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ハリー・ポッターと死の秘宝(上)(下)

2008年12月03日 22時49分34秒 | 読書歴
96.ハリー・ポッターと死の秘宝(上)(下)
    /J・K・ローリング

■ストーリ
 7月31日、17歳の誕生日に、母親の血の護りが消える。
 「不死鳥の騎士団」に護衛されて飛び立つハリーとロン、ハーマイオニー。
 ダンブルドアの遺品を手がかりに、彼らの旅が続く。
 その先には、ホグワーツを舞台とした最後の決戦が待ち受けていた。

■感想 ☆☆☆☆*
 ようやくの最終巻。
 友人の予告どおり、最終巻でもこれでもか、これでもか、というぐらいに
 主要登場人物が亡くなっていく。
 1巻を読み始めた時は「ありきたりのファンタジーもの」だとばかり
 思っていたこの作品で、自分が登場人物たちの死にここまで心を
 いためるようになるとは思ってもいなかった。

 痛いほどの喪失感を味わってしまったのは、
 亡くなっていった登場人物たちがみな見返りを求めないまま
 自分の身を文字通り投げ出したからだと思う。
 決して「ハリーのために」死んで行くわけではない。
 「自分たちの大切な人たちが生きる未来のため」に、
 彼らは必死で闘い、臆することなく、身を投げ出していく。
 また一方で「与えられた愛情のために」「自分が愛する人のために」
 死んでいく人もいる。その愛情の健気さに、目頭が熱くなった。

 とはいえ、ハッピーエンド。
 全7作(上・下巻を分けて考えると全11冊)の長い長い物語に
 散りばめられていた伏線を見事に回収し、結末で腑に落ちさせた
 この物語は見事だと思う。
 読み終えて、また1冊目から読み返したくなる。
 また、ハリーに、ロンに、ハーマイオニーに、そして
 ダンブルドア校長に会いたくなる。そんな気持ちにさせてくれる
 シリーズだった。

 ちなみに最終巻では、当初みそっかすだったのに5巻あたりから
 めきめきと男前度を上げてきたネビルが大活躍。
 口の悪い友人に「最後の最後でオトコを上げた得な奴。」と
 言われていましたが、そのかっこよさには、鳥肌が立ちました。
 あー。それにしても。
 読み終えた友人が「あらすじは何もいえない。」と言った気持ちが
 よく分かります。このお話は、あらすじだけなんて教えられない。
 そんなもったいないこと、できません。ぜひ、本人に自分の目で
 自分の感覚でこのストーリーを追ってほしい。そう思わせてくれる
 お話なのです。
 「とりあえず結末を教えて!」と無理なお願いをした私に
 「ちゃんと読み!」ときちんと拒絶してくれた友人よ。
 心からありがとう。


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