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苦渋の決断

2020-03-27 22:29:57 | 日記
地元紙の付録にこのところ児童向けパズルが掲載されるようになりました。
休校で在宅している児童向けなのですが、これが大人がやっても結構面白いので、毎日楽しみにしています。
今日は塗り絵パズルもありました。



スマホだけでなく、このようなアナログのパズルやゲーム、紙本の読書に楽しみを見出した児童も増えているということで嬉しいです。

今回のコロナ禍で新しい言葉を学びました。
「オーバーシュート」と「トリアージ」です。
ドイツのメディアで「オーバーシュート」は用いられておらず、あいかわらず「爆発的な感染拡大(explosionsartige Infektionsanstieg)」という表現が見られます。
それに対して「トリアージ」がこのところよくメディアに登場するのは、「オーバーシュート」が英語なのに対して、「トリアージ」が「選択」を意味するフランス語からの外来語だからなのでしょうか?

「トリアージ」は私も興味があり覚え書を記しました。

これは救急患者の治療優先度を示すもので、大規模災害なので多くの傷害者が病院に運び込まれた際、どの患者を優先的に治療するかを種々の指標によって決定されます。
この指標は例えば生命の危険性、痛み、出血、意識の有無、体温、傷害の経過時間などです。
それによって即治療の必要性があると思われる患者は「レッド」、その後、10分後、30分後、90分後、120分後の治療でも可能と思われたら、それぞれ「オレンジ」「イエロー」「グリーン」「ブルー」というようにわけてゆくのですが、この色分けは世界共通だと思います。

ドイツで感染予防のために色々な方策がとられているのは、ひとえに医療崩壊したイタリアやフランスのような「残酷なトリアージ」を避けるためといっても過言ではないと思います。

集中治療室のベットや人工呼吸器が不足しているイタリヤやフランスでは単に重症患者が高齢か否かで「トリアージ」が行われているようです。
極端な例では現在フランスのCovid-19のクラスター地区になっているアルザス地方では「80歳以上の重症患者の治療は行わない」のだとか。
ドイツに運ばれてくるイタリアやフランスの重症者はですから若年者ということになります。

「命を助けるために医学の勉強をして」医者になった人々にとって、これはまさに「苦渋の決断」だと思います。

本来なら高齢であるか否で治療の選択をするべきではなく、「治療の救急性」により決められるべきなのでしょうが、医療崩壊が進んでしまい、このような配慮はもうできなくなったのだと思います。

ドイツでも、もし感染拡大が少し治まったら、高齢者だけに外出を規制してもらい、罹患しても多くが軽症の若者には外出規制を緩和するべきではないかという意見もありますが→私は反対です。
確かにドイツでこれまで罹患して亡くなった人の平均年齢は81歳だということですが、高齢者はリスクグループに入っているとはいっても「元気溌剌、健康そのもの」という高齢者だって沢山いるのです。

先日ラジオの「コロナに関する電話相談」で外出規制による事業の損失の穴埋めをどうすれば良いかという経済的な質問が多い中で、
「子供が何故大好きなおばあちゃんのところに行ってはいけないのと聞くのですが、どう答えたらよいでしょう?」という若いおかあさんからの問いがありましたが→こういうの「イイなぁ」と思います。
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