熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
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作品 文章 写真 販売品

加茂水族館現場力

2015-09-10 05:36:34 | 文章
9月10日(木)、曇り。

例によって眼が覚めると、テレビは老朽化した水族館の話。
館長は、村上さん。
否、正しく言えば、旧館長の村上さん。
その村上さんの話。
そして、倒産寸前の水族館の話。

ひと頃、多かった入場者数は、右肩下がり。
年間の入場者は、とうとう10万人を切った。
珍しい魚を入れても、ラッコショウを始めても、客の反応は無い。
そして9万人。
いよいよ倒産が迫ろうとしていた。

水族館の建物の耐久は、20年。
雨洩りもして、優に、ソレを超えている。
全てが、ボロボロだった。
人も、管内も暗かった、
1日の入場者が二人だけの日もあった。

そんなある時、水槽にクラゲが湧いた。
何かについていたクラゲの卵が思いもかけず孵化したのである。
余り動きは無いクラゲ。
そのまま水槽に入れておいた。
すると、お客がじっと立ち止まる。

村上さんは、ピンと来た。
だが、クラゲの繁殖は難しい。
寿命は半年と、短い。
奥泉さんを、クラゲ担当にした。
奥泉さんは、研究にのめり込んだ。

ある時、古い友人が昔、クラゲを食べたを話した。
村上さんはピンと来た。
部下に、クラゲ料理研究を命じた。
やがて開いた「水族館でクラゲを食う会」に50人が集まった。
翌日の各紙には、大きい記事。

やがて、入場者は右肩上がり。
今は、クラゲにかけては世界一。
ギネスにも。
10年前に倒産寸前の水族館が復活したお話し。
諦めてはいけないとのお話でした。

因みに、加茂水族館は、山形県鶴岡市。
退役した村上さん。
今は、後ろの海で、釣り三昧。

以上。


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