9月4日(水)、曇り。
このところ、涼しくなりました。
夜は寒ささえ感じるほど。
開けていた窓を閉めたりしています。
ーーーー
昨日、コメントに次のような問い合わせをいただきました。
熊澤先生はじめまして。
先日、熊澤先生の盛り上げ駒を購入したのですが、保管方法はどのようにしたらよろしいでしょうか。
今は平箱に保管しているのですが、奥山先生の駒箱、駒袋も同時に購入したので普段から駒箱に保管しておいても良いものか どうかと悩んでおります。
とても素晴らしい駒なので平箱に大切に保管していないとキズなどが付いてしまうのではないかと思っています。
どうかご教示宜しくお願いします。
これに対しては「文章が長くなりそうなので、ブログで」。
と言うことで、小生なりの考え方を書くことにします。
1、先ず、駒に対しての考え方にも色々あり、それによって返事の内容も少々変わると思います。
お訊ねでは「駒に傷をつけたくない」と言うことですね。
多くの人は、同じ思いだとは思いますが、駒を実用するかどうかで返事は変わります。
2、つまり「鑑賞するだけで実用はしない」と言う方もいますし、「実用してこそ駒の価値がある」と言う方もいます。
実用派でも「バンバン使うよ」と言う人、「駒に優しく使いたい」と言う人と様々です。
小生は「駒には優しく、気分良く使う」という考えです。
貴方はどちらでしょうか。
3、この間、お買い上げになった方は実用派でした。
平箱は駒を展示したり、販売する時には便利ですが、実用には不似合いです。
それで、平箱とは別に、小生が漆塗りした昔ながらの四角い桐箱と駒袋をお渡ししました。
蛇足ですが、桐箱に漆を塗ると瑕や汚れがが付きにくく、汚れが付きません。
4、その時、「盛り上げ駒は、相手を選んだほうが良いですね」とも申し上げました。
相手が駒に無頓着であれば、普通なら付かなくて済む大きな瑕が付くこともあるでしょう。
相手にも「イイ駒だな」と思ってもらい、優しい手つきで使ってほしいですよね。
そう言う楽しみが盛り上げ駒にはあると思います。
5、平箱ですが、小生などは作って作品としてお客様にお見せする時には重宝なものです。
また、駒どうしがぶつからないので、瑕が付かない利点があります。
ですから、販売する商品の入れ物として、3~40年前に出回るようになりました。
6、ご質問に戻りますが、貴方は観賞派、実用派のどちらでしょうか。
観賞派でも、ただ駒を眺める派も居るし、駒は盤に並べながら観賞と感触を楽しむ派も居ます。
小生の希望を申し上げるならば、後者の楽しみ方ですね。
対局相手がいなくても、盛り上げ駒で棋譜を並べながら、勉強し楽しむ。そう言う方も多いのではないでしょうか。
7、「駒は使ってこそ育つ」と思います。
良く申し上げることですが、駒は指先で触り、盤に並べることで育つと言うことです。
盤に並べると、駒に傷が付くので・・と、おっしゃる方もいます。
確かに、度々盤に打ち据えることで、漆が減ります傷も付きます。
しかし、程度問題で、それが良いのです。
駒が徐々にしっとりとしてきます。
8、昔、大山名人にビックリしたことがあります。
大阪に名人の事務所があって、名人が大阪に来られた時、時々そこでお会いしていました。
ある時、小生の他にもう一人の方が、購入したての盛り上げ駒をもってこられました。
「先生、見てください」。「どれどれ」。
大山名人は、袋から駒を出すなり、両手ノ平で揉み始めたのです。
そして「新しい駒は、こうするのですよ」と。
9、これには、私もビックリ。
駒に傷が付くではありませんか。
大山名人曰く「駒にはこの程度の傷は付くモノです。使い始めにこれをしておくといいのです」と。
多分、その人もビックリされたことでしょう。
チョッと永くなりました。
もう少し書きたいのですが、今日はこれまでです。
まだ、お答には足りませんが、この続きは、また。
更なる質問のコメント、お待ちします。
このところ、涼しくなりました。
夜は寒ささえ感じるほど。
開けていた窓を閉めたりしています。
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昨日、コメントに次のような問い合わせをいただきました。
熊澤先生はじめまして。
先日、熊澤先生の盛り上げ駒を購入したのですが、保管方法はどのようにしたらよろしいでしょうか。
今は平箱に保管しているのですが、奥山先生の駒箱、駒袋も同時に購入したので普段から駒箱に保管しておいても良いものか どうかと悩んでおります。
とても素晴らしい駒なので平箱に大切に保管していないとキズなどが付いてしまうのではないかと思っています。
どうかご教示宜しくお願いします。
これに対しては「文章が長くなりそうなので、ブログで」。
と言うことで、小生なりの考え方を書くことにします。
1、先ず、駒に対しての考え方にも色々あり、それによって返事の内容も少々変わると思います。
お訊ねでは「駒に傷をつけたくない」と言うことですね。
多くの人は、同じ思いだとは思いますが、駒を実用するかどうかで返事は変わります。
2、つまり「鑑賞するだけで実用はしない」と言う方もいますし、「実用してこそ駒の価値がある」と言う方もいます。
実用派でも「バンバン使うよ」と言う人、「駒に優しく使いたい」と言う人と様々です。
小生は「駒には優しく、気分良く使う」という考えです。
貴方はどちらでしょうか。
3、この間、お買い上げになった方は実用派でした。
平箱は駒を展示したり、販売する時には便利ですが、実用には不似合いです。
それで、平箱とは別に、小生が漆塗りした昔ながらの四角い桐箱と駒袋をお渡ししました。
蛇足ですが、桐箱に漆を塗ると瑕や汚れがが付きにくく、汚れが付きません。
4、その時、「盛り上げ駒は、相手を選んだほうが良いですね」とも申し上げました。
相手が駒に無頓着であれば、普通なら付かなくて済む大きな瑕が付くこともあるでしょう。
相手にも「イイ駒だな」と思ってもらい、優しい手つきで使ってほしいですよね。
そう言う楽しみが盛り上げ駒にはあると思います。
5、平箱ですが、小生などは作って作品としてお客様にお見せする時には重宝なものです。
また、駒どうしがぶつからないので、瑕が付かない利点があります。
ですから、販売する商品の入れ物として、3~40年前に出回るようになりました。
6、ご質問に戻りますが、貴方は観賞派、実用派のどちらでしょうか。
観賞派でも、ただ駒を眺める派も居るし、駒は盤に並べながら観賞と感触を楽しむ派も居ます。
小生の希望を申し上げるならば、後者の楽しみ方ですね。
対局相手がいなくても、盛り上げ駒で棋譜を並べながら、勉強し楽しむ。そう言う方も多いのではないでしょうか。
7、「駒は使ってこそ育つ」と思います。
良く申し上げることですが、駒は指先で触り、盤に並べることで育つと言うことです。
盤に並べると、駒に傷が付くので・・と、おっしゃる方もいます。
確かに、度々盤に打ち据えることで、漆が減ります傷も付きます。
しかし、程度問題で、それが良いのです。
駒が徐々にしっとりとしてきます。
8、昔、大山名人にビックリしたことがあります。
大阪に名人の事務所があって、名人が大阪に来られた時、時々そこでお会いしていました。
ある時、小生の他にもう一人の方が、購入したての盛り上げ駒をもってこられました。
「先生、見てください」。「どれどれ」。
大山名人は、袋から駒を出すなり、両手ノ平で揉み始めたのです。
そして「新しい駒は、こうするのですよ」と。
9、これには、私もビックリ。
駒に傷が付くではありませんか。
大山名人曰く「駒にはこの程度の傷は付くモノです。使い始めにこれをしておくといいのです」と。
多分、その人もビックリされたことでしょう。
チョッと永くなりました。
もう少し書きたいのですが、今日はこれまでです。
まだ、お答には足りませんが、この続きは、また。
更なる質問のコメント、お待ちします。
駒の写真集
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