おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

だいこん役者

2016-07-10 23:28:44 | 観たもの
 大阪の上六(「うえろく」と読みます。上本町六丁目の略です。大阪はこういう省略がよくあります)にある新歌舞伎座で「だいこん役者」を拝見しました。

 原作は、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」や大河ドラマ「平清盛」などの脚本を手掛けた藤本有紀さんの新作書き下ろしで、主演が藤山直美さんと大杉漣さんです。

 ストーリーです。 
 和歌山の白浜の芝居小屋にやって来た旅芸人一座のてんやわんやの物語。一座を率いる座頭を大杉漣さん、その一座の看板女優を藤山直美さんが演じます。直美さんは座頭への思い一筋の情にもろい性格で、大杉さん演じる座頭は昔かたぎの頑固な性格。そんな2人に振り回される一癖も二癖もある座員らが、涙あり、笑いありの大騒動を引き起こします。

 以上のような前振りがあって新歌舞伎座へまいりました。直美さんも大杉さんも“演技派”としてぶいぶい言わしたはる役者さんです。どれだけ面白いんやろうかと弥が上にも期待が高まります。ある意味、松竹座よりも楽しみにしていたところがあったと思います。

 うーーーーん、期待しすぎたんでしょうか。どっかんどっかんの大爆笑もなく、直美さんの一瞬で客席を泣かせる「瞬間芸(←本来の言葉の意味ではないと思いますが、他に思いつかなくて…)」もなく、何となくわさわさと終わっていったって感じです。ギャグはいろいろ散りばめてあって、笑えない芝居ってことではないんですよ。こちらが思ってたほどは…ってことです。

 大杉さん、旅役者というお役なので「道成寺」を踊ったり、「国定忠治」を演じたりと大活躍でした。Wikiを見るともともと舞台俳優さんなので、舞台に違和感はないのだと思いますが、ただ、こんなにベタな舞台はなさっていないような…。直美さんとだともひとつしっくり来ないんですよね。っていうか、直美さんのほうがこの一座に合ってなかったのかもしれません。あるいは二人が主役っていうのが難しいのかなぁ…。

 大杉さん、徳島県のご出身なので、関西弁はお上手でした。一座で怪しかったのは前田亜希ちゃんぐらいで、後は皆さんOKでした。ピンクの電話の都子ちゃんもご出演でした。特に予習もしてなかったので、主演のお二人以外はどなたがご出演か知らなかったんですが、どうも声を聞くと都子ちゃんっぽくて、チラシを見たらご本人でした。肝っ玉母さん風なお役で、シャネルを着ていた都子ちゃんは何処へ~って思ってしまいました。

 直美さん、次は11月に松竹座で「笑う門には福来る」です。期待しませう。
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2 コメント

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おとらさん とは反対に━ (God)
2016-07-11 17:02:45
何の期待もせずに観たら、意外に良かったですよ。
今月の (土) (日) は松竹座なので、2日 (土) に拝見しました。
直美さん以外のメインキャストは、大杉さんを含めて知らない方々ばかり………。
なので迷いに迷ったのですが、2日 (土) は どこにも行くところなかったので………笑

直美さん以外の演者は懸命さは伝わるのですが、いかにも熱演……が玉に傷でした。
おとらさんが仰るとおり、直美さんの持ち味が発揮できなかったと思います。
でも直美さん………ご自分が脇にまわっても大杉さんに華を持たせたのはサスガでした。
チラシにも載っていない脇役の方々が手堅く感動しました。

先月の松竹座も、ネームバリューのあるタレントさんがメインキャスト (自慢じゃないが知らない方々ばかりでした) で、千壽さんや新派の手堅い役者さんが脇にまわるのは仕方がない事なのでしょうか。

11月の松竹座の直美さん、楽しみですよね。
月乃助丈をはしめ、林与一さん・田村亮さん・大津嶺子さん………実力派の役者さんが お顔を揃えてくださいます。

おとらさん………前売情報など いつも参考にさせて頂き感謝致しております。
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同じ日でした (おとら)
2016-07-11 23:44:33
Godさん
私も2日でした。理由も同じで次の9日は松竹座へ行くことにしていたので、この日しかありませんでした。関西は劇場と公演日が限られているので、みんな行動パターンが似てきますね。

直美さんと大杉さん、あと数名以外は出演者がよくわからなくて、誰がどの人かがもひとつはっきりしてなくて、話についていけなかったところが多々ありました。残念でした。

9月に久しぶりに関西でも新派がありますね。新派の役者さんたちは言葉遣いや立ち居振る舞いが美しいので、見ていて気持ちいいお芝居です。そちらも楽しみです。
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