西信貴ケーブル

2020-08-21 01:10:05 | その他旅行き
高安山ハイキング、帰りは西信貴ケーブルを利用することにした。
上りとは違うハイキングコースで下ることも考えていたが、別の道も同じように羽虫に襲われるに違いないし、それは避けたい。
もともと行き先を高安山にしたのも、西信貴ケーブルがあるのを見つけて、ケーブルカーで少しでも標高の高い涼しいところへ行こうとしたからだ。
あとからハイキングコースを見つけて歩きに変更した。
行きがけに麓の信貴山口駅でケーブルカーの写真は撮っていたので、帰りに乗らなくても大丈夫だなと出発したのだが、草むらを歩く障害物の多さは想定外だった。



高安山駅の時刻表を見ると運行は40分間隔。
まだ時間があったので改札口のベンチで汗でぐっしょりのシャツを着替えてスッキリした。
風の通る屋根の下は汗をかかないギリギリの暑さ。
ふむ、歩かずにケーブルカーで上ってくれば、汗をかかずに過ごせそうだ。
改札はICカードを当てればいつでも通過できるので、出発まで時間はあるが入場した。



狭い階段状のホームはなかなかの高度感。
写真を撮るにあたってケーブルカーはとても都合が良い。
運行している時以外は必ずホームにいるから、じっくり撮影できる。
車体には寅の絵が書いてあり、座席にも寅がいっぱい。
寅は信貴山の守り神だそうである。



時間がきて出発した。
乗客は10人ほど。
空いてるから自由に席を選べるが、みんな下を向いて座っている。
進行方向だから不思議はないのだが、麓の駅で写真を撮った時も、乗ってるお客さんは皆下向きに座っていた。
下を見る方が眺めがいいからなのかしらん。
と思っていたら、車両の上側半分は対面のボックス席なのだが、下半分は下向きにしか配置されていなかった。
なるほど、半分は強制的に決まってたのね。



ケーブルカーはゆらゆら横揺れしながら急な斜面を下っていく。
途中短いトンネルを潜ると上り車両とすれ違う中間点。
傾斜は下るほど緩やかになっていく。
そして珍しいことに、この路線はケーブルカーなのに踏切が存在する。
しかも二つも。
うーん、そんなケーブルカーに乗ったのはたぶん初めて。



踏切を過ぎるともう山麓の信貴山口駅。
止まる時ケーブルがムニョーンと伸びる変な間があってから完全停止、ドアが開く。
ドアやシートは最大斜度に合わせて作られているから、斜度の小さい信貴山口駅では少し傾いていて、ホームに降りるときに平衡感覚を少し狂わされる。
高安山駅と違って信貴山口駅のホームは広々。
下っていくと近鉄信貴線のホームと直結している。



しかし、探してみると意外と近くにこういったケーブルカーやらロープウェイがあるもんなんだな。
そういう乗り物は山岳地帯の観光用のイメージが強い。
そろそろそのイメージも転換して、近場にこんな遊び場はあるわけないと諦める前に探してみるべし。
ちょろっと楽しめるいい場所がまだまだ隠れているはず。