熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

夜明け前

2010-07-31 20:03:44 | 文章
7月31日(土)、曇り。

きのうは羽生さんの祝賀会のあと、翌日新幹線で帰着する家内を娘のところに返すべく送り出してから、Oさんの車で21時過ぎに会場を出発。
東名を名古屋経由でhさんとkさんを送り届けて、加茂帰着は4時30分。
丁度夜が明けるころでした。
ちょっと一服して、風呂を沸かして入り、7時過ぎまで仮眠。
朝食は、パン、ハムエッグ、牛乳、コーヒー。
ハムエッグは、慣れない小生のクッキング(?)でした。

8時30分に大阪に向け出発。
途中、歌姫街道の細い道を通って、大極殿の直ぐ脇へ。ここから西行。
大阪商業大学には9時45分着。

Oさんが、東京から車で運んだのは「チェスセット20組」でした。
これは、秋に金沢で行われる「世界チェス大会」のために、Oさんがフランスから自費で取り寄せたもの。
一旦、大阪商業大学に寄贈して、それを「世界チェス大会」で使ってもらうとのことです。

ーーーー
写真は「ごうや」。小さな黄色い花です。

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今日も快晴

2010-07-25 07:57:37 | 文章
7月25日(日)、快晴。

今日も曇っていた空が、太陽が登るに従ってどこかに消え失せて、今は快晴です。

昨日、「筆」が届きました。
10本で、10年ぐらい盛上げが使えます。
この筆を購入したお店の人(ご主人)と、話していたら、金箔を何枚か貼り合わせるのは、漆でなく、「卵白」を使うことが多いンだそうです。
それなら、あの痛み具合との関連で納得ですが、この間知り合いになった輪島の人にも聞いてみようと思います。

今日は午前中は、ご近所の寄り集まり。
ごごは、買い物。
では、また。
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2010-07-22 18:15:23 | 写真
7月22日(木)、晴れ。

猛暑日。猛烈に暑い日でした。先ほど車で帰ってきたときの外気温が38度。
昨日は36度でしたので、昨日より2度も高かったことになります。
道理で、道を歩いていたら、黄金虫が道端にひっくり返って力なく足を動かしていました。

本日、盛上げ用の筆を10本注文しました。
写真は手持ちの未使用の筆です。
黒軸と白軸。黒軸の方が僅かに細い。
毛は猫の首根っこのところ。ここが一番すれていないんだそうです。
だから、「水毛」という毛先。これが透けて見えるほどでなければいけません。
これが2ミリ近くあります。おまけに腰が長くスラーっと。
これが大阪の「T]製の良いとこ。勿論、無駄毛は1本1本抜いて良い毛だけを残します。
これは5年前に10本ほど買ったものです。

「T」さんの筆は、他と比べて比較にならない最高品質。
小生は35年間、この黒軸を中心に愛用してきました。
5年前の時は、半年待ってやっと入手できました。
最近、廃業するという噂を耳にしたので、買い足そうと電話して「Tの黒軸はありますか」と尋ねると、店の在庫は数本だけとのこと。
全部買おうとしたら、「残りものだからあんまり良いものは残っていない。余りお勧めはできない」とのことで、ほぼ同じような白軸を10本買うことにしました。
値段ですか。高いですね。

ところで、その「T」さんが、この5月に廃業されたそうです。
やっぱりそうか。
理由を聞くと、良い材料が入らないことと、眼が見えにくくなってきた。いいものが作れない。だから廃業したんだそうです。
「職人の鏡のような人ですね」というと、
「そうなんです。頑固な人でね、思うようなものがつくれなくなったので廃業する」んだとか。

白軸も、在庫は残り少なくなって、40本ほどだそうです。
小生が10本を買うと残りは30本。
弘法も筆を選ぶそうですから、この際さらに10本ほど買い足しておこうかな。

正確には覚えておりませんが、これまでの35年間で30本かもう少し使ってきたでしょうか。
筆は、大事に使えば1年くらいは使えます。
使った後は、油で漆分を完全に拭き取ります。
これが不完全ですと即アウト。明日からは使えなくなります。

平均すると1年間に1本で、10本買えば10年間分。
手元に10本ありますから、大事に使えば合わせて20年間使えることになります。
果たしてどうでしょうか。

本日は、筆の話でした。

ーーーー
追伸

この「T」製の筆ですが、同じ名前で、もうひとつ全然別人が品質のかなり劣ったものを作っています。
同じ名前なので非常に紛らわしいですが、親戚かもしれません。
見分け方は一つ。
ラベルの形が違います。最高品質のは、ラベルの端が丸。
悪い方は、四角です。
悪い方は、幾らでも売っていますし、ズット安いですが、品質は全然違います。
安もの買いになりますね。

下の3本の紫軸は別のメーカーで京都の「M」製。
10年くらい前、試しに3本ほど買って、値段だけはそこそこでした。
しかし、見ただけで毛が悪く(写真では分かりにくいですが、チジれている)、使う気にはならず、3本ともそのまま使わずじまい、残っています。





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古水無瀬

2010-07-21 21:03:16 | 作品
「古水無瀬」
前日掲載した駒です。少し大きく撮影しました。
色合いはこちらが現物に近いです。
年輪は10本から15本程度。
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先ほど戻りました

2010-07-17 21:06:08 | 文章
「駒サロン」から、先ほど戻りました。

本日の参加者は1名増えて11名。小生を入れると12名でした。
話題は予測どおり、例のテレビ。
しかし、3名ほどはテレビを見ていなかったり、騒ぎをご存じでなかった人もいたので、あらましの内容とこれまでの経過を説明するところから始め、次いで、皆さんから質問を受けることにしました。

最初に「駒」について、次のような質問がでました。
[Q1]
象牙の駒が白黒で、「道休の供養」というのは、どうも合点がいかない。仮に、そうだとすれば、その2~3年後に「家康や秀頼」などへの象牙駒も「供養」なのか。それはおかしい。

[ANS]
「将棋馬日記」に、慶長3年「象牙駒 道休」とあるのは、受注記録ではなく、駒を「道休」方へ収めた納入記録です。
道休はそれまでに「ツゲの駒」を数組、手にしているリピーターの一人。
道休から水無瀬家へは、こんな会話があったはず。
    「水無瀬殿。今度はツゲでなく象牙で作ってもらえまいか・・」。
これに対して水無瀬兼成は、
    「承り申した。しかし象牙駒は作ったことがなく材料を持ち合わせておらぬ。今回は材料集めから始めるので時間は掛かりますが、よろしいか」。
ということで、先ずは材料集めから始めた。

当時、象牙は容易く入手できるものでもなく、材料集めに相当の月日がかかった。
駒が出来上がった時には「道休」は1年前に亡くなっていたが、駒は約束通り道休の縁者に収められた。このように考えるのが自然。
なお、2~3年後に秀頼や家康に象牙の駒が収められたが、象牙はこの時の残りが使われたと見るが、まさかこれも「供養の品」でもあるまい。
同じような象牙駒を供養品として、死んでもいない秀頼や家康に渡すなどとは論外。討ち首切腹ものである。

「盤」に関しては、「紋が付け替えられているかどうか」が最大の焦点。
[Q2]
 テレビの鑑定人は「紋が付け変えてある」と言ってるが、それはどうですか。

[ANS]
 テレビでは、「輿入れ元の紋が、徳川の紋に付け変えられた」と言っていたが、途中で「徳川の紋が、徳川の紋に付け替えた」と、言うことが変わっているようだ。
いずれにしても、漆の専門家、輪島の3人と越前の2人は、
「書き変えた痕跡は見あたらない」。
「紋が付け替えられておれば必ず痕跡が残る」。
「痕跡なく付け替えることは100%不可能」。
「金の板が剥がれたあとに見える赤茶は接着漆。黒は中塗り下地」。
「漆のプロなら誰でもわかること」。
ということでした。

この後、色々な質問がありましたが、長くなりますので省略します。
では、おやすみなさい。
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平成22年度「地域伝統文化総合活性化事業」

2010-07-16 18:53:00 | 文章
7月16日(金)、雨。

当地域に、雷が鳴り、先ほどまで大雨洪水警報が出ていましたが、夕刻に解除されました。
土砂崩れ、河川の氾濫のニュースを見るにつけ、今更ながら自然の恐ろしさを感じます。

本日は、概ね「盛り上げ」仕事でした。

朝、文化庁から、平成22年度「地域伝統文化総合活性化事業」の採択結果が発表されたとの知らせが入りました。
5月に関係先と協議して作成した事業案は『 大阪府島本町「水無瀬駒」による地域活性化事業 』です。これが採択されたとのことで、嬉しいニュース。予算額は、311万円とのことです。

予算総額は、16 億円。
・申請件数518件
・採択件数205件(採択率39.6%)の内、将棋関係は、9件ほどです。

ーーーー
「お春」さん。どなたかは存じ上げませんが、コメントありがとうございます。
おっしゃること良く分かります。なるほどね、同じ見方の人、多いと思いますよ。
そうですね。有難う。
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福井新聞、県民福井

2010-07-16 06:16:57 | 文章
本日、7月13日付福井新聞と、県民福井が送られてきましたので、前の不鮮明なモノクロを、鮮明なカラー版に取り替えておきます。

ーーーー
昨日、コメントに次のような意見を頂戴しました。
他の皆さんも、同様なことを思う方もいるかと思いますので、ここにコピーしておきます。
他に意見やお尋ねがあれば、コメントをお寄せください。

{コメント}

初投稿です (yanyan)
2010-07-15 19:05:13
下の「鑑定報告書」なるものも鑑定者の氏名が掲載されていなければ意味ないでしょう?
自信があるのなら「はっきり」お書きになった方が良いのでは?(出来ない理由でもあるのでしょうか・・・)
徳川美術館での「客観的」な鑑定が必要に思いますね、どう見ても。


{小生の答え}

コメントありがとう (熊澤です)
2010-07-16 05:04:16
確かに、5名の方々の氏名を書くかどうか迷ったところです。
結論として書かなかったのは、今の騒動がこの人たちに及ぶのを懸念したからです。
また、鑑定を依頼した人たちには、騒動のことははなしておりません。それは白紙の状態で判断してほしいとの理由です。
今回の鑑定は、あくまで「こういう見方がある」ということを、客観的に示すのが目的であります。
今回の結果は、判定結果の一つと受け取っていただいたら良いわけで、これを金科玉条のごとく振りかざすつもりはありません。
ただ、ひとりの意見でなく、5人の漆の専門家が集まって鑑定して一致した結果というものは、重みを持っていると考えます。


  追記
おっしゃる通り、「徳川美術館の鑑定」、ご意見もいただきたいと考えています。
所蔵者も同様の思いですので、何らかの形で進めたいと思っています。
葵紋は、同じ徳川家の紋でも、家によって違いがありますし、場合によって人によって微妙に紋の柄が変わることもあると聞いています。
それが分かれば、盤を作った正確な年代や背景が分かることにつながりますので、それを期待するところでもあります。

以上のことは、反論のためにとかそういうことではなく、最大の被害者は「盤」なのです。
「盤」の一部の痛んだ所の写真を、心なくンターネットで曝されて、この騒動で傷ついた「盤」の名誉回復のためにも、不毛な議論でなく、客観的に出来ることはやっておこうということです。

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福井新聞

2010-07-14 00:39:16 | 写真
7月13日付「福井新聞」朝刊です。
福井からfaxで取り寄せましたので、ちょっと不鮮明です。
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(中日新聞)「県民福井」

2010-07-13 21:46:49 | 写真
中日新聞「県民福井」7月13日朝刊。
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鑑定報告書

2010-07-13 21:28:19 | 文章
    川井三郎氏蔵「葵紋数蒔絵将棋盤」の漆工専門家による鑑定報告書

 首記将棋盤と共柄の駒箱について、複数の専門家による技術鑑定を実施しました。
 その結果を下記のとおり報告書としてまとめましたので、関係者に配布致します。

                   記
1、実施日・場所
   平成22年7月12日   10時30分~13時
   福井県立歴史博物館内   (福井市入宮町)

2、鑑定品
   1)黒塗総箱に「村梨子地若松唐草御紋散・御将棋盤」とある「将棋盤」
   2)同じく「村梨子地若松唐草御紋散・御駒箱」とある「駒箱」

3、鑑定者
   1)石川県輪島市、漆工芸技術者(蒔絵及び仕上げ塗の伝統工芸士)  3名
   2)福井県、越前漆器共同組合元理事長、漆工芸品プロデューサー   2名

4、意見がほぼ一致した鑑定結果まとめ
   1)梨子地などの風合いや、金蒔絵の状態、使われている技法や材料からみて、漆
     工芸品としての技術は相当高く、漆の劣化具合を勘案すれば少なくとも明治以
     前、江戸時代中頃から後期にかけて作られた品であると推定される。
      (古さの傍証として、盤の総箱が台鉋でなく槍鉋づくりの跡が認められる)

   2)盤の家紋の一部は「キリガネ(切り金/截金)」であり、駒箱の一部の葵紋や、
     双方の地模様の唐草葉にも同様の「キリガネ」が使われている。
      「キリガネ」は金板を薄く延ばし0.02~0.005ミリ程度のごく薄い板を
     紋の形に切り出して漆で貼り付ける技法。これで金の鋭い輝きが表現される。
     古い時代の「キリガネ」は、現在より薄いものが使われるのが一般的で、同様
      の傷みのある印寵などは、修理品として持ち込まれることは良くある。

   3)「以前あった輿入れ元の紋が、後年、徳川家の紋に変えてしまった」との意見
     に対しては、その痕跡は見つけることが出来ない。
     すなわち当該家紋、葵葉の余白部分の梨子地模様は、周りの部分と全く同じも
     のであり、さらに、キリガネの周りを押さえる「毛打ち」と呼ぶ漆の細線は、
     以前のものを痕跡なく消して書き換えることは100%不可能と思われる。
     従って「家紋が書き換えられた」とする見方は否定するしかない。
      (家紋の剥がれている部分の下に「赤茶」と「黒色」の地模様が見えるが、
       赤茶は切り金を接着するベンガラを混ぜ込んだ「接着漆」であり、黒は、
       その下の「中塗り漆」である)

   4)「キリガネ」に皺が入ったり剥がれかけたりしたのは、経年変化の結果である。
     つまり、永年の気温気上下が繰り返されて金板が伸び縮みした結果、接着漆が
     浮いたり金板が剥離したものと考える。
      (漆は使用状態によって固まらないで「なまる(接着能力が発揮されない)」
       ことがある)
     傷みのある部分は、元の図柄を大きく変えないで限定的に補修した可能性は否
     定出来ないが、図柄や形を意図的に改変するようなものではない。

                                  以上(文責:熊澤良尊)
    平成22年7月13日まとめ

   なお、「テレビ東京」にも参加を呼び掛けておりましたが、残念ながら参加いただくことは
   ありませんでした。
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駒の写真集

リンク先はこちら」 http://blog.goo.ne.jp/photo/11726