のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

意外と器用です。

2006年06月09日 23時29分39秒 | 日常生活
本日、最終上映の映画を見るために
仕事が終わってから急いで移動しました。
急ぎすぎてしまったのか、道の真ん中ですってんころりん。
思いっきりこけました。

・・・・すみません。
意味もなく、見栄を張りました。

「すってんころりん」なんてかわいいこけ方ではなく
「どてっ。ずさっ。」と、色々と被害が大きそうなこけ方です。
案の定、ストッキングは破れ、靴は二足とも脱げ
足は血みどろ状態、という悲惨な有様です。

見かねて、通りがかりのおばさま二名が駆け寄ってくださいました。
「ちょっと大丈夫?!立てる?」
「た、立てます。すみません。。。。」

あまりに大人気ないこけっぷりが恥かしくて
卑屈に謝ってしまったのりぞう。
そんなのりぞうを哀れに思ったのか、
優しく慰めてくださるおばさま二名。

「泣かんのよ。大丈夫やけん。」

何が大丈夫なのかちっともわかりません。
ていうか、まったくもって大丈夫じゃなーいっ!

とは言うものの、その優しさには、ほろりとしました。
おば様方の優しさに感謝しつつ、
本日上映最終日の映画館を目指して再び急ぎます。
こんな犠牲まで払って、見られなかったら浮かばれません。

幸い、映画には間に合いました。
かなりよい席にも座れました。
映画も予告を見て感じた期待通り、とってもすばらしいものでした。
中盤あたりからは感動のあまり泣きっぱなしです。号泣です。

そして、映画の中盤あたりから
足の怪我もものすごいことになってました。
応急処置で貼っていたバンドエイドに
収まりきれない血が流れっぱなしです。流血騒ぎです。

流れる涙をぬぐうため顔面を右往左往する右手。
流れる血を止めるため、右足と左足を行ったり来たりする左手。
映画からの感動を精一杯受け止める感情。
流れる血で座席とスカートを汚さないようにと冷静に考える理性。

のりぞう総動員。

常々、自分のことを
「一度にひとつのことしかできない不器用なヤツ」
と認識していましたが、そんなことない!

「切羽詰まれば、複数処理できる意外と器用なヤツ」
と自分の認識を改めました。

やればできるじゃん。
ちょっぴりいい気分。



・・・27年も生きていると
自分を慰めるバリエーションも増えてくるってもんです。

嫁洗い池 / 芦原すなお

2006年06月09日 23時17分58秒 | 読書歴
■ストーリ
 東京郊外に妻と二人で住む作家のぼくの許に、同郷の悪友、
 河田警部が美味そうな食材を手にやってくる。
 すると、妻は料理の腕に勝るとも劣らない推理の冴えを見せ、
 捜査のヒントを示唆する。
 それに従って、ぼくたちがちょっとした再調査に着手すると、
 どんな難事件も見事解決してしまうのだった。
 台所探偵の事件簿第二弾。

■感想 ☆☆*
 前作と同じく連作短編集。
 今回も友人が持ち込む事件を奥さんがあっという間に解決
 してしまう。謎の解決だけでなく、料理の腕もますますお見事。

 今作品も楽しむのは謎ではなく、夫婦がともに過ごす日常生活や
 一緒に食べる郷土料理。そしてふたりが作りあげる家庭。

 だだっこのような作家さんがかわいらしい。
 奥さんのことが好きで好きでたまらなくて、奥さんの
 姿が家にないと、それだけで落ち着かない。
 そして、そんな旦那様をやさしく暖かく愛しそうに見守る奥様。

 とにかく他愛もない会話が微笑ましい小説だった。

「お題」バトン~テーマは「映画」~

2006年06月09日 23時14分00秒 | バトン
文章のコミカルとシリアスの配分が絶妙のゆきのさんから
「お題」バトンをいただきました。
というよりも、ゆきのさんに次の「お題」を廻したくて奪ってきました。
バトン返しをして、思う存分語ってもらう予定。

でもって、ゆきのさんからいただいたお題は「映画」。
さあ、さくっとれっつらごー!

◆ 最近思う『映画』
  「人生勉強の舞台」
  「感情を豊かにするためのリハビリツール」

  なにぶん、引きこもり体質なので、自分で体験できることが
  少ないワタクシにとって、映画は人生勉強の舞台です。
  映画に教えられたことは、他の方より多いのではないかと。

  そして、臆病者ののりぞう。
  日常生活では感情の振れ幅を小さく設定して生きています。
  ちっちゃな喜びとかちっちゃなショックとか
  ちっちゃな突っ込みを日常生活で見つけるのは得意ですが
  大きな悲しみや喜びへの対応は苦手です。
  そんなに振れ幅大きい感情に毎日付き合ってたら疲れます。

  しかし、感情のゆれ幅が小さいのは寂しい。
  感情もさびついてしまいそう。
  というわけで、リハビリ代わりに映画で思いっきり笑って
  思いっきり泣いて、思いっきり考え込んでいます。

  ・・・まあ。怠け者の発想ですね。

◆ この『映画』には感動!!!!
  感動した映画は数え切れないほど多くあります。
  おそらく「感動」の沸点が低く設置されてるのではないかと。
  そんな感動安売り女ののりぞうですが
  思い出に残っている(ノートやブログを見返すことなく
  すぐに思いつく)感動映画は

  ・デッドマンウォーキング
   死刑囚という重い重いテーマの映画で、初めて見たときは
   声出して泣きました。ショーン・ペンの演技に感動。

  ・父と暮らせば
   原爆の悲惨さを悲惨な映像ではなく、親子の会話だけで
   表現している映画。ほぼ二人芝居ですが、その迫力に
   圧倒されます。反戦映画の傑作だと思うのです。

  ・風の谷のナウシカ
   言わずと知れた国民的アニメ映画です。
   話も音楽も絵もすべてが好きです。
   クライマックスの「金色の野に降り立つ」ナウシカには
   何度見ても感動してしまいます。

  ・ドラえもん雲の王国
   こちらも言わずと知れた国民的アニメ。
   映画になるとジャイアンのオトコマエ度が上がるので
   大好きです。どの作品も感動ポイントがあるのですが
   目がうるむほど感動したのはこの作品。自然との共生がテーマ。
   ちびっこには積極的に見せてあげたいです。

   余談ですが、ちびっこ時代は映画と縁のない生活を
   送っていたのりぞう。春休みになると周囲の友達が
   ドラえもん映画を見に行っているのが羨ましくてたまりませんでした。
   おかげで、ドラえもん映画には未だに思い入れありまくりです。

  ・サウンド・オブ・ミュージック
   こちらも言わずと知れた名作ミュージカル映画。
   本当に本当に大好きな作品。ミュージカルを好きになった
   きっかけとも言える作品です。家族愛のあったかさや
   人の歌声の美しさ、合唱のすばらしさに感動します。

  ・素晴らしき哉、人生!
   人生っていいなぁ、人と人とのつながりっていいなぁ
   と、しみじみ思えます。人が生きているということは
   ただそれだけで無意識に「支えあっている」んだということに
   感動できる作品です。

  ・34丁目の奇跡
   サンタさんの存在を信じたくなる作品です。
   クライマックスに味わえる感動と爽快感はかなり大きいと
   思うのです。

   ・・・思い出し始めたら、キリがなくなってきました。
   そろそろ、やめときます。   

◆ この世に『映画』がなかったら
  なければないで、楽しく生きていけると思うのです。

  実際、ワタクシ自身、こんなに映画を見るようになったのは
  大学以降ですから。それ以前は、映画とは縁薄い生活を
  送っていました。映画館で見るようになったのは更に遅く
  ここ数年です。自分がこんなに映画にはまるとは。

◆ こんな『映画』は嫌だ!
  後味が悪い作品は苦手です。
  ものすごーーーーーーーーーーく演技が下手な方が
  重要な役どころだったり、話の鍵を握ってたりするのも
  やめてほしいかな、と思います。
  あと、話題づくりだけでキャストを決定している
  作品なんかもいやだな。

◆ 次に廻す、5人(『指定』付きで)
  次のお題は「本」!

  そして、お約束どおりゆきのさんに渡します(笑)
  思う存分、本について語ってください。
  愛情たっぷりの本談義、楽しみにしています。

  そして、ぽこり。
  考えてみれば、既に本については結構、語っているような気が
  しないでもないけれど。またまた語っちゃってくださいまし。

ミミズクとオリーブ / 芦原すなお

2006年06月09日 22時57分11秒 | 読書歴
■ストーリ
 八王子の郊外に住む作家夫妻。奥さんは料理上手で聞き上手。
 遊びに来た夫の友人に料理をふるまいながら、彼が持ち込んだ問題を
 聞いてあげる。その上、奥さんは女性ならではの感性で、その問題を
 次々と解決してしまう安楽椅子探偵だった。

■感想 ☆☆*
 推理小説という形態をとってはいるものの、ミステリ部分は
 そこまで心惹かれるものではない。どちらかといえば
 ありきたり。謎が解決したときの爽快な気持ちを味わう小説ではない。

 では、何を味わうかというと、日常生活の描写と
 そして、主人公たちが繰り広げる会話である。
 特に毎回、奥さんがふるまう郷土料理のおいしそうな描写に
 そして、料理の準備の丁寧な描写に食欲が刺激される。
 おいしい料理には「手間」と、その手間を惜しまない
 「食べる人」への愛情が必要なのだと納得してしまう。

 そして、話の腰を折っているようにしか見えない
 主人公が繰り広げるまどろっこしい会話の数々。
 その会話は決して効率のよいものではない。
 解決すべき謎に関する話を半分も聞き出せない。
 けれども、主人公たちを見ていると、
 そういったまどろっこしさこそが「会話」なのかもしれない
 と思えてくる。信頼している友人との会話になればなるほど
 こういった「無駄」が増える。寄り道が増える。
 それが人情というものだろう。

 読んでいると幸福な気持ちになってくる。
 そして、おいしいお味噌汁が飲みたくなってくる。