熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

中将棋公開対局

2010-10-31 22:59:19 | 文章
10月31日(日)、曇り。

午後は「中将棋公開対局」です。
その準備のため、9時前に水無瀬神宮に向け出発します。

水無瀬神宮には、34歳の時、初めて伺いました。
思えばあれから33年が経過するのですが、「中将棋公開対局」の話は、今年の5月に降って湧いたようなものです。
5月4日でしたか、日本将棋連盟の淡路理事から、「文化庁の地域伝統文化事業振興」の話を聞いて、絶好のチャンスだと、大阪府島本町に書面で「水無瀬駒で町おこし」をと、いくつか具体的な提案をさせていただきました。
「中将棋公開対局」もその一つでした。
「水無瀬駒での町おこし」は実現できるかどうかは、甲斐目分からなかったのですが、文化庁に申請してokとなれば、費用の全額が文化庁から下りるということで、上手くゆけば可能性はあるとの読みでした。

将棋連盟の協力を得て、島本町に呼びかけた訳ですが、実行主体は島本町なので、島本町がその気になってくれるかどうかがキーポイントでしたが、幸い、教育長のリーダシップで計画化の話合いはとんとん拍子に進んで「申請」までこぎつけて、文化庁の審査を待ちました。
審査は、本年度分として申請の実質100%が認められ、その中の一つである今日の「中将棋公開対局」が実現できました。

ソレニシテモ思うことは、「大山名人が生きておられたらなあ・・」です。
大山名人は、中将棋の名手でもありますが、自らこれを「絶やすまい」との思いで、周りの人々に呼びかけて広めようとされていた訳ですね。

今日の対局者、中田功七段は、師匠の大山名人から大きく影響を受けられたに違いありません。
一方の神崎健二七段は、師匠の灘蓮照九段から教えられたのでしょうか。今日、聞いてみたいと思います。

ーーーー
別件ですが、川井さんの将棋盤が修理を終えました。
小生は映像で、結果を確認しました。
11月14日には、修理を終えた姿が披露されることになります。
修理と言っても、文化財の場合、出来る限り現状維持を目的に、これ以上傷みが進まないようにする。
これが鉄則です。
つまり、ビラビラ剥がれかけているところや浮き加減になっているところを押さえて、剥がれないようにしたわけです。
従って、元通りにする修復や手直しではありません。

修理は、国宝など文化財修復でも知られる「某先生」の判断の下、修理はその指示を受けたお弟子さんですが、二人に迷惑がかかるといけないので名前は伏せておきます。

では、また。
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野弁当

2010-10-30 05:56:13 | 作品
10月30日(土)、曇り。

この時期、季節はずれな台風。
それが日本列島に近づ一縷きつつあるそうで、大きな被害がないことを祈るばかりです。

明日は、水無瀬神宮でプロ棋士(神崎七段対中田功七段)による「中将棋公開対局」が行われます。
観戦無料。
最寄駅は、阪急水無瀬駅。徒歩7分程度。
スタートは13時だったか13時30分だったか。
とにかく小生は、使用する「中将棋盤駒」の世話のため午前中に現地入りします。
対局は、重文の「客殿」。
観客はその前の庭にテントを立てて、そこで観戦します。

当日は、雨が降らなければよいのですがと、多少心配しています。

ーーーー
写真は、「野弁当」。
小生の持ち物ではありません。
10年ほど前、蒔絵の美術展で見つけ、将棋駒の図柄が珍しいので記録に残しました。
照明が暗く、駒も文字も金蒔絵なので肉眼でも詳細が見えにくかったのですが、僅かな光を反射させて撮りました。

徳利と重箱、お皿。それらがコンパクトにセットになっています。
恐らくは明治、大正時代のものだと思うのですが、将棋好きな人が、お花見の時に使ったのでありましょう。
徳利にお酒を入れて、重箱にご馳走の肴を詰めて、気持の合った人たちと野に出て、赤い毛氈か何かの上で風流を愛でる。
そんな情景が眼に映ります。

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駒の図柄

2010-10-29 06:36:35 | 写真
10月29日(金)、曇り。

少しですが、青空も見えます。

写真は、駒の図柄が蒔絵されている杯と箱。
ある道具の一部です。
何年か前に、某所で見つけた時、撮影しました。

こんな映像もあります。
果たしてなんでしょうか。


写真では駒の文字は見えませんが、実は書いてあります。
展示環境が暗過ぎでした。
駒全体が金蒔絵。駒の文字も金蒔絵なので、チョッと見えにくくなっています。
文字を見るためには、僅かな光が文字に反射するポジションで撮影する工夫が必要です。



やっと見えましたね。
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浄瑠璃

2010-10-27 06:13:21 | 文章
10月27日(水)、曇り。

寒くなりました。
昨日の最高気温は朝方。
それ以後はだんだん低下して冬が来たような寒さになりました。

写真は、昨日の続き。
昨日の写真の一番左に少し写っていた浄瑠璃の「見台」。
組み立て式で、6つの部品に小さく分解することができ、その箱には「大正何年だったかの墨書」が残っています。

おおきな図柄は家紋。
大根のようですが、大根ではありません。
漢方の高貴薬「丁字」です。
その「丸に六つ丁字」の家紋の周りに「将棋駒」が散らしてあります。
所有者はよほど将棋好きだったのでしょう。
駒は、「安清」。その文字書体が、忠実に描かれています。

浄瑠璃は今では少し馴染みが薄いようですが、昔は愛好者も多かった。
どこかの風流人がこのような見台を作らせて、この前で得意の咽喉を披露したのでありましょう。

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剣菱紋蒔絵の将棋盤

2010-10-26 07:07:39 | 写真
10月26日(火)、曇り。

今日は晴れるようです。

今日は、小生の勉強のために買い求めたコレクションの中から、いくつかを取り上げます。
写真は、5年くらい前のあるタイトル戦会場で、主催者の好意で展示させていただいた時のもの。
右は、江戸時代前期の蒔絵の将棋盤。20年くらい前に、奈良で「古い書き駒」とともに購入したものです。

家紋と松竹・鶴亀の吉祥図柄が蒔絵されており、婚礼道具であったろうと思われます。
盤の厚みは2寸7分程度。素材は「榧」。
少なくとも一度は、盤面直しがなされていて、本来の厚みは、2寸8分から2寸9分だったのかもしれません。

蒔絵は、手前と向こう側の2面のみ。側面は木地のままです。
因みに、家紋は「丸に剣菱」。
良く見るとお分かりになると思いますが、3つある家紋の金蒔絵の色が左2つと右の一つが少し違っています。
左2つがやや赤っぽくなっていますね。
これは視覚上の変化を工夫したものです。
少し、金の色相を変えることによって、視覚的に平板になるのを避けている工夫です。
例の盤も、葵紋が3つありましたが、その一つを素材と工法を変えて、その違いで金の光り方に変化を持たして、日本人の微妙な感性がこのようにさせているわけです。

盤が入っている「総箱」は、「鑓鉋」で削られていることからや、足の形、盤の厚みなどから江戸時代前期のものではなかったかと思っています。
盤面を直した後も、大いに使われたと見えて盤面には駒の跡が無数についているのは、当初は婚礼道具であったものを、やがて家来とか使用人に下げ渡されたり、時代が下ると、実用品として使われてゆくということを示しています。
なお、この盤についていた駒(盤の上に展示されている駒)も、永年にわたって使われ続けられたのでしょう、半分ほどの文字、特に裏側の文字は摺り切れて消えかけています。

左の盤も婚礼道具です。
厚みが4寸5分ほど(正確な厚みは今度確認しておきます)ありますので、時代的には恐らくは幕末から明治時代の初めころのものでしょうか。
蒔絵の図柄は、「貝い合わせ」。本当の貝のように図柄は、盛り上がったり窪んでいたりと、立体的です。
貝の周りには、吉祥模様の定番、「若松」が散らされています。
因みに「若松」は、「根っこが付いた松」の図柄を言います。
この盤は、会社に在籍中の16~7年前に、東京・御徒町でたまたま見つけて買い求めたものです。
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霧の朝

2010-10-25 06:26:26 | 文章
10月25日(月)、雨。

今週が始まりました。
窓を開けると視界は「モヤーっとした霧」。
何か、現状の世の中と小生の気持ち、今の日本人の心を映し出しているような気がします。

当尾(とうのお)の八幡社のご神木が伐採される方向で話がすすめられている件。
止むにやまれぬ理由があっても、何百年かの大木を切るとなると、本当にそれが最良の選択かどうか。
何か心が重たいような気がします。

ーーーー
今日も、大半は展示会の準備。
ラベルを作ったり、鑑定会の受付票を作ったり、連絡をとったりと、コマゴマしたことに明け暮れしました。

写真は、唐草蒔絵の葛篭箱。
あるところで数年前に入手したものです。
大きさは18センチx22センチ。深さは18センチくらい。
婚礼道具のようですが、何を入れるものかは分かりません。
使用された形跡はなく、菱型の紋は向かい合う二羽の「蝶」。
単にコレクションしているだけでは面白くもないので、これを何に活用しようかなと思っております。
しかし、まだこれだというアイデアは浮かんでは居りません。




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根付けと駒箱

2010-10-21 18:57:51 | 作品
10月20日(木)、曇り。

今日も一日中曇りでした。
写真は、昨日「銘」を書き入れた「根付け駒」。
チョッと赤っぽいですが、赤ではありません。
130個ほどあります。
表の文字は明日、書き入れることにします。

こちらは塗りが終わった「駒箱」。
写真では黒っぽく映っていますが黒ではありません。
、「濃い茶色」です。
あと4つ5つつほど追加で作って、東京に持ってゆこうと思います。


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中将棋の先生方

2010-10-18 06:46:36 | 写真
10月18日(月)、晴れ。

写真は、16日に大阪府島本町で開かれた11名の「中将棋セミナーの先生」方。
中央に武田会長以下、「日本中将棋連盟」の面々がインストラクターを務められました。
31日に対局者として出場される神埼七段もかけつけられました。



会場の「島本町立歴史資料館」は、JR東海道線・島本駅の駅前にあります。

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古色

2010-10-14 18:04:27 | 写真
10月14日(木)、晴れ。

秋にしては少し暑さが戻ったような日々。
写真は、水無瀬神宮にある「中将棋駒と小将棋駒」を模写した駒。
実物は400年前に造られたものなので、それらしい「古色」は、もう少し濃くても良かったかと思っています。

展示に供するための盤と、保管する箱も自作しました。
工夫として、盤は2分割してコンパクトに収められるようにしたことと、駒が枠外から飛び出しにくいように罫線を少し盛り上げた構造にして、2種類の駒がそのままの状態で収まるようにしてあります。

ーーーー
夕顔に取りついていた7匹の「黄色い青虫」。
1週間前頃からだんだん数が減って、最後に残っていた1匹がとうとう居なくなりました。
雨が掛からないところに移動して、ボチボチ今頃は「さなぎ」になっているんでしょうか。

ーーーー
チリの奇跡的な33人無事全員生還のニュース。
地下700メートルでの絶望的な条件下での69日間の想像を絶する集団生活とリーダーシップ。
その脱出劇をハラハラして見ていましたが、地球裏側の感動的な出来ごとでした。

それに引き換え、我が国の国会。
「国会で議論して」と、やる気と本気、元気が殆ど見えない無責任な答弁に終始する総理。
「柳腰」などと、日本語も満足に使えない薄っぺらな官房長官の答弁。
「嘆かわしい。こんなはずでは無かった」。そう思っているのは、小生だけでは無いはず。
我々一般市民は、どうすればよいのでしょうか。
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古水無瀬

2010-10-13 19:26:08 | 作品
ほぼ出来上がりました「古水無瀬」の玉と王。


あとひと磨きして完成です。
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駒の写真集

リンク先はこちら」 http://blog.goo.ne.jp/photo/11726