍結が近年遅くなり、獲物にありつけない飢餓の期間が長くなっているのです。
生物(せいぶつ)ですから、長い時を掛けての地球温暖化なら進化して対応する事も可能です。
それが、人的な原因に依る急速な地球温暖化です。
自然の本能に従い生きているホッキョクグマには対応出来ないのです。
自然界の法則に従い、環境に適合して世代をつないで来たホッキョクグマ。
人類がその環境を大きく変えてしまっているのです。

今世紀には、北極海自体の氷が消滅して、タンカーや貨物船の船舶が航行できるようになるとの報告もあります。
ハドソン湾周辺に限らず、人類が招いている地球温暖化が野生動物の存在を脅かしているのです。

ネットでホッキョクグマの項目を検索したら、ホッキョクグマの共食いの写真が目に飛び込ん出来た。
温暖化がなせる技で食べる物がなくなり、飢餓の末に同種を襲ったと言う事のようである。
しかし、自然界では雄の熊が雌の連れている子熊を殺す事は良く知られて居る事である。
雌は子供を育てて種の保存の本能に従う。
オスは自分の遺伝子を次の世代に残し代を繋いで行きたいのである。
ところが、子熊が居ると雌熊は発情しない。
従って、繁殖行動の一環として雄の熊は他の遺伝子の子熊を殺すのである。
それゆえに、雌熊は子育てのあいだ、雄熊に対して警戒するのである。

女系家族の集団のライオンでも確認されている事である。
一頭の雄ライオンと、複数の雌ライオンとその子供達によって構成されるライオンの家族ないしはグループ。
このグループで狩も行い、テリトリーを守り子育ても行っていくのである。
ところが、家長である雄ライオンが外から来る若い雄のライオンに家族を乗っ取られると、前の雄ライオンの遺伝子の入っている子ライオンは全て殺されてしまう。
勿論これも熊と同じ繁殖行動の一環である。
自然とはかくも過酷な掟の中に存在しているのである。

地球温暖化の阻止に努力せねば人類に計り知れないしっぺ返しが来る。
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12 コメント

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ヒグマ (虹色-D)
2010-02-12 00:23:09
北海道の熊(ヒグマ)をアイヌ語でキムンカムイ・・意味は山の神と言います。

アラスカでも先住民は熊を神に例え、狩りをしても獲る量を考え、また全てを無駄なく利用していた。

その神の住む場所を脅かしてしまうのは人的要因・・・
本当にしっぺ返しは来ますね。

地球規模での対策・・それには個人個人の意識の改革が求められます。

この記事はすごく胸が打たれました。

 
リアルでシリアスな問題 ()
2010-02-12 11:18:36
昨年のニュースの中で、私にとって一番ショッキングだったのが、実はこの北極熊の共食い写真でした。
遂にここまで来たか・・・という恐怖の象徴でした。

地球温暖化の行く末は、一般庶民にはまだ夢物語でしかないように思えるし、もっと啓蒙活動が大切ですね。
日本もさる事ながら、アメリカや中国などのCo2大国が積極性を出さない限りは、食い止まる事はないと見ています。

自動車産業の斜陽は、世界経済に大きなダメージを与えていますが、環境問題の観点からみたら、むしろ歓迎するべき事なのではないかと、思わないでも無く。

経済活動の成長との狭間で、環境問題はなかなか解決が加速しまませんが、こんな時こそ、科学技術の研究を進めて、日本的なやり方でリードを取って欲しいものですね。

Unknown (Unknown)
2010-02-12 15:23:33
 ホッキョクグマは
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080311/amr0803111730005-n1.htm
にあるように現状は絶滅危惧とは言えないのではなかろうか。
 イヌイットは現在でも年間400等もの狩猟をつづけているというのだから絶滅危惧であればこちらの方が問題ではなかろうか。
 さらに北極海の冬の海氷面積は2007年以降増加しているようである。
http://www.ijis.iarc.uaf.edu/jp/seaice/extent.htm

心配な世の中ですね (toragorou88)
2010-02-12 16:00:10
北極の氷がなくなり、南極の氷が海に流れ出す、一方ではワシントンで過去最高の積雪があり、裏日本で一日で最高水準の降雪量があったと報じられています。鳩山首相は友愛社会の建設と地球温暖化防止という理念は立派ですが… 連日の国会答弁を聞いていると、お母様から1日50万円の贈与を受けていながらご存じなく、小沢大統領?の擁護に懸命です。はたして彼に地球環境を護り、雇用を増やし福祉を充実した日本を築くためのリーダーシップがとれるか大変心配です。山梨の清里の南に位置する高根町(現在は北杜市)に従兄弟が住んでいてよくでかけ、こちらの関連記事を読ませていただきました。私のブログへのコメントありがとうございました。
ネルソンベイ (kite100)
2010-02-12 21:13:47
家内が独身時代に「ネルソンベイ」というところへ行こうとしたことがあります(何十年前?)。確かハドソン湾の沿岸の町です。
当時友人と二人で、汽車で行こうとしたようなのですが、二人の会話を聞きつけた現地の方が、
「あんなところには絶対に行くな!」
と強行に止められ、断念したようです。
後日、TVにて現地の映像を観て、止められた理由を納得(カナダ人でさえ恐れをなすほどの自然)。
そんな辺鄙なところでのんびりと生きてきたホッキョクグマが危機だなんて、普通ならば考えられないほどのことですよね。
人間は既に生きていくための法則を冒してしまっているのでしょうか。
個人個人の意識の改革 (原村)
2010-02-13 06:01:20
おはようございます、虹色-Dさん。
ご返事が遅くなり恐縮です。

おっしゃる通り他の生物の命を頂くのですから、全てを無駄なく利用させてもらわないとバチがあたりますね。
先住民が狩をするで思い出したことがあります。
兄が獣医学科の学生の頃、アフリカの野生動物の減少に付いて議論した事がありました。
20世紀に入りアフリカの現地の方が食料としなくなってから動物が減り始めたと。
自分は大反対で激論を交わしました。
今思えば自分が間違っていた事に気付くようになりました。
食料たる動物が減るとそれを食料としている人間も減少して動物の回復を促す事になるのですね。

地球上に人類と言う一種類の生き物が多い事が元凶なのかも思うくらいです。
個人個人問題意識を持たねばならないですね。
ショッキングな写真ですよね。 (原村)
2010-02-13 06:10:49
おはようございます、翠さん。

地球温暖化が叫ばれても、人類の幸福追求の結果Co2の排出を減少させる事は不可能かもと思わずにはいられません。
お隣の中国のモータリゼイションの発達の結果益々排出量が増える筈です。
自動車産業ないし消費国が中国やインドなどの中進国へ移りつつあると思います。
と言いながら、車を使う自分も地球温暖化に協力しているわけですが。

風力、太陽光、地熱、原子力など化石燃料に頼らないエネルギー政策で日本が世界をリードしたいですね。
結果的に日本経済が立ち直り、温暖化防止にも貢献できますから。
先日、海外の原子力発電所建設で東芝が負けたと言う記事が載っていたのが気になりました。
受注して経済に寄与して欲しい所です。
反対意見でも、 (原村)
2010-02-13 06:22:26
おはようございます、名無しさん。

反対意見は正直堪えますが、たわごと(少し硬派に振って)をアップする為コメントフリーにしました。
ですから、正々堂々と反対意見を述べられても結構なんですよ。
こそこそと、名無しにしないでも大丈夫です。

アドレスを載せていただいた、最初の記事を読ませて頂きました。
前提として野生動物の生息数を把握する事はその基礎となるデータにより大きく変わります。
頭羽数事態のとり方が困難である事は理解しています。
それでも、名無しさんが見つけて記事はイヌイットないしエスキモーに対しての政治的な意味を含んだ記事ですから、客観性に欠けてしまいます。
アラスカ、カナダでは人家の近くに沢山のホッキョク熊が出没します。
ですから、狩をする権利を確保したい政治的な意味を含んだ記事です。

二番目のJAXAの海氷面積の月別変動を年次グラフで重ねてありますが、おっしゃる通り此処10年では2007年が一番減少しています。
でも、2009年と比べても統計誤差程度だと思いますし、地球温暖化はそんな短いスパーンで比較しても意味がありません。
新潟でも大雪が何十年ぶりかで降りましたし、ワシントンでも。
年次年次で気温も氷も変化するのです。
長期的なスパーンで見ないと現実を見落とします。

名無しさんのコメントを集約すると。
一.ホッキョクグマは減少していない。
二.地球温暖化はしていないとの論旨でしょうか。

氷河が減少して永久凍土が融け出して、地球の局地気温が上昇している事は紛れもない事実だとおもいます。

貴重な反対意見ありがとうございます。

25% (原村)
2010-02-13 06:28:27
おはようございます、toragorou88さん。
散歩と言えない長距離の移動ご苦労さまでした。
知った所ばかりでしたから嬉しくなりました。

ところで、鳩山さんのリーダーシップには少し懸念も感じますが、自分的には自民党では決して言わないであろう25%削減などで評価はしています。
ただ、産業界にどれ程痛手を与えて雇用を海外に移転する事になるのかが少し心配です。

タイタニック号ではありませんが、今でも哨戒機を使って氷山を監視しているのですよね。

これからも、宜しくです。
カナダ (原村)
2010-02-13 06:30:02
おはようございます、kite100さん。

カナダは国土は広いですから自然豊かな所があり危険なところも多いですよね。
少し不正確な記憶で恐縮ですが、グリズリーかヒグマか定かではありませんが。
熊の生態研究の一人者の方がその熊に襲われました。
襲われて死亡したのは時が経って発見されたわけですが。
自然との付き合いは、かくも危険が伴なうものなのですね。

奥様危険なところに行かないで良かったですね。

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