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加賀ゆびぬき

2006-10-12 01:38:13 | ノンジャンル
こちらでも紹介されている「母の手展」に行ってまいりました。
和布でつむぐ日本の心というサブタイトルにもあるように、
端縫い・古裂・百徳きもの・刺子などがメインですが、
こういった展示会では、おうおうにして、
行く前にはほとんど興味の対象外だったもの、
自分でも驚くようなものに「びびっ」と来たりします。
今日のソレは「加賀ゆびぬき」

もちろんその存在は知っていましたが
正直なところ、今日まで殆ど興味がありませんでした。
たぶんそれは、こう申し上げては何ですが、
「本物」を見ていなかったからだと思います。
言い換えれば、手工芸になってしまったものしか見ていなかった、
ということでしょうか。



↑の本は、まだ若い作家さんの著作ですが、
巻頭の「金沢ゆびぬき探訪」「近江八幡ゆびぬき探訪」の部分に惹かれて
思わず買ってしまいました。



もちろん著者の作品もすばらしいものですし、
作り方の充実ぶりも群を抜いていますが
やはり「探訪」の魅力には敵いません。
一つひとつに凝縮された思いの深さ、というか執念のようなもの、
これはやはり、これらの指貫が実用品であった時代の強みでしょう。
なんでも高価な友禅の着物を縫うときには、
これでないと生地が傷むと言われていたんだそうな。
もちろん使い残した絹糸を1本だに無駄にせず、利用したものだと思います。

いい加減な性格のせいか、どうしても糸を無駄にしてしまう私メは
この点にいたく刺激を受けたものとみえます。
最初から計算すればいいんですが、それができないのでね(^_^;)
せめて使い残しの糸をできる限り溜めるようにしようと
あらためて反省したのでありました。

それにしても…
それほどの迫力を感じさせるようなもの、
生涯に一つでも作れれば本望なんですが。


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