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北山自然歩道へ

2021-02-08 06:27:58 | 山行
低山縦走シリーズⅢ『桑原橋のバス停から長谷口のバス停まで』
(その4)竜仙の滝→清阪

竜仙の滝から沢沿いの道を下ると、府道に出る。
またしばし歩道のない車道歩き。
法面に目をやると生えてる草が真っ白だ。
道路の端には粒子の細かそうな泥が堆積している。
車が通過するとこの泥が飛散し、被ってしまうようだ。



地図を見て気付いたのが採石場が近くにあること。
この府道は亀岡に繋がっているのだが、もう随分昔にこの道を通り自転車で亀岡まで往復したことがある。
その時採石場近くを走るのに、舞い上がる砂埃がひどく閉口したのを思い出した。
それがこの辺りまで拡散しているのだろう。
しかしあの頃はまだ若かったなあ。
でも10年後に今を思い返せば、あの頃は若かったなあとやはり思うのだろう。



さて、武士自然歩道はこの辺りまで。
茨木の市街地方面に向かい歩くと、新道に繋がっていてトンネルが見える。
そちらへは行かず旧道にそれると車作大橋(そんなに大きくないが)がある。
そこから北山自然歩道だ。
しばらく竜王山自然歩道と重なるらしい。
今度竜王山自然歩道も歩かねば。



道は再び上りに転じ、渓流横の林道を歩く。
山中だが舗装道路になったからか、他のハイカーはパッタリといなくなった。
有料で渓流釣りができるところのようで、きれいな水の流れる川床が石で区切られ、天然の釣り堀みたいなところがあった。
冬は時期を外れているのか、釣り人は誰もおらず。



新名神の高い橋梁の下をくぐり登る。
出来てまだ新しい東屋とベンチがあり、大きな説明板があった。
深山水路という、その昔畑中権内という庄屋さんが作った農業用用水路だった。
今も水は流れていて、水路沿いに遊歩道が整備されていた。
この水、今も使われているのだろうか。
水路は昔のままなのかと思ったが、どうも作り替えられているようだ。



水路を越えて先へと進もう。
北山自然歩道と竜王山自然歩道の別れ道があり、北山自然歩道の方へ進む。
道は舗装道でなくなるが、道幅は広く草で覆われている。
雪が積ったかのような白い枯野が印象的だ。



小川を越えると背の高い笹?極細の竹?で囲まれた道となる。
笹の藪には獣道のような隙間があった。
古い記憶と繋がる眺め。
子供のころこんな場所で秘密基地ごっこをした気がする。
田畑が現れ、集落が近いようだ。
さっきと別の府道に出て少し登ると清阪の集落に到着。




倒木に付く傘

2021-02-06 01:18:25 | 山行
低山縦走シリーズⅢ『桑原橋のバス停から長谷口のバス停まで』
(その3)北大阪変電所→竜仙の滝

北大阪変電所前の府道を左折、より山の奥へと進む。
程なく左手に自然歩道の林中へと誘う入口があった。
またいきなり未舗装の道でうれしい。
一度林道を横断して、その後はしっかり山中を歩く。



再び上り坂で暑くなりフリースを脱いで汗をかかないよう調整。
この道もそうだが、先に歩いた阿武山の登山道も、雑木林が素晴らしい。
常緑、落葉の広葉樹に杉か檜の針葉樹も混じり、景観がコロコロ変わり飽きないのだ。
春や秋に来るともっと楽しめるだろう。



倒木はしっかり処理されて、道脇に丸太となって転がっている。
腐食の進んだ木にはサルノコシカケが群生し、これまた楽しい。
黒いのや白いのやオレンジの傘がひらひらと付いている。
何度も脚を止めさせられた。












北の方に来たからか空には雲がかかり、晴れたり曇ったり。
光が差すのと差さないのとで陰影のつき方がまるで違い、写真の表情も変わる。
風も少し吹くようになり、度々立ち止まるので寒くなる。
フリースを脱いだり着たりと忙しい。



しばらく一定の標高を登り降りしていたが、東海自然歩道と合流する辺りから下り基調となる。
谷間に入り、薄暗い。
これまでで一番急な斜面をつづら折れて下っていくと、竜仙の滝が流れ落ちていた。
冬だからか水量は少なかったが、なかなか格好の良い滝だ。



そこからはその後しばらく水音のする谷間を歩き続けることになる。
それまでの明るく乾いた登山道から一転表情が変わり、岩と苔が目につくようになる。
歴史的見所もあれば、自然の造形も楽しめ、道を取り巻く環境も次々変化する。
お手軽なのにきちんとした山道のいいコースである。




コンクリートと鉄骨と

2021-02-04 00:01:59 | 山行
低山縦走シリーズⅢ『桑原橋のバス停から長谷口のバス停まで』
(その2)阿武山山頂→北大阪変電所

山頂から下り始めると体温が上がらず寒くなってきた。
ザックからフリースを取り出し、ついでにおにぎりも取り出して歩きながら食べた。
朝早かったからお腹が空いちゃったんだな。
大きな金網のゲートが横道にあるのを見てすぐ、また普通乗用車が不法投棄されているのを発見。
窪地に落ち込み枯葉の海に沈んでいた。
すぐに道が広くなったので進行方向側から入り込んだんだな。



送電線を繋ぐ鉄塔が現れ、昔アスファルトが敷かれていた残滓のこびりつく道となった。
落ち葉が少なくなると森が切れて、山中の広大な造成地のような所に出た。
大きなコンクリートのブロックが並べられ敷地を区切っている。
しらっちゃけた土地はその昔何かを建設しようとして立ち消えにでもなったのだろうか。
しっとりとした森の中から荒涼とした場所に突然入り込み、落ち着かない。



送電線が地図上に表記されてるか確認。
あったあった、歩いてるルート上のこれだな。
でもこの先でぷつっと途切れているのはなぜだろう。
よく見ると他にも送電線がその辺りで消えている。
そうか、さっき道標の行く先が北大阪変電所となっていたな。
途切れたのではなくそこから発しているんだ。
途切れた位置をつなぐ円の中心に地図の発電所マークがあり、その周りから四方八方に送電線が延びているのに気が付いた。



北大阪変電所でググってみると黒部川流域の水力発電所からの電気を大阪北部と兵庫南東部に中継する拠点と書いてあった。
へえ、そうだったんだ。
我が家で使用している電気は水からできてたんだな。
歩いていくと前方から変電所らしき構造物が近づいてきた。
変電所前に到着するとすぐ前を府道が走っていた。
ここからしばし歩道のない車道を歩く。
それほど交通量はなく助かった。




人気のコースみたいだ

2021-02-02 22:53:23 | 山行
低山縦走シリーズⅢ『桑原橋のバス停から長谷口のバス停まで』
(その1)桑原橋バス停→阿武山山頂

茨木の自然歩道をまた歩いてきた。
今度は武士(もののふ)自然歩道と北山自然歩道。
穏やかなお天気の日曜日、武士自然歩道の入口近く、桑原橋のバス停でバスを降りたらとても暖かい。
汗をかきそうだったので着ていたダウンジャケットを脱いだ。
ザックにしまって歩き始める。
今日は震える事なく過ごせそうだ。

<階段上から>


バス停から少し駅の方に戻った府道の交差点に自然歩道の入口はあった。
コンクリートの階段を登る。
登り切ると早速登山道。
これまでになく舗装のない道に到達するのが早かった。
結構な坂道を登って行くと朱塗りの大きな鳥居が現れびっくり。
こんなところに大きな神社があるのか?と歩を進めると、お稲荷さんの祠があった。
なんかあの大きな鳥居と釣り合わない小ささなんだが、辺りはきれいに整えられ、大事にお祀りされているのが分かる。
喪中なんでお詣りは無しで通過。

<しっかり山中>


進行方向右手は藪なのだがどこだかの大学が持ってる敷地のようで、いっとき道は舗装道になるが、すぐに山道に戻った。
後方遠くから大きな話し声がする。
誰か登って来ているのだなと思いつつ、さらに軽装になろうとザックを下ろしてフリースを脱いでいたら、あっという間に声が近づいてきた。
いくらなんでも速すぎだとビックリして後ろを振り返ると、マウンテンバイクに乗ったグループがやって来ていた。
へー、ここって自転車も走れるんだ。
こんちはー。
山道だからスピードは出てないがそれでも歩くよりはずっと速い。
通り過ぎてあっという間に見えなくなった。

<見上げれば>


この後も行く先でマウンテンバイクに乗った二人組とソロバイカーに遭遇したから、そちらの趣味の人によく知られた道なのだろう。
最近はロードレーサーばかりが目につくので、ぶっといタイヤがとても珍しいものに見えた。
マウンテンバイカーだけでなく、普通のハイカーやトレイルランナー、ペットボトルだけ持ったジャージのおじいさんやなんかに沢山出会った。
これまで歩いた自然歩道では他のハイカーに出会うなんてあまり無かったが、この道はしっかり登山道でそれでいてなだらかだからか人気のコースみたいだ。

<こんなのがところどころに>


途中阿武山古墳の説明板があった。
すぐ近くなので少し寄り道。
なんでも藤原鎌足の墓ではないかという説があると言う。
古墳と聞いて思い浮かべる盛土はないらしいが、棺の造りや着ていた服装の豪華さから、発見された当時は貴人の墓として知られたらしい。
墓室の上には木が生い茂り、周りをコンクリートの石畳みが取り囲んでいた。

<You can choice.>


コースに戻り、阿武山山頂を目指す。
だいぶ標高が高くなり、進行方向左手が開けた場所からは、前回歩いたサニータウンの街や彩都の配送センター、遠く千里中央のビルなどが眺められ気持ち良い。
反対側右手は高槻の街。
こちらは木の隙間から覗ける感じ。
阿武山山頂はベンチがたくさん設置された平たい森の広場だった。
途中でもいくつか見かけたトーテムポール的木の彫り物が置かれていて、標高281.1mと書いてあった。

<高槻側の眺め>