万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌2630 結ひし紐2442

2017年10月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌2630 結ひし紐2442

結ひし紐 解かむ日遠み 敷栲の
我が木枕は 苔生しにけり   

2442     万葉短歌2630 ShuF275 2017-1022-man2630

ゆひしひも とかむひとほみ しきたへの
 わがこまくらは こけむしにけり

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第12首。女。
【訓注】結ひし紐(ゆひしひも=結紐)[下記注]。敷栲の(しきたへの=敷細)。我が木枕は(わがこまくらは=吾木枕)[下記注]。苔生しにけり(こけむしにけり=蘿生来)[下記注]。
【依拠本注-結ひし紐】別れる時に男が結んでくれた紐。互いに結んだ意とも取れる。こうして結んだ紐は再会まで解かないのが習い。
【依拠本注-我が木枕】二人で共寝する時に用いる木枕で、待ちながら独り寝に用いる枕とは異なると見られる。
【編者注-蘿生】この表記出現個所は、次のとおり。02-0113(題詞)従吉野折取蘿生松柯遣時額田王奉入歌一首、02-0228蘿生万代尓、06-0692磐尓蘿生、07-1234蘿生尓家里、-1334於石蘿生、11-2630蘿生来、-2750蘿生左右、13-3227蘿生左右二、-3226蘿生左右。07-1120題詞に詠蘿、短歌に蘿席(こけむしろ)。