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アロイーズ展

2009-07-03 09:07:00 | Arts&Crafts2009
その昔、南青山から千駄ヶ谷に抜ける通りの一角に
「ギャラリー・ワタリ」という不思議な画廊がありました。
木造平屋建て、柳の木が植えられた一風変わったギャラリーでしたが
コドモの頃、そこで粟津潔さんの作品なんぞ見るのが楽しみだった記憶があります。
そのギャラリーが「ワタリウム美術館」として再スタートしたのは
今から約20年前(!)いや~ 月日の経つのは速すぎる(@_@)

いま、そこで開催されているのは、「アロイーズ展」(←詳細はコチラ)
32歳から78歳で亡くなるまで、精神病院で自らの世界を描き続けた
1人のアーティストの作品展です。



子供が使うような色鉛筆やチョークやクレヨンから生まれた
文字通り、めくるめくような「愛」のヴィジョン。
その高い芸術性は、
戦後まもなくフランスの画家に見出されてから世に知られることとなり、
美術の概念に束縛されない「アール・ブリュット(生の芸術)」を
代表するアーティストとして一躍注目を浴び
1963年には大々的な作品展も開催されましたが
そのような社会の「束縛」を拒否するかのように
彼女自身はその翌年、静かにこの世を去っています。

圧倒されるとか刺激を受けるといった
通り一遍の表現がすべて拒絶されてしまうような
凄まじいエネルギーを放つアロイーズの世界。
その強烈さにすっかり疲労困憊してしまった私メでありました。

この作品展はパスポート制なので
1度チケットを購入すると、会期中は何度でも入場できるとのこと。
気合いを入れなおして、もう1度、対決しにいこうと思っております。

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