のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

快傑 三太丸/1999年ファンタジックシアター

2008年07月19日 12時03分36秒 | 舞台(キャラメルボックス)
■快傑 三太丸
■ストーリ
 「私は子供が大好きなんだ。
  子供の笑顔を見ると、それだけで幸せな気持ちになれるんだ」

 ナツヤスミ。中学2年のみずきは「友達なんかいらない」が口癖の
 気が強い女の子。クラスメートの野上と共同で宿題をやる事になったが
 意見が合わずに「私は一人でやる」と宣言した。みずきがテーマに
 選んだのは戦国時代。『渚姫の伝説』という本に出てくる渚姫が
 大好きだからだ。
 ある日、外国に行っていたおじいちゃんが10年ぶりに帰ってくる。
 大人には見えない真っ白い袋を持った不思議な友達と一緒に。
 おじいちゃんがみずきに言う。
 「私はサンタクロース。おまえの味方だ」

■感想 ☆☆☆☆
 久々にDVD鑑賞。
 やっぱりキャラメルが好きだー!!と再確認した。
 歌あり、踊りあり、とまるでミュージカル。
 キャラメル最大の特色「わかりやすさ」「シンプルなメッセージ」を
 前面に押し出し、見る人の胸に訴えかける舞台。

 「友達なんかいらない。」
 「人は裏切るつもりがなくても、いつのまにか変わっていく。
  少しずつ少しずつ変わって、以前とまったく異なることを
  考えるようになる」
 「裏切られるぐらいなら、信用しないほうがいいのだ。」

 友人に裏切られた過去を持つみずきと、
 忍びの者として生きてきたが故に、人を信用できない吹雪御前。
 ふたりの抱える負の感情。それに対比して描き出されるのが
 みずきのおじいちゃんと吹雪御前の妹、渚姫だ。
 幼馴染であり、初恋の人であるきよたか様に会いに行こうとする
 渚姫は、道中で初恋の人が妻をめとったことを知る。
 それでも、彼女はきよたか様に会いたいと願い続ける。
 なぜだ、と問う吹雪御前に渚姫が答えた言葉が印象的だった。

 「裏切られたほうよりも裏切ったほうの心のほうが
  傷ついているかもしれないから。
  だから私は、会って笑顔で
   「私は今幸せです。幸せになります。」
  と伝えたいんです。」

 まっすぐすぎて照れくさくなるようなテーマに、いつも真正面から
 取り組むキャラメルボックスの姿勢が好きだ。
 悪役の吹雪御前も、妹が傷つくところを見たくないと願う姉に
 過ぎない。やさしさが詰まった物語。
 ZABADAKの透明感あふれる音楽が舞台によく合っていて
 終始、胸がいっぱいになった。


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