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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

2008年12月03日 22時14分05秒 | 読書歴
92.ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(上)(下)
   /J・K・ローリング
■ストーリ
 ホグワーツ魔法魔術学校5年目の新学期を目の前にして、15歳の
 ハリー・ポッターは思春期のまっただ中にいる。なにかというと
 かんしゃくを起こしたり、やつれそうなほどの恋わずらいをしたり、
 強烈な反抗心でいっぱいになったり。鼻持ちならないダーズリー一家と
 過ごす夏は、相変わらず腹の立つことばかりで退屈きわまりない。
 しかもこの休み中は、マグルでない級友たちと連絡をとる機会が
 ほとんどなかった。
 復活したばかりの邪悪なヴォルデモート卿がいつ襲ってくるかと、
 気が気ではないのに。ホグワーツに戻れば安心できるのに。
 ・・・・でも、本当にそうだろうか。

■感想 ☆☆☆*
 思春期真っ只中のハリーに苛々させられっぱなしだった。
 今までセオリー通りの「優等生」ではないものの、どこかに
 「正義」っぽさ、「ヒーロー」っぽさが残っていたハリーだったが
 この作品では、見事に反抗期の真っただ中だ。事あるごとに癇癪を
 起こしているハリーにイライラさせられ、もっと慎重に動けばいいのに
 とやきもきし、なんで周囲が見えていないの!とハラハラし
 なんで大切に思ってくれている人たちのことを信じないの!
 と地団太を踏みたくなった第5巻。

 全7巻のうちの5巻であり、ここで救いが生じるわけがない、
 解決するわけがない、と分かってはいても、ハリーを取り囲む
 状況の悪化と救いのなさにストレスを感じっぱなしだった。

 だからといって面白くないわけではなく、その辛さを乗り越えると
 たたみかけるようなスピードで迫ってくる新たな事実に
 またもやアドレナリンを刺激される。
 次第にあいまいになってくる善と悪の認識。
 ハリー自身も自分が「善い存在」なのか「悪い存在」なのか
 わからずに苦悩し、物語が単純な勧善懲悪を求めているわけではない
 ことが伝わってくる。

 ただ!
 私はこのシリーズの続編を待ち望む立場ではなく
 「よし!読み終わった!さあ、次だ!」というふうに読める立場で
 よかったな、と心から思いました。
 思春期なんてとっくに過ぎたというのに、ハリーの数倍は短気なので
 続編まで1年も2年も待ってられません!


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