のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

座頭市/2003年日本

2010年10月13日 22時53分47秒 | 映画鑑賞
28.座頭市/2003年日本

■監督・脚本:北野武
■音楽:鈴木慶一
■出演
 ビートたけし、浅野忠信、夏川結衣、大楠道代、ガダルカナル・タカ
 大家由祐子、橘大五郎、岸部一徳、石倉三郎、柄本明、樋浦勉、
 早乙女太一、THE STRiPES
■ストーリ
盲目の按摩、市はある宿場町に到着した。その町はやくざの銀蔵一家に
支配され、人々は苦しい生活をしいられていた。ここで市は、幼少時に
両親を殺害した仇を探している芸者の姉妹と出会う。
市は賭場で出会った遊び人の新吉の叔母、おうめの家に姉妹と共に
やっかいになるが、やがて、姉妹の親の仇が銀蔵一家だと判明し、
復讐を遂げるため、姉妹は銀蔵の家に乗り込む。

■感想 ☆☆☆☆
武さんの色気にみとれながら鑑賞。
それにしても、武さんの頭の中は一体、どうなっているんだろう。
彼にこの世界はどんなふうに見えているんだろう。
彼は一体、何に興味をひかれ、どんなインプットをして生きているんだろう。
と、作品を見ながら、武さん自身に興味をひかれました。

ミュージカル要素が見られる場面構成。
印象的に使われているタップシーン
色とりどりの美しい群集場面。
残酷な場面にも関わらず、様式美が追求された殺陣。
美しいと言うには、あまりに不謹慎な大殺陣回りの場面。
けれど、その訓練された動きと計算しつくされた場面構成に
美しいなあ、としみじみ思いました。

無心に、感情を表に出すことなく、殺陣を演じる
武さんの姿が果てしなく色っぽく、男くさく、渋く
いぶし銀のような、という形容詞はまさにこういうときに
使われるべきなんだ、と思いながら鑑賞しました。
背中や立ち居振る舞いから色気が漂っています。本当に美しい。

そして、彼の勝新太郎さんに対する、ひいては日本の黄金時代の
映画やその時代の時代劇に対する敬愛が伝わってくる映画でした。
金髪だろうが、碧眼だろうが、タップ場面が使われていようが
この映画は「きわもの」ではないし、「日本的美意識」に溢れているな
と思わせてくれるのは、そういった彼の敬愛が作品の根底に
しっかりと根付いているからだと思うのです。

それにしても、大楠さんの存在感ときたら。
かっこよすぎます。そして、彼女の色気もすごいと思うのです。


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2 コメント

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北野ブルー (いも男爵)
2010-10-14 21:12:50
確かに、北野映画は美しい。どの映画も空気が透き通っているよね。常にはりつめた空気を感じます。北野映画ならお勧めはキッズリターン。男の子なら高校卒業までに見とくべき映画。
アウトレイジ見たいなー。
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お返事☆ (のりぞう)
2010-10-16 01:36:47
■いも男爵どの
キッズリターンかー。うん。分かる気がする。
あれは男性、いえ、男子のための映画だよね。
アタシはなんといっても「菊次郎と夏」が好きです。
武さんの本質はあの作品に違いない、と信じてます。
「アキレスと亀」が私は見たいのよねー。
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